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ワインソムリエのなり方と費用について

ワインソムリエに興味があるひとは、ワインが好き・サービスが好き・食事とワインの両方が好きなひと、職業にしたいひと、理由はさまざまで沢山いると思います。
でも、どのようにすれば、なれるのか?費用はどれくらいかかるのか?気になるところですよね。
近年、ワインソムリエの需要は多種多様化の傾向にあります。ただ、ワインを提供・サービスする、管理するだけには、とどまりません。
そんな需要が拡大している、ワインソムリエのなり方や費用について解説いたします。

目次

ワインソムリエとは?

もともとソムリエとは、フランス語で「動物の使い手」を意味する言葉で、のちに「王の旅行の際に荷物の管理する者」に意味が変化し、「宮廷の食事とワインを管理する者」をソムリエと呼ぶようになりました。
ワインソムリエは、「レストランや飲食店で、お客様にふさわしいワインを選定したり、食事に合わせたワインの提案や、ワインの品質管理やサービスをする専門的な職業」です。
ワインリストの作成や仕入れ、他の飲料の管理やサービスもワインソムリエの仕事です。実際のワインソムリエの仕事は多岐にわたります。

ワインソムリエになるには?

ワインソムリエになる基本的なルートは、一般企業に就職するルートとほぼ変わりません。

2-1ソムリエになる基本ルート

ケース①・・・高校⇒短大・専門・大学⇒実務経験(3年以上)⇒資格をとる
ケース②・・・高校⇒実務経験(3年以上)⇒資格をとる

2-2ワインソムリエの資格

フランス・イタリアでは、ワインソムリエの国家資格が存在していますが、日本には国家資格がありません。
ですが、「一般社団法人日本ソムリエ協会(以下JSA)」「全日本ソムリエ連盟(以下ANSA)」が、認定するソムリエ資格があります。

JSAのソムリエ資格の受験内容と費用

受験に必要な資格と経験は、次のとおりです。

第一次試験日において年齢20歳以上の方

以下の職務を通算3年以上経験し、第一次試験日においても従事している方

・アルコール飲料を提供する飲食サービス
・ワイン・酒類飲料の仕入れ、管理、輸出入、流通、販売、教育機関講師、酒類製造
・アルコール飲料を取り扱うコンサルタント業務

3-1一次、二次、三次まである

受験内容は、筆記、実技、論述など多方面からの知識が求められます。

・一次試験内容・・・・筆記(マークシート)
・二次試験内容・・・・テイスティング
・三次試験内容・・・・論述・サービス実技

3-2受験費用

 JSAの正会員・・・¥17,210(税込)
  一般・・・・・・・¥25,440(税込)
上記は、独学で勉強した場合の受験費用です。独学で勉強される方は、1冊、2千円程のテキストを購入すれば合計1万円程で、最大の難関の一次試験の対策は、大丈夫でしょう。
ワインスクールに通うという勉強法もありますが、通常で15回ほどの講座を受講して、10万~15万円ほどの費用が必要です。

ANSAのソムリエ資格の受験内容と費用

受験に必要な資格と経験は、次のとおりです。

4-1受験に必要な資格と経験

申込時に満20歳以上の方

4-2四次まである

試験は四次試験まであります。

・一次試験内容・・・サービスの基本(選択式筆記・一部記述式)
・二次試験内容・・・ワインの基礎知識(選択式筆記・一部記述式)
・三次試験内容・・・テイスティングに伴う記述式筆記(一部選択式)
・四次試験内容・・・各国ワインの法規など専門知識・ワインの季節別企画立案(記述式筆記・一部選択)

4-3受験費用

ANSAは、JSAと違い、一般的にANSAのソムリエ資格を目指す方は、ANSAの各コースのカリキュラムにそってソムリエ資格にたどり着くイメージですので、10万円は超えると思ってください。
ですので、スクールに通うという選択肢はなく、ANSAの3つのプログラム(通信プログラム・受験プログラム・2日間集中プログラム)から、自分のスタイルにあったプログラムを選択するということになります。

