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カクテルベースの種類について

カクテルとは、お酒をベースにしてソフトドリンクで割るスタイルが一般的ですが、そのベースとなるお酒にはたくさんの種類があります。そこで、今回の記事では、「カクテルベースって何?」「カクテルベースには一体どんな種類があるの?」といったお悩みをお持ちの方向けに、「カクテルベースとは何なのか」や「定番の4大カクテルベース」「それ以外のカクテルベース」について詳しく解説していきたいと思います。

目次

カクテルベースとは?

まずは言葉の意味から説明していきますが、ベースとは「base」という英単語のことで、日本語では「基礎」「土台」「もと」という訳があてられています。ですので、カクテルベースとは「カクテルのもと」ということになり、カクテルの基礎となる素材や材料のことを指します。

1-1カクテルのベースとなるお酒のこと

そしてカクテルベースとは、カクテルの素材の中でもとくに「お酒」を指して使われることが多いです。バーでカクテルを注文する時、「とりあえずジンかな!」「今日はウォッカで!」なんて方も多いと思いますが、これはカクテルベースのことを言っていということに気付いていましたか?

1-2主なお酒は、スピリッツ(蒸留酒)

カクテルベースの主なものは、スピリッツ(蒸留酒)です。スピリッツとは、穀物やフルーツを発行させてアルコールにしたものを蒸留して、アルコール度数を高めたお酒のことで、どのような原料で作られているかによってもちろん風味が変わってきます。

定番の4大スピリッツベース

お酒に触れたことがある方なら、一度は聞いたことがある名前があるかもしれませんが、スピリッツベースの定番としては以下の4つがあります。

2-1ジン

くせがない、カクテル初心者にも飲みやすい

大麦麦芽やライ麦、トウモロコシといった穀物を原料とした蒸留酒であるジンは、ジュニパーベリーの実で香り付けされていて、無色透明のお酒です。蒸留酒の中でも比較的くせがないため、カクテルをあまり飲んだことがない方でも好まれる傾向にあります。

代表的なカクテル:ジントニック、ギムレット、マティーニなど

居酒屋でもよく見かける「ジントニック」は、ジンをトニックウォーター(炭酸水)でおよそ1:3で割ったカクテルですし、他にもライムジュースで割った「ギムレット」や、ベルモット(白ワインを原料とするフレーバーワイン)をミックスした「マティーニ」などがあります。

2-2ウォッカ 

味は飲みやすく女性に好まれやすい、レディキラーなカクテルも

ウォッカは、トウモロコシ、ライ麦、大麦、小麦などの穀物を原料とする蒸留酒で、原酒を活性炭でろ過して作るため、無色透明で爽やかな香りが付いています。アルコール度数は40度くらいありますが、ジュースで割ると酒臭さが消えて飲みやすくなるので、女性に人気があります。

代表的なカクテル:モスコミュール、スクリュードライバーなど

代表的なのは、ウォッカをジンジャーエールとライムジュースで割った「モスコミュール」や、好きな量のオレンジジュースをミックスした「スクリュードライバー」、2倍のグレープフルーツジュースで割ってコップの縁に塩を付けた「ソルティドッグ」などです。

2-3ラム

甘い香りで飲みやすい

ラム酒は、サトウキビから砂糖を精製した後の残りかすである「糖蜜」から醸造される蒸留酒です。熱帯系の地域でよく作られるもので、サトウキビの搾り汁が原料なので独特の甘い風味と癖があり、かなり好みが分かれる傾向にあります。色や風味で細かく分類されているので、自分にピッタリのラム酒が見つかるかもしれません。

代表的なカクテル:モヒート、ダイキリなど

ラムベースのカクテルとしては、ラムをソーダで割ってミントを添えた「モヒート」や、ラムとライムジュース(またはレモンジュース)と砂糖で作る「ダイリキ」、ラムとレモンジュースとコアントロー(オレンジ風味のリキュール)を同量で割った「XYZ」などがあります。

2-4テキーラ

香りと味わいが楽しめる、老若男女問わない

テキーラは、ヒガンバナ科のリュウゼツラン(竜舌蘭)の根茎を材料とする蒸留酒で、ラムと同様熱帯系の地域で作られるお酒です。正統派な香りと味わいを楽しむことができるお酒として、老若男女問わずに人気を博しています。

