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スピルリナとは?成分や栄養素について徹底解説!

スピルリナという食品を聞いたことはあるでしょうか?あまり聞き馴染みのない言葉ですが、ある地域では古くから食され、人々の健康づくりに寄与してきました。

 

近年研究が進み、その健康効果に注目が集まり、スーパーフードとして扱われるようになりました。この記事では、スピルリナはどんな食品なのか、摂取することでどんな効果があるのか、栄養や成分と合わせてご紹介します。

 

スピルリナとは

 

スピルリナは藍藻類の海苔の一種で、今から39億年前に誕生したといわれる最古の植物の1つです。生物が植物と動物に分化する以前に誕生し、それ以来進化することなく生き延びてきたため、植物・動物どちらの性質も持つとても珍しい生物です。

 

濃い緑色をした螺旋状の単細胞微細藻類。

葉緑素が豊富なスピルリナは濃い緑色で、らせん形をしています。「スピルリナ」という名前は、ラテン語の「ねじれたもの」「らせん」を意味する「Spira」(英語ではSpiral)が由来とされています。

 

 

メキシコやアフリカなど亜熱帯地方のアルカリ性の湖周辺に生息

スピルリナは、主に、メキシコやアフリカなど亜熱帯地方の高アルカリ性の塩水湖周辺に生息しています。古くから食品として利用され、自生していた湖の周辺に住む原住民は、スピリルナをパンやスープにして食べていました。

 

1940年、アフリカ中央部のある村の市場では、乾燥されたスピルリナが「ダイエ」という名前で流通していたという記録が残っています。現在は、管理された人工池で培養もされています。

 

 

海外では安全な食品として普及している。

「食歴」が長いという点は、スーパーフードの基準として重要です。長年にわたり人々の健康を支えてきたということは、その安全性に問題がなく、信頼できる食品であるといえます。

 

 

多くの栄養素が含まれているため、NASAで宇宙食として研究が進められている。

現在では研究が進み、スピルリナだけ食べても生きていけると言われるほど、豊富な栄養素を含むことが分かっています。その栄養価の高さに注目が集まり、NASAでは宇宙食としての研究が進められています。

 

また、スピルリナは、1967年の国際世界食糧会議を経て、人口増加に伴い、これから訪れることが予測される食糧危機への対策に有効との見解が示されています。

 

人口が増加すればたんぱく質食品の需要も拡大しますが、家畜の飼料となる穀物の供給が追い付かず、結果的に動物性のたんぱく質食品が不足することが懸念されているのです。

 

既に、肉製品を大豆製品などの植物性の食品で代替する流れは加速していますが、植物性たんぱく質が豊富なスピルリナは、その救世主になるかもしれません。

 

スピルリナの栄養素

 

スピルリナは、たんぱく質をはじめ、ビタミン・ミネラル、抗酸化作用をもつ色素成分など、多くの栄養素を含み幅広い健康効果が期待できます。

 

豊富なたんぱく質

スピルリナは、植物には類を見ないほど豊富なたんぱく質が含まれ、その含有量は55~70%を占めます。体内では合成できない9種類の必須アミノ酸全てをバランス良く含む、良質なたんぱく質です。

 

ビタミン・ミネラル などの栄養素もたっぷり

スピルリナは、β-カロテンやビタミンB群といったビタミン類、鉄分やカリウム、カルシウムといったミネラル類も豊富に含まれています。

 

β-カロテン、ビタミンB群

β-カロテンは体内で必要な分がビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の保護に役立ちます。スピルリナには、このβ-カロテンがほうれん草の40倍以上含まれています。糖質やたんぱく質の代謝に欠かせないビタミンB群もまんべんなく含まれています。

 

ビタミンB群は1種類だけでは効果を発揮しにくいので、この点でも優れた食品といえます。

 

 

ビタミンB12

また、赤血球の働きに関わり、別名「抗貧血性ビタミン」と呼ばれるビタミンB12も含まれています。通常は牛レバーなどに含まれ、植物性食品からは摂取するのが難しいビタミンです。

 

血液を構成するヘモグロビンに似た構造をしていて、「緑の血液」と呼ばれる葉緑素や、鉄分も豊富なスピルリナは貧血の予防にも役立ちます。

 

 

