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スポーツ前後の補食の役割やおすすめの食事など

アスリートにとって補食は、必要不可欠なものです。運動前後や合間に補食を摂ることにより、エネルギー補給や疲労回復の効果が期待出来ます。運動量の多いアスリートは、補食を摂ることによって体や競技パフォーマンスに影響をもたらします。

 

補食は、一体どのような役割を持っているのでしょうか。補食には、どのような食品が相応しいのか、食べるタイミングや量などはどうしたら良いのか、スポーツ前後の補食の役割やおすすめの食事などをご紹介します。

 

スポーツ前後の補食の役割

 

エネルギーの補給(3食では足りない分の栄養素を補う)

補食は、スポーツをする人にとって必要不可欠です。練習の前後に食べることで3食だけでは補いきれない1日に必要な栄養素を摂取することが出来ます。

 

集中力を高める

練習前に補食を摂ると脳に栄養が運ばれ、集中力を高める効果が狙えます。練習前には、消化が良く、すぐにエネルギーになる糖質を捕食として摂ると良いでしょう。

 

疲労回復の促進

運動後は、使われたエネルギーの回復を早め、運動で受けたダメージを修復しようと体内でたんぱく質の必要性が高まります。疲労回復の促進を促すには、練習後30分以内を目安として糖質とたんぱく質を摂取します。

 

補食で摂るべき栄養素とおすすめの補食

糖質、たんぱく質、カルシウム、ビタミン類

間食で摂るべき栄養素としてまずは、エネルギーや疲労回復に必要な糖質がポイントとなります。糖質にも種類があり、デンプンをはじめとした多糖類と果糖やブドウ糖などの単糖類、キシリトールなどの糖アルコールがあります。

 

多糖類は、体の中でゆっくり吸収されていきます。それは、体内で分解されるのに時間を要するからです。単糖類や二糖類は、その逆で体内のエネルギーとして速やかに吸収されます。これは、摂取する人の体質やどのようなタイミングで摂取するかによって選ぶべきものが異なります。

 

他に必要とされる栄養素には、たんぱく質やカルシウム、ビタミン類を意識して摂取しましょう。たんぱく質は、筋肉の材料となり、カルシウムは骨の材料となります。ビタミン類は、風邪などの感染病などから体を守り、コンディションを整える役割があります。

 

脂質の多い食べ物もエネルギー源になりますが、体脂肪に変換されやすいため摂り過ぎには注意が必要です。

 

主食(おにぎり、サンドイッチなど)

アスリートが意識して摂取するべき間食です。主食とされるごはんやパン、麺類などはデンプンを多く含んでいます。体内で時間をかけて吸収され、エネルギーとなります。消化にやや時間を要するので運動前の2~3時間前には食べ終わると良いでしょう。

 

また、具が多く入っているサンドイッチや中華まん、炊き込みご飯のおにぎりなどは、たんぱく質の摂取が望めるので運動後の栄養補給におすすめです。運動後に速やかに栄養補給をすることは、疲労回復にも繫がります。

 

果物(りんご、みかん、バナナなど)

りんごやバナナなどの果物は、消化の良いエネルギー源になります。余分な脂質など脂肪に繫がる栄養素が含まれないため減量中のアスリートにおすすめの食材です。

 

ビタミンCを摂取するには、みかんやキウイを意識して食べると良いでしょう。ビタミンCは、風邪などの予防にも繫がるので体調管理に適した食材です。

 

乳製品(ヨーグルト、チーズなど) 

ヨーグルトやチーズなどの乳製品は、良質なたんぱく質とカルシウムを摂取することが出来ます。糖質やたんぱく質の代謝に関わるビタミンB群も豊富です。

 

和菓子(カステラ、まんじゅうなど)

和菓子は、脂肪分が少なく糖質補給に役立ちます。カステラやまんじゅうなどの和菓子に含まれる糖質は、ほとんどが砂糖なので主食となるおにぎりなどの炭水化物よりは、体内に早く吸収されます。すぐにエネルギーになる和菓子は、練習が始まるまで時間のない場合や試合の1~2時間前におすすめです。

 

菓子類は、カロリー密度が高いので手軽な糖質源やエネルギー源になりますが、カロリーオーバーにならないように調整する必要があります。

 

砂糖は、体内に取り込まれるのが早いため血糖値が上がりやすいのが特徴です。血糖値が急激に上がるとインスリンが体内に広がり体脂肪へと繫がってしまいます。減量中の場合は、間食に和菓子は選ばない方が無難です。

 

捕食のタイミングと種類

 

スポーツ前(2~3時間前、1~2時間前、直前)

