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幼児に鉄分は欠かせない!!幼児食の鉄分の重要性と摂り方とは

離乳食から幼児食に移行することの目的の大きな1つは成長に必要なための栄養を摂取することです。きちんと栄養素を摂取しているかはとても重要なことです。特に、幼児食で鉄分はとても大切な1つです。

 

では、なぜ子どもにとって鉄分が重要なのでしょう。子どもと鉄分の関係、おいしい料理方法とレシピをご紹介いたしましょう。

 

乳児期が不足しがちな鉄分

 

幼児食は特に栄養素を考えてつくられているものです。それなのに幼児の鉄分が不足しがちと言います。気を付けているはずなのに、そのようなことが起こるのはどうしてなのでしょう。

 

生後9か月~2歳に鉄欠乏になりやすい

気を付けているはずの鉄分がそうして不足するという事態になるのでしょう。それは子どもの発達のスピードに関係しています。

 

そもそも、産まれて間もない頃は、母体由来の鉄分が蓄えられているのです。それがなくなってくるとともに、食事だけでは必要分を摂取しづらいということがおこってくるのです。

 

だからこの時期に鉄欠乏になりやすいのです。

 

生後半年ほどで母体由来の鉄がなくなる

母体由来の鉄が体に蓄えられている頃には食事で補えない分も補えるのですが、約半年をすぎたころから母体由来の鉄がなくなってしまいます。そのために、食事からのみ鉄分を摂取しなければならず、追いつかなくなってしまうのです。

 

生後5ヶ月まで鉄欠乏は起きない

生後半年すれば、母体由来の鉄がなくなるということは、逆にいうと生後半年までは鉄欠乏にはならないということです。これは胎児の時から持っているもので、母乳やミルクで補っているわけではありません。

 

実際に、母乳には鉄の含有量が少ないのにたいして、粉ミルクは人工的に作っているということもあって、鉄の含有量が多く鉄欠乏になりづらいと言われています。

 

鉄分とは?

 

それではまず鉄分という栄養素に関して、知識を深めていきましょう。体にとってどのような栄養素なのでしょうか?

 

必須ミネラル

ミネラルは糖質、脂質、ビタミン、タンパク質に並ぶ五大栄養素の1つです。そして、人間の中に存在して、栄養素として欠かせないものが必須ミネラルと呼ばれています。その中の1つが鉄分なのです。子どもだけでなく、大人にとってもとても大切なものなのです。

 

全身へ酸素を届ける役割

鉄分は全身へ酸素を届ける役割を担っています。血液の中にあるヘモグロビンという形になって存在しています。体のあちこちに酸素を届けて、不要になった二酸化炭素を排出します。

 

人間が通常に息をして生活できるのはヘモグロビンのおかげということです。つまり、鉄分です。

そんな大役を担っている鉄分が不足するということは、とても危険ということがお分かりいただけたでしょうか?

 

足りなくなると酸欠状態になる

全身に酸素を送り届ける役割を担っているわけですから、その鉄が少なくなるとどうなるか安易に想像ができます。

 

酸欠状態になると、ぼーっとしたり集中力が続かなかったりと日常生活で直接影響が出てきます。

酸素がなくて倒れるほどではありませんから、気が付きにくい症状です。

 

鉄欠乏の症状

酸欠状態以外にも多くの症状が現れます。

 

貧血

ヘモグロビンが不足することで発生する貧血、鉄分と大きな関係があります。大人でも貧血であれば、鉄分を摂るというのが常識です。

 

疲れやすくなる

酸素が十分に体にめぐっていないのですから、身体のうまく機能しなくなり疲れやすくなってきます。

 

認知機能の低下など

幼児期に最も怖いのが脳への影響です。少しの刺激でも泣いてしまったり、注意散漫になったりします。認識能力や言語学習能力、記憶力の低下も起こり、発達時期にはとても大きな影響を与えてしまいます。

 

ヘム鉄と非ヘム鉄

 

一般的に鉄分といわれていますが、実は2つの種類があるのです。

 

ヘム鉄

動物などに含まれている鉄分の事を言います。日本の一般的な食事ではなかなか摂取しづらいものです。

非ヘム鉄より吸収しやすい

非ヘム鉄よりも吸収はしやすく、意欲的に食事に取り入れることができれば吸収は安易に行ってくれるものです。

 

レバー、貝類などに含まれている

食材ではレバーや貝類などに含まれています。これらの食材をいつものメニューに取り入れていく事が大切です。

 

非ヘム鉄

植物などに含まれている鉄分の事を言います。日本の一般的な食事によく登場することが多いです。

 

