日本安全食料料理協会 | 『食』に関わるすべてのひとへ

column

ワインのブショネとは?原因と見分け方について解説します!

ワインは主に葡萄の果汁を発酵させてつくられるアルコール飲料です。別名「葡萄酒」とも呼ばれていて、日本では果実酒として分類されています。

 

ワインは芳醇な香りと風味からたくさんの方に愛されているアルコール飲料の1つでもあります。赤、白、スパークリングなど様々な種類があるのも1つの特徴で、ご自身の好みのワインを見つけられます。

 

劣化してしまったワインを飲んで、ブショネだという言葉を聞いたことがあるかと思います。

 

そこで今回は、魅力的なワインのブショネとは一体なんなのか?を説明していきたいと思います。

 

ブショネとは?

 

まず、ブショネと聞いてもピンと来ない人もいるかと思います。

 

ブショネとは、分かりやすく説明すると、汚染されたコルク栓によりボトル内のワイン自体の品質が劣化してしまい、ワイン特有の香りや風味を著しく損ねてしまう、この現象の事が「ブショネ」と呼ばれています。

 

ブショネのワインはとても嫌な香りがします。ですのでお店でワインを提供する場合には殆どの場合、ホストテイスティングがされます。

 

ホストテイスティングは昔、お客様にこの飲み物には毒物などの危険な物は入っていない!という証明として行われていたそうです。ですが、ワインがブショネでは無いかの確認で行われているものでもあります。

 

ブション(bouchon)が由来

このワインのブショネという名前、なんだか変わった名前ですよね。ですが、きちんとした由来があるのです!

 

最近ではネジ栓や、紙容器、ペットボトルなどのワインも出ていますが、大体はコルク栓がしてありますよね。そのコルクが由来となっています。

 

フランス語でコルクはブション(bouchon)と言います。ブショネとはここからきているのです。フランス語からきている由来だなんて、なんだかお洒落ですよね。

 

劣化したワインを表す用語

劣化してしまったワインは主に

 

湿った段ボール

湿った押入れ

生乾きの蒸れた雑巾

 

などと表現される事があります。想像しただけでも不快なにおいですよね。

 

品質劣化

ブショネになってしまったワインは、コルク栓の汚染が原因となり、ボトル内のワイン自体の品質を落としてしまっていますから、品質劣化となってしまいます。

 

コルク臭と呼ばれる

ワインのブショネは、コルク栓がされている事から別名「コルク臭」とも呼ばれています。コルク栓が原因の現象ですから、そう呼ばれてもおかしくないですよね。

 

カビ臭や段ボール臭がする

ワインのブショネは、コルク栓がカビ臭かったり、湿った段ボールのような独特で不快なにおいがします。コルク自体は天然素材で出来ています。

 

ですので、細菌に汚染されていたり、コルクを漂白後、乾燥させる際に、コルクの断層部の穴に少しでも乾燥しきっていない所があった場合でも、ワインの風味や香りに影響を与えてしまうことがあります。

 

軽いものから重度のものまでさまざま

ブショネと一括りに言われていますが、怪我と同じで軽度、重度の場合があります。

 

軽度のものですと、ソムリエではないとブショネだと判断がつかない程分かりにくく、区別がつかない場合もあります。

 

重度の場合だと「雑巾や段ボールのにおい」がするともいわれます。

 

ブショネの原因

 

ワインのブショネは、きちんと原因があるのです。確実にブショネにならないワインをつくるのは今の所、不可能ともいわれていますので、開栓して初めて分かるのです。

 

また、20本に1本の確率でブショネになってしまうといわれています。

 

 

 

コルク栓の汚染  

コルク栓が汚染されていると、コルク栓に付着した細菌などが原因となりワインが品質劣化してしまいます。ブショネの原因ですね。

 

コルク栓の樹木の皮に潜む微生物や菌

コルク栓として使われるコルクの樹皮には、微生物や菌が潜んでいる可能性があります。ですので必ず消毒してから使われています。

 

