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おすすめのさっぱりカクテル

お酒にソフトドリンクを混ぜ合わせれば簡単にできるカクテルですが、その組み合わせは無限大と言っても過言ではありません。カクテルにはたくさんの種類があるのですが、皆さんは一体何種類くらいあるか想像がつきますか?
実は、名前が付いているカクテルだけでも、全世界で3,000種類も存在していると言われていて、日本に限定すると約300種類だそうです。「そんなにたくさんあると、どれが美味しいのか味見していられないよ!」「さっぱり風味のカクテルが飲みたいんだけど、具体的な銘柄はどれ?」
今回の記事では、このようなお悩みをお持ちの方向けに、基本となるスピリッツ(蒸留酒)をベースとしたさっぱり風味のカクテルをいくつかピックアップしてご紹介していきたいと思います。

目次

ジンベースのさっぱりカクテル

ジンは、「ウォッカ」「テキーラ」「ラム」と合わせて4大スピリッツと呼ばれている蒸留酒で、薬用酒としてオランダで飲まれていたのが始まりと言われています。アルコール度数は40度とかなり高めで、さらに多くの香草と一緒に蒸留して作られているお酒なので、独特の強い香りを持っていて、好みが分かれる傾向にあります。

1-1ギムレット

ジンを使ったカクテルとしては、ライムジュースとカリブシロップを加えてシェイクするとできる「ギムレット」がおすすめです。アルコール度数は29〜35度ですが、ライムのすっきりとした風味が効いていてさっぱり気持ちよく飲める一杯です。
ギムレットというネーミングの由来としては、イギリス海軍の「ギムレット卿」が考案したという説があります。海軍たちの健康増進を図っていたギムレット卿が、アルコールの代わりにライムジュースを勧めていたことからこの説が生まれたと言われています。

1-2スロージン・フィズ

スロージン・フィズは、スロージンとレモンジュース、適量のシロップをシェイカーに入れてシェイクします。その後、グラスに注いでトニックウォーター(炭酸水)を加え、軽くステアすれば完成です。ライムジュースで割るギムレットとは違い、スロージン・フィズはレモンジュースで割るため、酸味が強くなる傾向があります。

1-3ジン・トニック

居酒屋などでも飲み放題で注文できることが多く、よく耳にするのが「ジン・トニック」です。ジンをトニックウォーターで割るだけで簡単にできるカクテルで、飾り付けにグラスの縁にカットライムを添えることが多いです。

ウォッカベースのさっぱりカクテル

ウォッカは、大麦や小麦、じゃがいもなどの穀物を原料として作られるお酒で、蒸留した後に白樺の炭でろ過する工程を踏むため、エタノールの匂い以外はほぼ無色無臭です。ウォッカをそのまま飲み、純粋なアルコールのような味を楽しむ人もいれば、カクテルの素材として使う人もいます。

2-1バラライカ

ウォッカとホワイト・キュラソーとレモンジュースを同量シェイクしてカクテルグラスに注げば、「バラライカ」というカクテルが作れます。無色無臭のウォッカをベースにしているだけあって、レモンの柑橘系の香りが強く出る一杯ですが、辛味を強めたい場合には、ウォッカを2分の1にしてホワイト・キュラソーとレモンジュースを4分の1ずつにすれば大丈夫です。

2-2モスコミュール

「モスコミュール」とは、ウォッカとライムジュースを3:1の割合でグラスに注ぎ、そこに適量のジンジャーエールを加えて軽くステアし、ライムのスライスを添えれば作れるカクテルです。やや甘い飲み口で、アルコール度数もそこまでは高くないタイプになっています。
正式にはジンジャーエールではなくジンジャービールを入れるのですが、日本ではジンジャービールが入手しにくいので、便宜的にジンジャーエールで代用されるようになったと言われています。

2-3カミカゼ

ウォッカとホワイト・キュラソーを入れるところまではバラライカと同じレシピですが、レモンジュースの代わりにライムジュースを加えると、「カミカゼ」というカクテルに変わります。これは、素材の割合を任意に変えることによって様々な味のバリエーションが生まれるタイプのカクテルだと言えます。
ちなみにカミカゼは、その鋭い切れ味から、太平洋戦争の時の日本軍の神風特攻隊を思い出させることから名付けられたという説や、アメリカ軍の占領時代に日本の横須賀基地で作られたのが最初だとする説などがあります。

テキーラベースのさっぱりカクテル

テキーラは、メキシコ周辺のお酒で、竜舌蘭(リュウゼツラン)を原料とする蒸留酒です。産地では、ウイスキーのようにそのまま飲まれることが多いそうですが、日本ではカクテルの素材として人気があります。

3-1マルガリータ

マルガリータは、カクテルグラスの縁をライムの水分で湿らせて、塩をつけるという少し変わったタイプのカクテルです。シェイカーにテキーラ、氷、ホワイト・キュラソーとライムジュースを加えてシェイクすれば完成します。
このように、グラスの縁に砂糖や塩をつけることを「スノースタイル」といい、雪が降り積もって白んでいる様子をイメージさせることからこの名が付きました。スノースタイルという技法のやり方は、グラス本体を逆向きにして、回転させながら果汁をつけ、砂糖や塩を広げた容器に優しく付けるようにします。

