離乳食も大丈夫?マクロビの離乳食について解説
マクロビといえば、健康食のイメージが強く、海外セレブも取り入れていることで有名になった食事法です。
一方、離乳食といえば、子育ての中でお母さんたちがものすごく気を使い、悩むカテゴリの1つではないでしょうか。マクロビは意識の高い大人向けの食事方法というイメージもありますが、子どもにとっても良い食事であるのは間違いありません。
しかし、どうやって離乳食でマクロビを取り入れたらいいのか分からないという方が多いですよね。
ここでは、マクロビをどのように離乳食に活用するか、食材の取り入れ方など紹介していきます。
マクロビ視点の離乳食
マクロビとは、正式にはマクロビオティックといいます。
・「MACRO(長い)」
・「BIO(生命)」
・「TIQUE(術)」
という3つの意味から成り立っている言葉です。
マクロビは、日本発祥の食事法です。日本に古くから伝わる食文化などを組み合わせた考え方なので、日本人の体に合っている食事とも言えるでしょう。
また、マクロビは、自然とのつながりを感じられる食事方法と言えます。離乳食からマクロビを取り入れていくことは、食物の持つ自然の味を教えることができると同時に、質の良い栄養をあたえることができます。
マクロビで食べるもの
マクロビの基本的な主食は玄米で、副菜として野菜、豆や海藻、ナッツや果物を組み合わせていきます。マクロビと聞くと、肉や卵などは食べてはいけないと思うかもしれませんが、実は食べてはいけないものはありません。
“肉、大型の魚、卵、乳製品、精製された白砂糖、化学調味料などはできるだけ避けたいもの”とされてはいますが、厳密に制限されているわけではないのです。マクロビの考え方に沿い、人や自然、健康のためを考え、バランスよく食べる、というのを基本に考えていきましょう。
離乳食ではどのようにマクロビを取り入れる?マクロビ視点の離乳食
前述した通り、マクロビの食事というのは「自然派」と言われるものですね。自然に沿った食事をすることで健康的な食生活を送ることができる、というものです。
離乳食とした時も例外でなく、その土地のもの、旬のものを、バランスよく食べさせる、などといった自然に沿った食事にすればOKです。具体的には、次の3つを考えて取り入れていくと良いでしょう。
季節にあった食材を使う
旬の食材は、その時期の体が必要としているものです。
自然の味付け
離乳食はもともと薄味が基本ですが、マクロビでは特に、自然の風味を活かし、自然の味が分かる舌になるような食事作りをしましょう。
天然素材を使う
過剰な添加物や化学調味料はできるだけ避け、自然で安全なものを使いましょう。
そして、子どもの様子をみながら、その子に合った食事を探していきましょう。
離乳食期はエネルギーの上昇期
人は生まれた時から少しずつエネルギーの状態が変化していると言われています。
年齢とともに現れる5つのエネルギーの変化の時
0歳~
生まれたばかりの0歳からは成長エネルギーがとても活発な時期です。
離乳食期は、ここにあたります。
15歳位~
臓器の状態が安定し、消化吸収力が整い、基礎代謝も上がる頃です。
29歳位~
徐々に基礎代謝が低くなっていきます。
43歳位~
それまでの体に対する態度(食習慣や生活習慣)の結果が出る頃です。
不摂生の結果、体に不調があらわれるといったこともあります。
60歳位~
エネルギーは凝縮していくと言われ、体の状態を保つための最低限のエネルギーが必要になる頃です。
離乳食期の子どもの成長エネルギー
離乳食期の子どもは、前述した通り成長エネルギーが非常に活発な時期です。人が食べ物の味を覚えたり、食べ方を学んだり、体の成長、心の成長をする大切な時期と言えます。この活発な成長エネルギーに合った食材・食事を取り入れることが大切なのです。
例えば、上に伸びる葉野菜などがおすすめです。
そして、この時期にしっかりとしたエネルギーを摂取することも必須です。質の良いものを選んであげましょう。マクロビの考え方を基本軸とし、自然の食材を自然に与えることこそ、離乳食期の子どもの成長エネルギーと合ったものになるでしょう。
たんぱく質の取り入れ方
成長に欠かせないのが、たんぱく質です。マクロビの離乳食でもしっかりと取り入れていきましょう。
成長スピードの早い幼児にたんぱく質は必須
たんぱく質は、体の成長にとって大変重要な栄養素です。特に成長スピードの早い離乳食期の子どもにたんぱく質は必須。マクロビを取り入れた離乳食を考えるときは、このたんぱく質の摂り方を意識しましょう。
タンパク源として、豆腐、有機ひよこ豆などを使用
良質なたんぱく質を含んでいるため、マクロビ離乳食のタンパク源として、体の成長のためにはとても良い食材です。
豆類はピューレ状にしてあたえる
豆類の中には固いものも多く、小さい子どもの臓器では消化不良を起こしてしまったり、誤飲の危険性もあったりします。そのため、豆類は柔らかく調理した後ピューレ状にしてから与えるようにします。