一般的な食事はほとんど非ヘム鉄

日常の食卓にあらわれる鉄分のほとんどが非ヘム鉄と呼ばれる種類です。ヘム鉄よりも吸収の効率が悪いと言われているために、こちらも意識的に摂る必要があります。自分ではしっかりと摂取しているつもりでも、身体はそれほど吸収していなかったという現状が安易に起こりえます。

 

小松菜、ひじき、豆乳など

食材では小松菜やひじき、豆乳などです。日本の食卓に上がる内容でしょう。これらに豊富に含まれていますので、鉄分不足にならないように意欲的に食事に取り入れましょう。

 

鉄分を摂りいれるポイント

 

体にはとても大切とわかった鉄分も、摂取して吸収するのが難しい栄養素と言えます。どのように摂りいれるといいのでしょう。

 

離乳食初期から取り入れる

生後半年は母体由来の鉄分があるからと言って油断してはいけません。離乳食から積極的に鉄分を摂りいれる必要があります。体にある鉄分を使い果たし、結果として鉄分不足になってしまうことを考えると、乳児期の出来るだけ早い段階から鉄分を体に蓄えておく必要があるのです。

 

ただし、注意しておきたいのがサプリなどの食事以外での摂取です。これは、鉄分を効果的に摂れるように開発されているため吸収力がとてもいいものです。

 

そのために、逆に摂取しすぎてしまい嘔吐や下痢、腹痛などを引き起こすことがあります。ひどい場合には、肝硬変や脂肪肝の原因になることもあります。普通の食事ではこのようなことになる心配はありませんが、サプリ等で鉄を補おうとする場合には充分に注意しましょう。

 

<離乳食初期からできる鉄分満点簡単レシピ>

 

「ほうれん草のペースト」

 

材料:

ほうれん草の葉先 3枚

 

作り方:

  1. ほうれん草を柔らかくなるなで煮る。
  2. すりこぎで滑らかになるまでつぶす。完成!!

 

ビタミンCや動物性タンパク質と一緒に摂る

 

いくら食事で鉄を摂ろうと努力して、吸収してくれなかったら本末転倒です。吸収率をあげることを考えなくてはいけません。そんな時に役立つのが、ビタミンCや動物性タンパク質です。これらを一緒に摂取することで、鉄分の吸収率は格段にアップします。

 

逆に、カリウムや食物繊維は鉄分を吸収の妨げとなってしまいます。

 

例えば、牛乳と一緒に摂取すると鉄分の吸収は低下してしまうのです。

 

おすすめの食材 … 小松菜、ほうれん草、海苔、きなこ、納豆、レバーなど

幼児食で工夫しやすい食材といえば、小松菜・ほうれん草・海苔・きなこ・納豆・レバーなどです。

特に小松菜やほうれん草はいろいろな工夫が出来ます。ヘム鉄であるレバーも欠かせない食材の1つです。

 

下準備やこれらの食材を毎日取り入れるのが難しい時には、ベビーフードを利用するのも1つの手です。

 

<幼児食の鉄分満点な簡単レシピ>

 

「手作りふりかけ」

 

材料:

にんじん 5㎝

大根   2㎝

小松菜  1/3束

しらす  50g

ごま、鰹節 適宜

ごま油  大さじ1/2

醤油   大さじ1/2

 

作り方:

  1. にんじん、大根は3~5㎝角、小松菜は細かく切る。
  2. フライパンににんじんと大根を入れて浸るくらいの水を入れ、水分がなくなるまで煮る。
  3. 小松菜をいれ水分がなくなるまで炒める。

水分がなくなったらごま油と醤油をいれて炒める。完成!!

 

タンニンは鉄の吸収を妨げるから注意 …コーヒー、紅茶、緑茶など

鉄分の吸収をあげたり下げたりするは一緒に摂取するものに関係があります。ここで注意してもらいたいのが、タンニンです。紅茶やコーヒー、緑茶に含まれるタンニンは鉄分の吸収を妨げる働きがあります。

そのため、食事中に緑茶を飲むことはあまりオススメしません。吸収を低下させるどころか、吸収が阻害されるというのは驚きですよね。

 

幼児に鉄分は欠かせない!!幼児食の鉄分の重要性と摂り方とはのまとめ

乳幼児期に不足しがちな鉄分は時期によって変わってきます。生後半年までは母体由来の鉄分を体に蓄積していることから、鉄欠乏にはなりませんがそれ以降は深刻な問題です。

 

鉄欠乏になると、酸素不足になったり貧血や認知力の低下にもつながってきます。効率よく鉄を摂取して、効率よく吸収できるように組み合わせを考えましょう。

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