化合物TCA(トリクロロアニゾール)  

このTCAという化合物は、一般的な測定器の検出限界以下のごく微量でも香りを劣化させてしまうので、全てのワインは開けてみて、初めてブショネかどうか区別ができるというのが現状です。

 

TCAの生成はワインだけではなく、他の飲食品でも見られます。

 

極低濃度で最強の異臭を放つ物質だとも言われているくらいで、人の嗅覚を弱らせる作用があるのです。なぜ人の嗅覚にそれ程影響してしまうのかは、まだ明らかにはなっていないのが現状ですので、これからの研究に期待しましょう。

 

塩素系消毒剤とバクテリアの反応 

コルク樹皮には微生物や菌が潜んでいますので、これを消毒する際に必ず塩素系消毒剤を使用するはずです。

 

ですがこの際、バクテリアが化学反応を引き起こしてしまい、TCAが発生してしまうと考えられています。

 

酸化と劣化の違い

 

ワインの酸化と劣化は、全く違うものです!

 

ワインはそもそも酸味が含まれている

ワインは様々な酸から成り立つお酒です。ですのでもちろん酸味は全てのワインに含まれます。

酸味があるから劣化している。というわけでは無いのです。

 

酸化して熟成するのは良いとされる酸化

酸化しワインが熟成されるのは良い酸化といわれています。長い間熟成され、開栓時に空気に触れる事で酸化熟成として良い変化を遂げるのです。

 

熱により酸のバランスが崩れると劣化となる など 

ワインは、ブショネ以外にも品質劣化してしまう場合があります。

 

よくあるのはブショネと熱劣化です。

 

ブショネはコルク栓が汚染されている事が原因で、中のワインの香りや風味が損なわれてしまいますが、熱劣化は夏場の暑い時期によくあるのです。

 

ワインは30℃以上の状態で一定時間以上置いてしまうと化学変化を起こしてしまい、品質劣化に繋がってしまいます。

 

熱劣化の場合、中のワインが膨張してコルク栓が浮いていたり、コルクに膨張したワインが染みてしまっている場合があるのでブショネと違い、見分け方が簡単です。

 

品質劣化してしまったワインは美味しくないので、ブショネの確認はもちろん、温度管理にも気をつけて下さい。

 

基本的にワインはずっと光に当たっていると還元臭の原因となってしまいます。暗い日の当たらない所で保存するようにしましょう。ワインセラーなどがあれば一番良いのですが、ない場合は新聞紙などに包んで保管しておくのもおすすめです。

 

また、乾燥してしまっている場所で保管してしまうと、乾燥によりコルク栓が縮んでしまい、そこからボトル内に空気が入ってしまいます。ボトル内に空気が入る事で、ワインが酸化してしまうのでこちらも注意が必要です。

 

ワインの理想的な温度としては、13~15℃と言われています。

 

それよりも低いと低温劣化といって、ワインの果実味が抜けてしまうので、ワインが品質劣化しないようにするのはブショネではなくてもとても難しいのです。

 

ブショネの見分け方

 

このワインがブショネなのかどうかの一般的な見分け方があります。

 

お店などで提供された場合には、ホストテイスティングが行われる場合が殆どですが、買ってきたワインなどは自分で見分ける必要があります。軽度の場合だとソムリエではないと判断な出来ないものもありますが、是非覚えておいて下さい。

 

グラスに注いで空気をふくませる

まず、グラスに注ぎ、空気を含ませる必要があります。

 

ワインは空気に触れる事で酸化が進みます。ブショネの場合、酸化が進むにつれてどんどん香りが強くなるので、十分空気と触れさせる必要があるのです。

 

1~2分放置してふたたびワインの香りを嗅ぐ  

ワインを注いですぐではなく、しっかり空気を含ませる為に最低でも1~2分は必ず置きましょう。

 