ミネラル

鉄分の他にも、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンといったミネラルを含みます。各種ミネラルは、骨や細胞、ホルモンなどに関わり、代謝を助け、身体の機能が正常に働くように調子を整えます。

 

複数のミネラルが相互作用で機能しているため、各種ミネラルがバランス良く含まれるスピルリナは、毎日の健康管理をサポートしてくれます。

 

ビタミンCは微量

そんなビタミン・ミネラルが豊富なスピルリナですが、1つ注意点があります。ビタミンCは微量しか含まれていないため、緑黄色野菜や果物などで補う必要があります。

 

スピルリナはアルカリ性食品

現代の食生活では、肉類の多い食事、インスタント食品や加工食品、甘いものなどを口にすることが多く、酸性食品に偏りがちです。スピルリナはアルカリ性食品ですから、酸性食品に偏った食事のバランスを整えてくれます。

 

抗酸化作用をもつ

スピルリナには、豊富な色素成分が含まれています。緑色の葉緑素(クロロフィル)、橙色のカロテノイド(β-カロテン)、青色のフィコシアニン、これらには抗酸化作用があります。活性酸素の発生を抑制し取り除く作用があるため、生活習慣病の予防やアンチエイジング効果が期待できます。

 

消化吸収率が高い

スピリルナは90%以上の高い消化吸収率を示します。それは、細胞壁が薄く壊れやすいため。どんなに栄養価が高い食品でも、消化吸収率が悪ければ体内で利用することが出来ません。スピルリナは、その豊富な栄養素が体内でスムーズに利用され、私たちの健康づくりに役立ちます。

 

(参考元: DICライフテック株式会社,成分表・比較表 )

http://www.dlt-spl.co.jp/spirulina/component.html

 

(参考元: 食品成分データベース,文部科学省)

 https://fooddb.mext.go.jp/    

 

スピルリナを摂取する際の注意点

 

栄養価の高いスピルリナを効果的に取るために注意しておきたいポイントがあります。

 

1日の摂取量は2-~6g程度を目安に

スピルリナは、ドライパウダーなので手間なく取り入れることができます。海苔のような風味なので、味噌汁に入れたり、お好み焼きに振りかけたり、青海苔のような感覚でも使えます。

 

栄養豊富でパワフルなスピルリナですが、摂り過ぎは禁物です。食品なので、薬のように用法・容量が定められているわけではありませんが、1日の摂取量は2-~6g程度を目安にしましょう。

 

まれにこんな症状が現れたときは…

体調や体質によっては、まれに以下のような症状が出ることもあります。副作用と思われる症状が現れた場合は、すぐに摂取を中止しましょう

 

光過敏症

光過敏症とは、わずかな光にも過剰に反応し、日光に短時間でも当たるとその部分の皮膚が火傷や炎症を起こす病気です。スピルリナに含まれる葉緑素が分解されると、フェオホルバルトという物質ができます。この物質は光過敏症の原因になる場合があります。

 

 

腹痛、下痢、便秘、嘔吐など

体質に合っていない可能性がありますので、摂取を控えたほうが良いでしょう。少量でも嘔吐してしまう場合は、胃酸不足の傾向があるという報告もあります。

 

 

発疹

アレルギー体質の方は、赤みや発疹の症状が出ることもあります。

 

摂取を控えたほうが良い方もいます

以下に該当する方は、摂取を控えてください。

 

抗血栓薬を飲んでいる方

スピルリナには血液凝固作用があるビタミンKが含まれ、抗血栓薬ワーファリンの働きを弱めてしまいます。

 

 

妊娠・授乳中の方

胎児や母乳への影響については、安全性が十分に確認されていません。

 

スピルリナとは?成分や栄養素について徹底解説!のまとめ

 

スピルリナがどんな食品なのか、栄養素や身体への効果についてお分かりいただけたでしょうか。

 

ドライパウダーで海苔に似た風味を持つので、私たち日本人の味覚にも合い、取り入れやすいかと思います。神秘的な生態をもつ植物のパワーを借りて、健康を手に入れましょう。

 

 

 

 

※ビタミン・ミネラルなどの栄養素もたっぷり

日本食品標準成分表(七訂)には、スピルリナの記載はありませんでした。そのためDICライフテック㈱のHP記載の値を参考にしています。各社商品によって栄養素の含有量が異なりますので、明確な値の記載は避けました。"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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