ワインソムリエの難易度

では、資格取得の難易度についてみていきましょう。

5-1ソムリエ試験の難度は高め

ワインの細かい知識が問われますので、難易度は高めです。ANSAは、試験の合格率は公開されていませんので、JSAの近年の資格試験合格率の推移をみてみると、2015年までは、合格率が40%前後と安定していましたが、2016年以降は、合格率が23.5~29%です。
2016年には、JSAの呼称資格制度の変更がありましたので、影響しているところがあるかもしれません。

ワインソムリエに求められる人物

ワインソムリエを目指される方は、ワインに興味があるのは間違いないでしょう。
しかしながら、忘れてならないことは、まずは、サービスを提供している事です。どんなに優れた、知識や技術があっても、店内が汚かったり、店員の態度が悪かったりすると、お客様は食事やワインや、美味しいと感じてくれません。
サービスが出来ていない事になります。確かに、ソムリエは、ワインの知識は素晴らしいかもしれませんが、店内の掃除ができない、態度が悪いでは、ソムリエとは言えないでしょう。

6-1ワインが好き、興味がある

好きや興味がある事を、職業にできるなら、こんな幸せなことはないでしょう。興味があれば、探求心も生まれ、もっとワインについて勉強することでしょう。日々、ワインや料理について勉強することもワインソムリエにとって大切な事です。

6-2食に興味がある

ワインは、料理との相性を楽しむ事ができる、最も歴史の古いお酒です。そのため、料理の知識も多少必要となります。特に、どんな味付けの料理なのかが大切になります。「食」に興味があれば尚よいでしょう。

6-3サービス心がある

上述しました通り、ソムリエは、ソムリエの前にサービスを提供していますので、サービス心も必要です。お客様を、笑顔にしたい、喜んで頂きたい、素敵な時間を過ごして欲しい、そのために、お客様にたいして、何をしたいか?何を必要としているか?考える事が大切です。
考えるには、お客様を見る(観察)するので、観察力や洞察力も必要です。
そして、実際に行動(サービス)する行動力も必要です。難しく書きましたが、お客様を自分に置き換えて、「私なら今、こうしてくれたら嬉しいな!幸せだな!」と、思う事を、サービスすれば大丈夫です。行動力があれば、お客様や同僚や調理場とのコミュニケーションもとれるでしょう。

6-4コミュニケーション能力が高い

お客様とコミュニケーションがとれれば、お客様の気持ちが容易にわかることがあるので、良いふさわしいサービス、すなわちワインソムリエとしてふさわしいワインを選定する事が出来るようになります。
同僚や調理場とのコミュニケーションがとれれば、他のお客様の事や料理の事で、深く話ができ、それが素晴らしいサービスにつながりますよ。

ワインソムリエのなり方と費用のまとめ

ワインソムリエには、現在日本には国家資格がありません。逆に言えば、「今日から私はワインソムリエです」と言えば、あなたは、ワインソムリエです。
しかしながら、それでは信用がたりませんよね。そこで、JSAやANSAのような民間団体のソムリエ資格を目指す事になります。
受験費用的には、JSAの方が、安価のように思えますが、実技の為の器具やグラス、テイスティングの為の、ワインの購入や飲食代を考えると、そこそこ費用は必要になってくるでしょう。
資格取得には、それなりの費用が必要ですが、取得後の世界を考えれば、安く思えるほど、ワインソムリエの資格には、魅力があります。
飲食店でのソムリエ・ワインコンサルタントとして飲食店や酒屋・ワインスクールの講師・ワインを扱う販売や一般企業・ワインメーカー・一般企業向けのワインセミナー・ワインバーや飲食店の独立開業等々です。
現在のソムリエは、飲食店にとどまらず、様々なニーズがあります。素敵な素晴らしいワインソムリエが、増えることを願っています。

お酒の資格

ワインコンシェルジュ資格認定試験
ブドウの品種ごとに異なる特徴や、世界各国のワイン事情など、ワインに対する基本的な情報をマスターした人に認定されます。
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カクテルソムリエ資格認定試験
カクテルソムリエとは、カクテルに関する様々な知識を有していることを証明する資格です。
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焼酎ソムリエ資格認定試験
焼酎ソムリエとは、焼酎の歴史や製造方法、原材料の芋、米、麦、蕎麦、胡麻、シソなどに関する正しい知識を有している方に認定される資格です。
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