カフェ経営をするには?必要な資格とあると便利な資格
おしゃれで可愛いカフェめぐりが好きな人なら、「将来は自分のカフェを開きたい」と考えている人もいるのではないでしょうか?かといって、カフェ経営を趣味の延長のように考えていてはいけません。
不特定多数の人にお金をもらって飲食物を提供するわけですから、責任が発生します。それに伴って衛生や防災上の資格を取得していないといけません。また、他のカフェと差をつけるためにスキルアップの一環として、資格を取るのも一つの手です。
ここではカフェの開業や経営するときに必要な資格と、持っていたら便利な資格について紹介していきます。
カフェ経営に必要な2つの資格
意外にもカフェを経営するだけなら、最低限取得しなければならない資格はこの2つだけ充分です。
食品衛生責任者
飲食店にいくと受付やレジなど、必ず目に付くところにこの資格の保有者の名前の入ったプレートが貼られています。この資格はカフェなどの飲食店を経営する場合には、各店舗に1人は必ず資格保有者がいなければ営業できません。食品衛生責任者はその名の通り、所属する店舗の食品衛生上の管理、運営が役割で所属する店舗に食品衛生上のリスクが発生するのを防ぐために、必要に応じて店舗に改善するように指導する役割をもっています。
食品衛生責任者は必ずしも経営者が保有しなくてもいいので、雇い入れた従業員が持っていても構わないといわれています。取得するには、開業する場所のある都道府県が開催している講習を受講します。特に試験などありませんが、受講料が1万円程度かかります。
すでに調理師や栄養士などの資格を持っている人は自動的に取得できますが、カフェを開業するときは管轄の保健所に食品衛生責任者の届出が必要になります。
防火管理者
防火管理者とは、カフェはもちろん人の出入りが多い施設の火災を予防する措置をとる役割を持った責任者です。収容人数が30人を超える規模でカフェを始める場合、必ず1人はこの資格を取らないといけません。自宅リビングを改装してはじめたような小規模の店舗で、収容人数が30人に満たない場合は必要ありません。
ちなみにこの資格を取得するには管轄の消防署が開いている講習を受講します。また、この資格は延べ床面積で必要となる資格が違うので、先に調べて必要な資格を取得しましょう。
あると便利な資格
調理師免許
カフェの開業に関して、取得を義務付けられたりはしていませんのでカフェスクールやカフェ専門学校などで習得したメニューで営業することも可能ですが、少し凝ったメニューを提供したいなら調理について勉強しておくと、よりハイレベルな商品を提供できます。
食品衛生責任者と一緒にプレートを貼ることができるので、お客様に対して有資格者であるとアピールできるので、信頼も得られるでしょう。ただし、こちらの資格は厚生労働大臣が指定した調理師学校に入学して、1~2年学習し卒業するか、2年以上飲食店で調理実務を経験した上で、調理師試験を受験することです。
カフェ経営をしながらであれば、後者のやり方でスキルアップを目指すのが現実的です。この試験も受験すれば誰でも受かるわけではないので、しっかりと勉強して挑みましょう。
コーヒーマイスター
日本では初めての認定資格。コーヒーを飲まれる人にその美味しさや楽しさを伝えるプロフェッショナルに与えられる資格です。日本スペシャルティコーヒー協会で春と秋に行われている養成講座の全課程を修了して、認定試験に合格すると、認定証がもらえます。
この資格は「これからバリスタになろうとしている人」ではなく、すでにカフェなどで働いてコーヒーを淹れる業務についている人がスキルアップのために、高度な知識と技術を習得している証として持っているのが一般的です。
コーヒー鑑定士
この資格はいくつかの種類があります。ブラジルなどのコーヒー生産国が独自に認定しているものから、生産国と消費国の両方で通用する国際的なもの、そして日本のJCQAコーヒー鑑定士です。JCQAコーヒー鑑定士は全日本コーヒー商工組合連合会が行っている「コーヒーインストラクター検定」の資格です。
この検定には「2級」「1級」の上に「商品設計」「生豆鑑定」「品質管理」の3つのマスターコースがあり、どのコースを受けるかは自分で選べます。この3コースの全ての認定試験に合格すると、「コーヒー鑑定士」に認定されます。数あるコーヒーに関係した資格の中でもっとも難易度が高いと言われていますが、その専門性の高さから講習で得られる物も多いと言われています。
この資格を持っていれば、自分のカフェで豆の販売時の好みのアドバイスやコーヒーの淹れ方などのワークショップを開催できますし、独自のサービスが作れます。
日商簿記3級
どんなに小さなカフェでも営業する以上、毎年確定申告はしなければなりません。税理士に頼むこともできますが、自分でできたほうがコストの削減になります。法律のうえで、持っていないとカフェ経営ができないような決まりはありませんが、持っていると便利なお役立ち資格です。
ただし、この資格を取得するには試験に合格しないといけないので、取得の際はしっかりと勉強していきましょう。独学が難しい人はスクールや通信教育を利用するのもいいでしょう。
集客の幅が広がる資格
メディカルハーブ検定
ヘルシー思考の高まりから、ハーブティの人気も高くなっています。ハーブティをメニューに加えて、そのハーブの効用やどんな人にどんな風にオススメなのか説明できたら素敵ですね。この資格では、キッチンやベランダで育てられる手に入り易いハーブとスパイスの、基本的な知識をもとに暮らしの中での役立て方や料理への活用法、育て方を学べる検定になっています。取得したらカフェのオリジナルメニュー開発に役立ちそうです。
ワインアドバイザー
夜にはお酒も取り扱うならこんな資格はいかがでしょう?ワインは夜カフェにあったら嬉しい飲み物です。ただし日本のワインの資格は実務経験によって取れる資格がきまっています。よく耳にするソムリエは、ワインやアルコール飲料を提供する飲食店で3年以上のサービス経験があり、また一次試験日もサービス業務に従事していないと受験資格がありません。
ワインアドバイザーは酒類業界または専門学校講師として3年以上の実務経験があるか、協会に入会して2年経ち、2年以上の実務経験があって現在もワイン関連の仕事に従事していないと受験資格がありません。こちらはカフェ経営のスキルアップとして、将来持っていたい資格ではないでしょうか。
占い
女の子が大好きな占い。恋愛、結婚、仕事に人間関係と悩みはなくなりません。占い師にみてもらいたいけど、専門のお店はちょっと敷居が高いと思っている人は多いはず。タロット、占星術、手相にヒーリング、様々な占いの団体がスクールや通信講座をもうけています。
こういった民間団体で出している資格は国に認定されているようなものではないので、試験もなく全講座を受講するだけで認定書をもらえる場合が多いです。このような民間資格は終了証のようなもので、気楽に取得できますので、お客様とのコミュニケーションツールとして持っているのも悪くないと思います。
他にもテーブルマジックやお客様に喜ばれる趣味があれば、披露すると他のカフェは一味違った演出ができます。
カフェ経営をするには?必要な資格とあると便利な資格まとめ
カフェ経営を始めるために、どうしても必要な資格と言うのはごくわずか、取得もそんなに難しいものはありませんでした。
しかし、「他にはない独自のカフェ」を作るためには、それなりに知識やスキルを積み上げていく必要があると思います。自分のコンセプトにあった勉強を続けていかないとなりません。簡単ではありませんが、「カフェに来てくれたお客様に喜んでもらいたい」という思いを持っていることが、カフェ経営を成功させるために必要な資格かもしれないですね。
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