また、グラスにワインを注いだら数回回しましょう。そうする事で均等に空気を含ませる事が出来ます。

 

匂いが悪化した場合はブショネ  

時間が経って匂いが悪化した場合には、ブショネとなります。

 

 

開封直後にコルク臭がしても放置して健康な香りならブショネではない 

ワインの中には一見ブショネと間違えてしまう様な香りを持つものがあります。これは緑タンニンと呼ばれるものです。

 

ですが、この場合抜栓してしばらくするとその香りはだんだん消えていくので、開けた時にコルク臭がしたとしても、少し待ってみましょう。

 

少し香りが気になると思っても、すぐにブショネだと判断せず、少し置いてから再度香りを確認する必要があるのです。

 

ブショネに当たったら?

 

ブショネにあたってしまったら飲むのはやめましょう。

 

風味も香りも損なわれているもので、不快な香りだとも言われるほどのブショネです。ワインは美味しく風味と香りを楽しみながら頂くものです。基本的には身体には害が無いと言われていますが、もったいないとは思わず、やめましょう。

 

ブショネに当たる確率

ブショネにならずにワインをつくる方法は今の所難しいと言われています。ですので、必ずブショネは存在してしまいます。ブショネに当たってしまう確率はだいたい3~8%といわれていて、本数にすると20本に1本のペースでできてしまうようです。

 

それぞれの対応  

自分で購入した場合、お店で頂く場合、それぞれ対応の仕方も異なります。

 

小売店のワインの場合  

ブショネだと伝え、ワインを持っていけば交換して貰えます。せっかく購入したのですから美味しくいただきたいですよね。面倒だと思わずに、必ず交換して貰いましょう。

 

 

レストランのワインの場合

レストランのワインの場合、ソムリエがいたり、提供する前にホストテイスティングが行われる場合が多いです。

 

ですが、そういった方が居ない場合にはご自身で確認する事になります。少しでも違和感を感じたら店員さんに伝え、ワインを交換して貰いましょう。

 

ブショネの活用方法  

ブショネは捨てるしか無いの?と思われがちですがそんな事はありません!

 

一番よく聞くのがポリスチレン製のラップをブショネの中へ入れておくと、ポリスチレンとTCAがよく結び付く事から、ブショネが改善されるといわれています。

 

ですが、改善が見られないような重度のブショネの場合もありますから、あまりオススメ出来るやり方ではありません。

 

料理に使う   

ブショネは気付かずに飲んでしまう場合もあるくらいですので、身体に害は無いと言われています。ですので、お料理に使っても大丈夫なのです。

 

 

<赤ワインはお肉と相性がいい…ビーフシチューなど> 

赤ワインは元々ビーフシチューやお肉の煮込み料理などと相性が良く、コクも出てお肉も柔らかくなります。お肉の煮込み料理ならばブショネの嫌な香りは気にならず使用することが出来ますよ。

 

<白ワインは魚介類と相性がいい…アクアパッツァなど>

白ワインやロゼがブショネだった場合、どうしてもコルク臭が残ってしまっているのがわかる為、捨ててしまう方が多いのだとか。

 

ですが、こちらも赤ワイン同様、お肉を煮込む際の料理酒としての使用ならば、使用できます。

白ワインの場合、香り付けでの使用が殆どです。ブショネですと、香り付けは難しいのです。

 

ワインのブショネとは?原因と見分け方について解説します!のまとめ

 

ワインのブショネとは?そして、その原因と見分け方についてお分りいただけたでしょうか。他のお酒と違い、ワインはコルク汚染が原因で品質劣化してしまうお酒なのです。

 

ですが、多くの方から愛され続けているお酒の1つでもあり、それ程魅力的なものであることは確かです。

 

ブショネだったら嫌だなと思いワインを避けるのではなく、ワインを楽しむ醍醐味の1つとして考えて、ブショネと向き合ってみてはどうでしょうか。

認定試験一覧