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カカオとココア・チョコレートの違いを徹底解説!

ココアやチョコレートの原料として知られるカカオですが、近年、カカオの健康効果が注目されています。甘い嗜好品としてのチョコレートではなく、健康効果を謳った高カカオチョコレートを店頭でもよく見かけるようになりました。

 

また、より健康に対して意識の高い人たちの間では、スーパーフードとしてのカカオも人気を集めています。

 

ここでは、カカオが加工されて私たちの手に届けられるまでの工程や、カカオの歴史、カカオのもつ健康に役立つ栄養成分になど、それぞれの違いについて詳しくご紹介します。

 

カカオは、ココアやチョコレートの原材料

 

カカオポッドと呼ばれるカカオの実の中に、白い果肉で覆われた種子があります。これがカカオ豆です。ココアとチョコレートの原材料は、どちらも同じカカオ豆です。途中から作り方が変わりココアとチョコレートになります。

 

カカオニブ

カカオ豆を発酵・乾燥させた後、加熱(プレロースト)して砕いて胚乳だけにします。この胚乳がカカオニブです。このカカオニブをさらに焙煎することで、チョコレートやココアの風味が生まれます。カカオニブの55%は脂肪分となっています。

 

カカオマス

焙煎したカカオニブをすり潰して脂肪分(カカオバター)を分離させます。そうすることで、ペースト状のカカオマスになります。

 

ココア

カカオマスからさらに脂肪分を取り除き、粉々に砕くと微粉末のココアパウダーになります。

 

チョコレート

カカオマスに、更にカカオバターを練りこんで、砂糖、粉乳、香料などの材料を加えて固めたものがチョコレートです。

 

 

カカオの歴史

 

カカオは古くから人々に利用されてきました。その歴史について少しご紹介しておきましょう。

 

カカオの学名は「テオブロマ カカオ」

カカオは学名でいうと、「テオブロマ・カカオ」となります。ギリシャ語では、神の(theos)食べ物(broma)という意味をもちます。

 

中南米が原産で、スペイン人がヨーロッパに持ち帰り広まった

中南米原産で、紀元前1100年頃のマヤ・アステカ帝国の時代から、栽培されていたとされています。

 

当時は「ショコラトル」という飲み物にされ、主に薬のような役割で貴族の間で飲まれていました。また、カカオは飲料として貴重だった以外にも、貨幣としても大切に扱われていました。

 

カカオに初めて出会ったヨーロッパ人は、アメリカ大陸の発見で有名なコロンブスとされています。1502年、現在のホンジュラスでは、交易のため接触があったマヤ人は船に交易品のカカオ豆を積み込んでいました。

 

しかし、コロンブスはカカオに価値を見出せず、持ち帰ることはしませんでした。

 

その後16世紀、カカオがヨーロッパに広まるきっかけを作ったのが、メキシコに遠征し、アステカ帝国を征服したスペインの将軍フェルナンド・コルテスです。

 

彼はカカオの薬としての効用や貨幣的価値に気づき、1528年、スペイン国王カルロス1世に献上しました。カルロスの側近もカカオを持ち帰り、メキシコからスペインの輸出が始まりました。当時とても高価だったカカオは、王侯貴族の間で愛飲されていました。

 

苦味のあるカカオはそのままの味では受け入れられず、砂糖やバニラが加えられるようになり、現在のような嗜好品としての飲み物へと変化していきました。

 

高温多湿で水はけの良い土地が必要で、現在の産地にはアフリカが多い

その後、ヨーロッパの人々は貴重なカカオをより多く、安定的に手に入れるため、中南米の各地、西アフリカや東南アジアと栽培地を広げていきました。

 

しかし、カカオは年間の平均気温が27度以上になる赤道周辺の高温・多湿の気候で、水はけがよい土地でなければ育ちません。限られた条件の下でしか栽培することは出来ず、現在は世界のカカオの4分の3はアフリカで生産されています。

 

カカオ豆は3種類

 

カカオ豆には、大きく3つの種類に分けられます。

 

クリオロ種

生産地はメキシコやベネズエラですが、カカオの生産量の1%程度でしかありません。病害虫に弱いという特徴があるため栽培が非常に難しいという理由があります。カカオの原種といわれ、最も高級な品種とされています。

 