3-2コンチータ

テキーラとライムジュースを3:2の割合でシェイクして、カクテルグラスに注げば「コンチータ」というカクテルが作れます。搾りたてのライムジュースを使えばより一層味わいの良さを感じることができますが、市販のものを使用しても構いません。
ライムジュースが持つ酸味だけでは物足りないという方は、酸味をプラスするためにレモンジュースを加えると良いでしょう。全体の容量が75〜90ml程度になるように作ればOKです。

3-3アイスブレーカー

アイスブレーカーは、テキーラとホワイト・キュラソー、グレープフルーツジュースを2:1:2の割合でシェイカーに入れ、最後に適量のシロップを加えてシェイクすると完成です。先ほどのマルガリータやコンチータとは違い、グレープフルーツが加わっているのが特徴です。

ラムベースのさっぱりカクテル

サトウキビの糖蜜などに水を加え、発酵させて作る蒸留酒が「ラム」です。独特の甘味と香りを持ち、そのまま飲む人もいますが、カクテルの素材として使われることの方が多いです。皆さんも一度は「ラムレーズン」という言葉を聞いたことはありませんか?このように、カクテルベース以外にもケーキなどのお菓子作りにおいて風味付けとして使用されることも多いお酒です。

4-1モヒート

ラムにライムとミントの風味をプラスして、すっきりと飲めるようにアレンジするのが「モヒート」です。作り方は、まずグラスにライムと砂糖を入れて、マッシャーなどでライムを潰してから、ミントの葉を適量加えて優しく潰します。そして、氷を入れた後、ラムと炭酸水を同量入れ、軽くかき混ぜたら出来上がりです。
モヒートを作る際のポイントは、ライムやミントを潰しすぎないことです。潰しすぎると苦味の原因になってしまいます。また、砂糖(グラニュー糖)の代わりにブラウンシュガーや三温糖を使えば、全体的に味にコクが出ます。

4-2ダイキリ

ダイリキと聞くと日本風の何かをイメージしそうですが、実はキューバの「ダイリキ」という鉱山で働いていた鉱夫が、暑さを和らげるためにラム酒にライムと氷・砂糖を入れて飲んでいたのが始まりだと言われているのです。
作り方は、ホワイトラムとライムジュースを3:1の割合で混ぜ、カットしたライムと砂糖を加えれば出来上がりです。このまま飲んでも十分清涼感に溢れたカクテルなのですが、とくに夏になると、ダイリキと氷をミキサーにかけて作る「フローズン・ダイリキ」が飛ぶように売れるらしいです。

リキュールベースのさっぱりカクテル

スピリッツにフルーツやハーブなどの香りを加え、砂糖などで味を調整したものを「リキュール」と言います。香りや甘味があるのでそのままでも楽しむことができますが、カクテルやお菓子作りの材料としてもよく使われます。さらにリキュールは、加えるものによって「ハーブ系」「フルーツ系」「ナッツ系」「その他」の4種類に分けられるのです。

5-1カシスリキュール カシスオレンジ

カシス(クロスグリ)の実を原料としたリキュールを「カシスリキュール」と言います。深紅の色を特徴とする甘い風味があり、ビタミンCが豊富なためヨーロッパでは薬として飲まれていたという歴史があります。
カシスリキュールをベースとしたカクテルで定番なのは、4倍の量のオレンジジュースで割った「カシスオレンジ」です。カシスリキュールの甘さに柑橘系の酸味が加わって、すっきりと飲みやすいことから、女性からも絶大な人気を誇る一杯となっています。

5-2ピーチリキュール ファジーネーブル

黄桃をスピリッツに漬けるか、黄桃のエキスをスピリッツに加えて蒸留し糖分を足して作るのが「ピーチリキュール」です。名前の通り桃の風味を楽しめるお酒であり、食前酒としてそのまま飲まれることも多いですが、フルーティな香りを活かしてカクテルに使われることも多い品種です。
3倍の量のオレンジジュースで割ると定番の「ファジーネーブル」になり、リキュールの桃の風味とオレンジの酸味がとても良いバランスで調和を醸し出し、クセがなくなってジュースのように飲みやすい一杯になるのです。

5-3カカオリキュール グラスホッパー

カカオリキュールは、文字通りカカオを原料として作られたお酒で、ココアのような香りが特徴です。似たようなものに「チョコレートリキュール」がありますが、これはカカオリキュールにクリームを足して滑らかさを加えるとともに、アルコール分を低くしたものなので、正確に言うとカカオリキュールの一種だと言えます。
「バッタ」を意味する「グラスホッパー」というカクテルは、ミントリキュールとカカオリキュール、それに生クリームを同量混ぜれば出来上がりです。カカオの香ばしさとミントの爽やかな香りが調和し、生クリームでコクが出た甘口のカクテルとなっており、食後のデザート代わりに飲まれることもあります。

おすすめのさっぱりカクテルまとめ

今回の記事では、さっぱり系のカクテルとしておすすめのものをいくつかピックアップして紹介してみました。ここで取り上げたものでも、素材の分量を少しずつ調整すればオリジナルの風味のカクテルが作れますし、それ以外にもまだまだたくさんのカクテルがありますので、色々試してみて、自分にぴったりの一杯を見つけてくださいね。

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