スーパーフードとは?その種類と効果について詳しく解説!
美容や健康に関心の高い層に人気の「スーパーフード」があります。その名前は聞いたことがあっても、何が良いのか、どうやって食べるものなのか、よく分からない…という方も多いでしょう。
この記事では、スーパーフードとはどんな食品なのか、その種類や栄養価、食べ方についてご紹介します。
スーパーフードとは?
スーパーフードと呼ばれる食品の多くは、何世紀にもわたって世界各地で伝統的に食べられてきたものです。食べると健康や長寿をもたらすとされ、その土地の人々にとっては薬のような存在でもありました。
長年食べられてきた歴史があるということは、人の身体への問題が無く食品として安全である、と考えられます。
この「食歴が長い」という点は、日本スーパーフード協会においてもスーパーフードの基準としています。
1980年頃、北米で医師や専門家の間で使われ始めた言葉
スーパーフードが注目されるようになったきっかけは、1980年代のアメリカやカナダで、食事療法を研究する医師や専門家が、突出して栄養価が高い食品に対してこの言葉を使い始めたことです。
自然な食べ物から必要な栄養素を摂取し、内側から身体を改善していくという考えのもとに、著書で紹介されることも増え、一般人の間でもスーパーフードは人気を集めていきました。
一般の食品より必須栄養素や健康成分を多く含む、おもに植物由来の食品
スーパーフードとは、特定の食品を示すものではなく、一般の食品よりビタミン・ミネラル等の必須栄養素や健康成分を多く含むおもに植物由来の食品とされ、含まれる栄養成分は様々です。
特に、多くの食品に共通して含まれているのが、ビタミンA・C・Eや、ファイトケミカル(ポリフェノール)といった抗酸化作用をもつ成分です。抗酸化物質には、老化や病気から身体を守るはたらきが期待できます。
スーパーフードには世界共通で定められた基準はありませんが、日本スーパーフード協会では、次のように定義づけしています。
栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。 あるいは、ある一部
の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。
一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、料理の食材としての用途と健康食品
としての用途をあわせもつ。
(参考元: 一般社団法人日本スーパーフード協会 http://www.superfoods.or.jp/)
少量で栄養成分を効率的に摂取できる食品
少量で効率よく、私たちの身体に必要な栄養成分を摂ることができますので、食品でありながらも、サプリメントのような働きをしてくれます。
代表的なスーパーフードの種類と特徴
ここで、代表的なスーパーフードの特徴をご紹介します。
アサイー
形状:ピューレ、パウダー
ブラジル原産のヤシ科の植物で、濃い紫色の実を食べます。この実に豊富に含まれる色素が、抗酸化作用のあるポリフェノールのアントシアニンです。鉄分、ビタミンE、食物繊維も豊富です。
そのままヨーグルトやスムージーに混ぜたり、定番のアサイーボウルにしたりと使いやすい食品です。凍らせてアイスにするのもおすすめ。
スピルリナ
形状:パウダー
世界最古の植物の1つとされる、藻の1種です。アミノ酸バランスに優れた良質なたんぱく質が豊富で、その含有量は植物の中では他に類を見ないほどです。
その他にも、βカロテンやマグネシウムなどの各種ビタミン・ミネラル、食物繊維などおよそ50種類もの栄養成分が含まれた、スーパーフードの代表的存在です。青海苔のような風味があり、お米と混ぜて炊いたり、チャーハンに加えたり、納豆と合わせたりと料理に幅広く使えます。
マカ
形状:パウダー
ペルーのアンデス山脈の高地原産の、カブの仲間です。鉄分やカルシウムといったミネラルの他、アミノ酸が豊富に含まれ、その中のアルギニンという物質にホルモンバランスを整える効果が期待できます。
きなこのような甘みがあるので、コーヒーやココアなどのホットドリンクに混ぜるのがおすすめ。
クコの実(ゴジベリー)
形状:ドライ
中国産の赤い実で、杏仁豆腐のトッピングとしても馴染みのあるドライフルーツです。抗酸化作用のあるβカロテンやビタミンEが豊富で、免疫力の向上やエイジングケア効果が期待できます。
そのまま食べても美味しく、スムージーなどのドリンクに入れたり、サムゲタンのような煮込み料理に加えたりと、様々な方法で取り入れることができます。
カカオ
形状:パウダー、ドライ(ニブ)
中南米原産で、カカオの実の中にあるカカオ豆を加工したものを食用とします。食物繊維が豊富な他、カカオ特有のカカオポリフェノールは強い抗酸化作用をもちます。
また、苦味成分のテオブロミンには、リラックス効果や集中力を高めてくれるといった効果があります。ニブはカカオ豆の皮を剥き、胚乳だけを取り出して砕いたもの、パウダーはカカオの繊維の部分です。ヨーグルトやシリアル、ドリンクなどに入れるだけで食べられます。