スポーツを始める2~3時間前は、まだ時間に余裕があるので主食中心の腹持ちが良い食べ物で軽食を取ります。スポーツ開始の3~4時間前にしっかりとした食事を取れているのであれば、無理して補食をする必要はありません。

 

軽食は、おにぎりやロールパン、食パン、だんごやカステラなどが良いです。スポーツ開始の1~2時間前には、競技に影響を与えないように消化の良い食べ物を食べます。糖分を補給するには、主食となるごはんやパンなどにはデンプンが多く含まれ消化に至るまでに時間を要するため、和菓子や果物、スポーツドリンクやエネルギーゼリーなどを選ぶようにします。

 

水分は、吸収されるまでに多少時間がかかるのでスポーツを始める30~1時間前までに200~250mlの水分を補給しておきましょう。

 

スポーツ開始の直前は糖質の摂り過ぎに注意します。直前に糖質を多く摂り過ぎてしまうと一過性の高糖質状態になります。この状態で激しい運動を開始すると運動中に血糖値が急激に低下して低血糖を引き起こす可能性があります。

 

スポーツ開始の直前には、スポーツドリンクで水分補給をする、エネルギーゼリーを少量摂取する程度にしましょう。スポーツの直前のエネルギー補給には、バナナなども好ましい食材です。

 

スポーツ中

スポーツ中のエネルギー補給は、水分のみの補給がメインです。スポーツドリンクなどで糖分を補給しましょう。何時間と続く競技やエネルギーの消費が激しすぎるスポーツでは、エネルギー補給のために間食が必要です。

 

目安は、1100Kcalのエネルギーを補給します。1時間に1回、エネルギーゼリー1個分やバナナ1本分の量が望ましいです。

 

スポーツ後(できるだけ早い時間に摂る程疲労回復にはよい)

スポーツ後は、蓄えていたグリコーゲンが減少して疲労が溜まっている状態です。スポーツの後は、糖質とたんぱく質を出来るだけ食事から摂取し、疲労回復を期待します。

 

スポーツの後の体は、エネルギーを作り出そうとして筋肉を分解します。それを止めるためにも栄養補給は、運動後早いほど疲労回復に効果があります。

 

糖質とたんぱく質の両方が摂取出来るメニュー例は、タマゴサンドイッチ+オレンジジュースやバナナ+牛乳などです。たらこ入りのおにぎりは、疲労回復に良いビタミンB1が入っているのでおすすめです。食欲がない時は、エネルギーゼリーや果物など食べやすいもので糖質の補給だけでもするのが良いでしょう。

 

試合の合間がある場合(十分な水分、次の試合までの時間内で消化できる糖質を軽く摂る)

競技によっては、1日に何試合も行う事があります。その場合は、次の試合までにどのくらいの時間があるのかを考え、その時間内で消化出来る糖質を摂取する必要があります。このような状況の場合は、消化や吸収の良い物を選択するのが望ましいです。

 

試合の前日、当日の朝や合間の食事に糖質が中心のメニューを選ぶことで競技やパフォーマンスが向上しやすい傾向にあります。消化が遅く、胃がもたれてしまうようなたんぱく質や脂質を避けることを意識することで競技中に体の調子が良いかもしれません。

 

また、1日に何度も試合がある場合や長時間にわたり競技を行う場合は、損傷した筋グリコーゲンをすばやく回復させる必要があります。このような場合、競技が終了した後速やかに糖質を摂取するようにしましょう。糖質を摂取するタイミングか早いほどグリコーゲンの回復もスムーズにいくでしょう。量としてはおにぎり1~2個、バナナ1本+エネルギーゼリー1個の量が適当です。

 

スポーツ前後の補食の役割やおすすめの食事などまとめ

 

スポーツ前後の補食の役割は、エネルギーの補給や集中力を高め、疲労回復の促進を促す効果が期待されます。

 

運動前には糖質中心の食事、運動後には糖質とたんぱく質を摂取します。補食で摂るべき栄養素は、糖質、たんぱく質、カルシウム、ビタミン類などです。糖質を摂取するにはごはんやパンなど、たんぱく質を摂取するにはサンドイッチやホットドッグ、カルシウムを摂取するにはヨーグルトやチーズなどの乳製品、ビタミンを摂取するには果物などが良いでしょう。

 

補食のタイミングは、運動前の2~3時間前にはおにぎりなどの軽食を、1~2時間前にはエネルギーゼリーなどで糖分補給を、直前には水分補給程度にします。

 

運動後は、出来るだけ速やかに糖質とたんぱく質を摂取するようにします。試合の合間の補食は、競技に影響が出ない時間を考え、糖質中心の食事を摂りましょう。

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