苦味が少ないのが特徴です。独特の香りがあるため、フレーバービーンズとされます。

 

フォラステロ種

現在、最も多く生産されている品種で、カカオ全生産量の90%以上がこの品種です。栽培されている地域は主に東南アジア、西アフリカです。成長が早く、病気にも強いため栽培しやすい品種です。

 

ベースビーンとも呼ばれていて、カカオ豆のブレンドのベースとして使用されています。苦味が強いのが特徴です。

 

トリニタリオ種

クリオロ種とファラステロ種が交配してできた品種です。18世紀初頭、南米のトリニダード島で育種に成功したことが名前の由来とされます。カカオの全体の生産量からみると8%程度になります。栽培が容易で高品質、それぞれの特徴を併せ持った品種です。

 

品種によって風味が違うため、ブレンドする際のフレーバービーンズとしての役割も持ち合わせています。

 

スーパーフードとして注目されるカカオ

 

カカオ豆から外皮と胚芽を取り除いたカカオニブや、砂糖などが添加されていない純粋なココアパウダーが、スーパーフードとして注目されています。

 

前述したとおり、古くからカカオは、食べ物というよりも、その薬効を得るために利用されてきました。そして近年、世界各国で研究が進み、カカオのもつ様々な健康効果が明らかになっています。

 

では、どんな成分がふくまれているのでしょうか。具体的にご紹介します。

 

カカオポリフェノール

カカオ特有のカカオポリフェノールは、強い抗酸化作用があり、活性酸素の害から身体を守り、動脈硬化の予防やアンチエイジング効果が期待出来ます。また、血圧を下げる働きや、ストレスを和らげるリラックス効果があるとされます。

 

テオブロミン

カカオの苦味成分テオブロミンは、カフェインと同じメチルキサンチン類といわれます。カフェインよりも穏やかに神経系に作用し、リラックス効果や利尿作用があります。

 

また、血流を促進し、集中力や思考力を高める働きがあります。さらに、体脂肪の分解作用、体重増加の抑制作用も報告されています。カフェインと似た作用を持ちますので、子どもや妊娠中・授乳中の方は摂り過ぎに注意するようにしましょう。

 

フェニルエチルアミン

フェニルエチルアミンは(PEA)は、脳内物質と同じ成分で“ラブ・ケミカル”の異名を持ちます。快楽物質のドーパミンの放出を促し、活力の源となると同時に、恋愛をした時のような高揚感をもたらすとされています。

 

リグニン(食物繊維)

リグニンは不溶性食物繊維の一種で、老廃物を吸着させて排出する作用があり、便秘の予防にも効果的です。

 

ココアを飲むときの注意点

 

ココアとして飲むのが、カカオの手軽な摂り方のひとつですね。

 

ココアには2種類ある

種類なんてないと思われがちですが、ココアには2つの種類があります。

 

純粋にココアをパウダーにしたピュアココア

ひとつは、カカオマスから脂肪分(カカオバター)を一定量取り除き、パウダー状にしたピュアココアです。

 

 

砂糖などを加え飲みやすくした調整ココア

もうひとつが、ピュアココアに砂糖、粉乳を加え、飲みやすくした調整ココアです。

 

栄養だけでなくカロリー・糖分のとりすぎに注意

優れた健康効果をもつココアですが、その効果を得るには選び方が大切です。

 

ココア1杯分を大さじ1(6g)とすると次のとおりです。

 

ピュアココアは16kcal

 

糖質の多い調整ココアは24kcal

 

また、ピュアココアには1杯分で1.4gの食物繊維が摂れますが、調整ココアにはほとんど含まれていません。

 

健康を意識するなら、甘みを自分で調整できるピュアココアを選びましょう。牛乳や豆乳で作ればほのかな甘みとコクが加わり、控えめの砂糖でも美味しく飲むことができます。白砂糖をハチミツに変えれば、血糖値も急上昇しにくくなりおすすめです。

 

カカオとココア・チョコレートの違いを徹底解説!のまとめ

 

カカオの加工の仕方や歴史、そしてスーパーフードとしてのカカオの健康効果についてお分かりいただけましたか。

 

味のイメージがしやすく、私たちの生活に身近にあるカカオは、スーパーフードの中でも手に取りやすい存在です。スーパーフードへの入り口として、ぜひ取り入れてみてはいかかでしょうか。

 

 

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