たんぱく質は、子どもの成長に欠かせない栄養素ですが、たくさん与えれば与えるほど良いというわけではありません。内臓の機能が未熟な赤ちゃんには、たんぱく質を消化吸収するのがとても大変なことです。
消化不良などを起こしたときなど、どのタンパク源が原因なのか分かるように、与えるタンパク源の食材は1種類にしてあげましょう。
穀物の取り入れ方
マクロビの食事法を実践すると、いろいろな種類の穀物を利用することになるでしょう。
マクロビの主食は米・麦・粟・ひえ・きびなど
主食として、米以外にも麦、粟・ひえ・きびなどを摂取します。それぞれに多くの栄養素が含まれているので、離乳食にも積極的に取り入れたいものです。
全粒穀物をメインにあたえる
離乳食として穀物を選ぶ時は、全粒穀物をメインに与えましょう。
全粒穀物は中庸の食べ物
全粒穀物は中庸の食べ物とされているので、陰陽のバランスが取れます。
バランスを整える作用
穀物には食物繊維も多く含まれているため、体のバランスを整えるのに大きな効果があります。また、食物繊維が多いことで、離乳食を始めた時に気になる、子どもの便秘対策にもつながります。
フルーツの取り入れ方
マクロビを取り入れた離乳食を考えた時には、少し扱いが難しいフルーツです。
ですが、ポイントを押さえて、上手に与えていきたい食材です。
オーガニック果実を選ぶ
より安全なものを子どもに与えましょう。
陰陽の果物のバランスを意識
フルーツには、陰の要素をもつスイカやバナナ、陽の要素をもつりんごやベリー系などがあります。マクロビで重要なこの陰陽のバランスに注意して与えるようにしましょう。
柑橘類は1歳以上、フルーツの過剰摂取に注意!
柑橘類を与えるのは1歳以上になりますので、注意しておきたいポイントです。フルーツは子どもにとってとても食べやすい食材で、よく食べるからといってついつい与え過ぎてしまいがちになります。フルーツの過剰摂取にならないように注意してあげましょう。
食後30分以上あけて、陰陽のバランスを整えるのに少量あたえる
フルーツを食べるタイミングは食後は30分以上あけてから取り入れるようにします。フルーツをメインや副菜の1品として与えるのではなく、陰陽のバランスを整えるために少量を取り入れるようにしましょう。
マクロビの離乳食を考える際は、ちょっと注意して与えていくようにすると安心ですね。
離乳食も大丈夫?マクロビの離乳食について解説のまとめ
マクロビと聞くと、ストイックなイメージを持つ人も少なくありません。
しかし、実はマクロビは、私たちの体に優しく、本来人が必要としている栄養を、自然に合わせた食事にすることで上手に摂取できる食事法なのです。
小さい頃の食事というのは、その人の一生の食習慣につながります。小さい頃からの考えや食習慣を、大人になってから変えることは、なかなか難しいものです。
マクロビの考えをもとにした、自然の食材の味を活かし、添加物や化学調味料に頼らない食事でも十分満足できるということを、これから食べ物の味や食べ方を学ぶ離乳食期の子どもに与えることです。
それは、その子の一生の食習慣を、健康的で自然なものにできるチャンスだと思います。日々の育児で大変なお母さんたちですが、無理のない範囲で、子どもにとって良いと思う食事方法を選んでいきたいですね。
マクロビオティックに関する記事一覧
-
マクロビオティックの陰陽調和の意味と調味料の選び方
マクロビオティックには、陰陽調和という基本的な原則があります。食材や料理法をはじめ、あらゆるものには、「陰性」と「陽性」の両面の性質が存在するという考えでその性質がバランスをとり調和ができている状態を
-
マクロビオティックの陰陽調和の意味と「陰陽表」の見方
マクロビオティックには、「陰」「陽」という言葉が頻繁に登場します。アメリカでは、陰=Yin(イン)陽=Yan(ヤン)と発音されます。日本でも陰陽道、陰陽論など耳にすることもあり、東洋的な理論、世界観と
-
マクロビアンの正しい意味と、ベジタリアンとの違い
マクロビオティックを実践している人を「マクロビアン」と呼ぶことがあります。マクロビオティックは、玄米菜食を中心にした食生活で健康な暮らしを目指す生活スタイルですが、いわゆる「ベジタリアン」と呼ばれる菜
-
マクロビのダイエット効果と活用方法
マクロビダイエットという言葉をご存知でしょうか。マクロビオティックのルールや食のガイドラインを参考に玄米菜食を中心とした食生活をダイエットとして取り入れる方法です。 痩せたいけどハードな運動は苦
-
マクロビオティックのもたらす効果
海外のモデルや歌手などセレブリティにも支持されているマクロビオティックです。日本でも多くの方が実践するようになり、料理教室やワークショップなど学ぶ場所も増えてきました。 情報も増えてきた一方、や
-
マクロビオティックの基本食「玄米」の健康増進効果