チアシード
形状:シード
メキシコ原産のシソ科の植物の種子です。水に浸けると種の周りがゼリー状になり、約10倍に膨らみます。このゼリー状の部分はグルコマンナンという水溶性食物繊維です。かさが増して満腹感が得られるので、ダイエット向きの食品です。
必須脂肪酸のα-リノレン酸も含まれ、生活習慣病予防が期待できます。
水に浸した状態で冷蔵庫にいれておけば、すぐに使えて便利。水に浸けるととろみが出るので、つぶした果肉・果汁と混ぜればジャムが出来ます。
ヘンプシード
形状:シード
日本でも雑穀の1つとして古くから食べられている、麻の実のことです。たんぱく質が豊富で、必須アミノ酸が全て含まれているので体内で効率良く利用されます。
また、生活習慣病や認知症の予防効果があるとして注目されているα-リノレン酸も多く含まれます。
ナッツのような香ばしさと脂質のまろやかさがあるので、ごまと同じような感覚で使えます。ご飯や野菜のおひたし、きんぴらなどにふりかけて使うのがおすすめ。
アマニ油
形状:オイル
地中海地方原産のアマ科の植物の種子から作られたオイルです。血管を強くするオメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸が全体の約6割と高い割合で含まれ、動脈硬化の予防や脳の機能アップの効果が期待できます。
酸化しやすく、加熱するとその働きが失われてしまうので、ドレッシングなどとして必ず生で摂るようにしましょう。
ココナッツ油
形状:オイル
熱帯地域に生育するヤシ科の植物で、果実の胚乳部分の脂肪分から作られたオイルです。中鎖脂肪酸が多く含まれ、体内でケトン体に変わります。ケトン体は、体内に蓄積された脂肪を使いながら素早くエネルギーになるので、身体に溜まりにくく、痩せる油とも言われます。
加熱に強く甘い香りがするので、お菓子作りに最適です。バターの代わりにトーストに塗るのもおすすめです。
スーパーフードの取り入れ方
スーパーフードは、その形状や風味によって食べやすい方法が異なりますので、それぞれおすすめの取り入れ方をご紹介します。
パウダー・粒状のもの…アサイー、スピルリナ、マカ、カカオなど
スムージーやデザート、ドリンクに混ぜる。
汁物や煮込み料理に混ぜる。(スピルリナやマカなど加熱可能なもの)
穀物のタイプ…キヌア、アマランサス、大麦、フリーカなど
お米と一緒に炊いて食べる。
茹でてサラダやスープに加える。
ドライタイプ…クコの実、カカオ(ニブ)、ゴールデンベリー、ゴジベリーなど
間食としてナッツやドライフルーツのようにそのまま食べる。
ヨーグルトやシリアル、アイスのトッピングとして食べる。
パンケーキやクッキーなどのお菓子の生地に混ぜ込む。
果汁・ピューレタイプ…アサイー、カムカムなど
ドレッシングとして生で使う。
ゼリーやアイスなどのデザートの材料として使う。
オイルタイプ…アマニ油、ココナッツ油など
ドレッシングとして生で使う。(アマニ油など加熱に弱いもの)
サラダ油など炒め油の代わりとして使う。(ココナッツ油など加熱に強いもの)
サプリメントとして
有効成分が凝縮されたサプリメントもあります。調理を負担に感じる方は活用すると良いでしょう。栄養成分をチェックして、スーパーフード以外のものが多く入っているものは避けましょう。スーパーフードのパウダーを押し固めたサプリメントは安心です。
スーパーフードを調理するときの注意点
スーパーフードの栄養素を余すところ無く摂るためには、それぞれの特徴に合わせて調理する必要があります。
加熱すると栄養素が壊れたり、茹で汁に栄養素が流出するものも
例えば、前述したオイルですが、アマニ油は酸化しやすく加熱に弱く、ココナッツ油は加熱に強いと、同じオイルでもそれぞれ異なる性質があります。
また、代表的な抗酸化物質のビタミンA・C・Eですが、水溶性のビタミンCは加熱に弱く、水にさらす、茹でるといった調理過程で成分が損失してしまいます。
対して脂溶性のビタミンA・Eは、加熱に強く、油を使った調理法で吸収率が高まります
栄養量やカロリーから、一日の摂取量を確認する
また、ほとんどのスーパーフードは、日常の食事にプラスするだけで栄養素のバランスを整えることができます。
しかし、オイルや甘味料などは、プラスすると過剰摂取になりカロリーオーバーにつながることもあります。このような食品は、プラスするのではなく、置き換える方法で取り入れるようにしましょう。
スーパーフードの恩恵を受けるには、正しい食べ方の知識を持っておくことが大切です。
スーパーフードとは?その種類と効果について詳しく解説!のまとめ
スーパーフードの優れた健康効果について、お分かりいただけたでしょうか。何となく敷居が高そう…と思っていた方も多いかもしれません。
実際は、食事に、デザートに、ドリンクにと、様々な方法で気軽に取り入れることが出来る便利な食品です。あなたが欲しい効果のあるスーパーフードを選んで、その特徴を知り、ぜひ毎日の食卓に取り入れてみましょう。
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