代表的なカクテル:マルガリータ、コンチータなど

テキーラをコアントロー(ホワイトキュラソー)とレモンジュース(もしくはライムジュース)とミックスものをスノースタイルのグラスでいただく「マルガリータ」や、レモンジュースとグレープフルーツジュースを合わせてシェイクした「コンチータ」などが代表的です。

その他のカクテルベース

ジンやウォッカなどのメジャーな蒸留酒以外にも、ベースとなるお酒はたくさんあります。広い意味では、ミックスジュースなどのノンアルコールドリンクすらカクテルに含まれるのですが、ここでは「ワイン」や「ビール」、「リキュール」というアルコールを取り上げたいと思います。

3-1ワイン(白・赤)

原料を発酵させた醸造酒

ワインとは、一般的にはフルーツの醸造酒のことを指します。ワインと聞いて最も知名度が高いのは、ブドウを醸造して作られたものですが、りんごから作る「シールド」もワインですし、キウイを原料とするワインもあることはご存じでしたか?
ブドウには酸味と糖分が程良く含まれていて、その皮には自然と酵母菌が付着しているため、潰しておくだけで自然発酵してアルコールができるという仕組みなのです。料理に使うのならば、「肉には赤、魚には白」と良く言われているのをよく耳にしますね。

代表的なカクテル:キティ、アメリカン・レモネード などを紹介

赤ワインをベースとするカクテルとしては「キティ」や「アメリカン・レモネード」などが、白ワインで作るカクテルとしては、「スプリッツァー」や「キール」「オペレーター」などが挙げられます。ワインベースのカクテルは、どれもすっきりとした飲み口のものが多く、女性にとても人気があるのです。

3-2ビール

醸造酒、他にも日本酒などもある

主に大麦を発酵させた麦芽を、ビール酵母で発酵させてできたアルコールがビールであり、他にも日本酒をベースとするカクテルもあります。ちなみに、米・米こうじ・水を原料として発行させ、こしたものが日本酒です。

代表的なカクテル:シャンディガフ、 レッドアイ などを紹介

ビールをジンジャーエールで割れば「シャンディ・ガフ」が作れますし、トマトジュースとミックスすれば「レッドアイ」と呼ばれるカクテルができます。どちらも、ビールの苦みが和らいでいて、飲みやすい風味に仕上がっているんですよ。日本酒をライムジュースで割ると、「サムライロック」という日本らしい名前のカクテルも作れます。

3-3リキュール

醸造酒や蒸留酒に果実のエキスや香料などを加えた物

リキュールとは、スピリッツなどの蒸留酒に、フルーツやハーブなどの香料を加えて香り・風味を付け、シロップや砂糖・着色料などを入れて調製したお酒を指します。プレーンで飲むこともありますが、カクテルのベースやお菓子の風味付けなどに使われることの方が多いです。

カシス、カンパリ など

リキュールの例としては、フランスのブルゴーニュ地方で昔から飲まれていた「カシス」が挙げられます。作り方は、カシスの果実をスピリッツに漬け、砂糖を加えて熟成させれば完成です。他にも、ビターオレンジと薬草を原料とするイタリアの「カンパリ」もあり、苦みが強く、柑橘系の香りと鮮やかな赤い色が特徴です。

代表的なカクテル:カシスウーロン

リキュールベースのカクテルの中では、ウーロン茶をカシスで割った「カシスウーロン」が定番で、カクテルファンの中でも非常に人気が高いです。甘めの味付けが好評で、お酒に弱い方や女性など幅広い方々に愛されている一杯となっています。他にも、カルアコーヒーリキュールを適量の牛乳で割った「カルアミルク」なども、甘くて美味しいためついつい飲みすぎてしまうカクテルです。

カクテルベースの種類についてまとめ

今回の記事では、「カクテルベースの意味」と「定番の4大スピリッツベース」、「スピリッツ以外をベースとするカクテル」について紹介しました。原液のままだと風味やアルコールが強くて飲めないお酒でも、カクテルベースとして使えば美味しく飲めるお酒はたくさんあるので、興味のある方はぜひお口に合うオリジナルカクテルを開拓してみてください。

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