「玄米菜食」を中心にした食生活をおくるのが、マクロビオティックライフです。その基本食である玄米には、健康食、美容食のイメージもあります。玄米には、具体的にどのような健康増進効果があるのでしょうか。白米
-
マクロビオティックの基本「玄米菜食」がもたらす効果
マクロビオティックの基本は、「玄米菜食」です。美容や健康の観点からも「玄米は体によい」と聞くことは多いのですが、玄米を食べることは具体的に身体にどのような効果があるのでしょうか。 また、ヘルシー
-
マクロビオティックの意味
日本でも各地で料理教室やワークショップが開催され、その独特の食事法が注目されている「マクロビオティック」ですが、はじめてこの言葉を聞いた方は、なんだか難しそうなイメージをもたれるかもしれません。
-
マクロビオティック料理の考え方とレシピ
「マクロビオティック」という言葉は知っていてもその本来の意味を詳しく知っている方は、少ないのかもしれません。 マクロビオティックは、単なる食事法と捉えられることも多いものですが、実際には食生活を
-
マクロビオティックの基本知識
雑誌やネット上にも頻繁に登場する「マクロビオティック」という言葉、健康や美容によいイメージはあるけれど、具体的にはよくわからない…そんな方も多いのではないでしょうか。マクロビオティックは、意識の高いハ
-
マクロビ中の外食の注意点とポイント
玄米や野菜などの植物性食品を主体とし、独自の哲学をもとに「食」を考えるマクロビオティックです。家で食事を摂る際には材料から作り方、味付けまで自分で調整できますが、外食だとそういうわけにはいきません。と
-
7号食ダイエットのやり方と回復期について、わかりやすく紹介します!
ダイエットや体質改善などを考えた時に、目にする機会もあるのが「7号食ダイエット」かと思います。8段階に分かれた食事法の中の1つで、玄米を中心に考えられたもので回復食ともいわれています。簡単に言うと、そ
-
詳しく知りたい!6号食の基本とダイエット効果について
ダイエットや体質改善を考えた時に目にする機会もある「6号食」や「7号食ダイエット」という方法があります。 この○○号食というのは、8つに段階分けされた食事の方法のことで、7号食は玄米ごはんのみの
-
マクロビの作り置きは?定番常備菜は?簡単レシピは?これで決まり!
マクロビは陰陽バランスを考えるのが、慣れないうちはとても大変です。マクロビの作り置きや定番の常備菜を作ることができると、毎食の料理で悩むことが減ります。 マクロビの基本の考え、マクロビの作り置き
-
マクロビオティックとビーガンは何が違うの?
野菜を中心に食べると聞くとベジタリアン、ビーガン、マクロビアン(マクロビオティックをしている人)などが思いつくのではないでしょうか? マクロビオティックの考え方、ビーガンの考え方、マクロビオティ
-
離乳食も大丈夫?マクロビの離乳食について解説
マクロビといえば、健康食のイメージが強く、海外セレブも取り入れていることで有名になった食事法です。 一方、離乳食といえば、子育ての中でお母さんたちがものすごく気を使い、悩むカテゴリの1つではない
-
マクロビオティックの陰陽とは?避ける飲み物とおすすめの飲み物は?
マクロビオティックをしてみたいと思った時に全てを一度にするのは大変です。まずは毎日飲む物からだけでも試みたいという人もいるでしょう。 マクロビオティックの考えはどんなものか、その中の1つである陰
-
マクロビオティックとは何?砂糖を使用しないのはなぜ?
マクロビオティックをご存知ですか?ダイエットを考えた人は一度は聞いたことがありますよね。少し調べると砂糖がダメ、肉がダメなど色々制限があり、難しく面倒で宗教的に感じる人もいるでしょう。 マクロビ
健康・ダイエット食の資格
- マクロビオティックマイスター認定試験
- マクロビオティックの語源、考え方、歴史、特徴など基礎知識から実践時の注意点やポイント、使用する食品、季節ごとに食べるべき食品と特徴など実践的な知識を身に付けている方へ認定される資格です。
- マクロビオティック資格詳細を見る
- スムージーソムリエ認定試験
- スムージーソムリエとして、スムージーに関する知識を有していることを認定されます。
- スムージー資格詳細を見る
- スポーツフードマイスター認定試験
-
スポーツフードマイスターとして、スポーツ栄養の基本から毎日の献立・レシピなど実践レベルまで十分に身に付けた方へ認定される資格です。
- スポーツフード資格詳細を見る
- オーガニック野菜アドバイザー認定試験
- オーガニック野菜アドバイザーとして、季節ごとの野菜の産地・栄養素・保存方法・レシピに関する知識を有していることが証明されます。
- 野菜資格詳細を見る
- オーガニックフルーツソムリエ認定試験
- オーガニックフルーツソムリエとして、果物の歴史、選び方、保存方法、栄養成分や薬効成分、種類と特徴、料理のレシピに関する知識を有していることが証明されます。
- フルーツ資格詳細を見る