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パンのプロになりたい!パンの資格には何があるの?どんなことが必要?

パンが好き、パン作りが大好きなあなた、パンの資格を取ってみたいと思いませんか。パンの資格と言っても、一体どんな資格があるのでしょうか。資格を取るためにはどんな勉強が必要なのでしょうか。

 

いつかパン好きを生かした仕事がしたい、パンの資格を取りたい人のために、様々な資格についてご紹介をしましょう。

 

パンに関する国家資格

 

パンに関する公的資格には、主に次の5つがあります。

 

「パンアドバイザー」

「パンコーディネーター資格」

「パンシェルジュ検定」

「パンマイスター」

「パン製造技能士」

 

その中で唯一の国家資格がパン製造技能士です。

 

パン製造技能士

パン職人はフランス語で「ブーランジェ」といい、手作りパンのお店・レストランのベーカリー・ホテルのベーカリーなどでパンを焼く仕事をする人を言います。パン職人になるためには、次の2つの方法があります。

 

「製パンを学べる学校で勉強する」

「パン職人に弟子入りをして技術を身につける」

 

製パンの専門学校に通う学生の中には、昼間製パン店で働き、夜学校へ行くという人もいます。

この2つの方法から選択をして2年以上学び、受験できるのがパン製造技能士という資格になります。

 

 

唯一の国家検定制度

パン製造技能士は、厚生労働省認可のパンに関する唯一の国家資格です。

 

もちろん、法律でパン製造技能士資格を持っていない人が、パン製造技能士と称することは禁止されています。絶対に資格がなければ、製パン店を開けないわけではありません。

 

しかし、自分が店を持った時に、資格があることで購入する消費者との信用を得ることもできます。

 

また、自分で製パン店を開くのではなく、色々な有名製パン店やレストラン・ホテルのベーカリーで仕事をする時に、パン製造技能士の資格を生かすことができます。そのため、パン職人や製パン業で仕事をする多くの人が持つ資格になります。

 

特級、1級、2級がある

「パン製造技能士」には2級、1級、特級があります。専門学校を卒業した場合は、卒業後2級の受験資格があります。

 

しかし、それ以外は受験資格に実務経験が2年必要となります。2級を取得した後、1級・特級を受験するためには、それぞれ実務経験が必要です。実務経験なしでは受験できないのがパン製造技能士の資格試験になります。

 

パン製造に必要な技術を身につける

パン製造技能士の資格を受験するためには、まず必要な技術を習得することが一番大切になります。

パン製造技能士の2級は製パンの専門学校卒業後でもすぐに受験できます。

 

しかし、学校の場合はどうしても実技よりも学科が優先になってしまいます。技能士の試験はまず実技に合格し級を取得して、さらに実務経験を積んだ者が学科に勧めます。そのため、必要な技術をしっかりと身につけることが大切になります。

 

そこで、専門学校に行っている人でも、週末は製パン店でアルバイトなどをして、実技を身につけている人もいます。特に、脱サラや転職でパン職人を目指す人は、専門学校に行くためのお金を捻出できない場合があります。

 

こういった人の多くは、まず有名製パン店で働き、実務経験を2~3年経て2級を、または7年以上修行して1級を受験されていいます。

 

パン製造技能士の取得方法

 

それでは、パン製造技能士の取得方法について、細かいお話をしましょう。

 

パン製造技能士の試験

パン製造技能士の試験は毎年2回、特級の人のための学科試験と1・2級の人のための実技試験が行われます。試験は各都道府県の中央職業能力開発協会によって開催されます。

 

専門学校に行っていない場合は実務経験が2年必要となりますので、早くても高校卒業から2年後に初めて2級の受験資格を与えてもらえます。

 

学科と実技

試験は1・2級試験が実技、特級試験が学科になります。実技の試験の1カ月後くらいに学科試験が行われますが、まずは1・2級の実技試験に合格し実務経験をすることが大切です。

 

パン製造の専門の学校を卒業した場合は、卒業後2級の受験資格があります。

 

しかし、それ以外は受験資格に実務経験が必要となります。

 

高校卒業後、または脱サラなど専門学校に通わない場合は、2年以上の実務経験が必要です。

専門学校を卒業後でも、1級、特級となると2級取得後、それぞれ実務を経験することになります。

 

2級取得後2年以上、直接1級に挑戦する場合は7年以上の実務経験で1級を受験できます。

さらに1級取得後5年以上の実務経験で特級を受験することができます。これは受験をするための資格ですので、まずは合格して資格を取って、さらに修行をすることになります。

 

そのため、専門学校などに通った場合、試験日を考えると最短2年半で1級を取得することができますが、一般的には実務経験が2年以上で2級、または7年以上で1級を受験するという方が多くいらっしゃいます。

 

 

2級の実技試験の内容

2級では、試験側から材料の小麦粉の吟味「支給した強力粉及び中力粉の2種類の小麦粉のうちから強力粉を選ぶ」ことや計量、をすることから始まります。

 

実技試験は「各材料を秤量し、直捏(じかごね)生地法によって混捏(こんねつ)、発酵及び焼成を行い、山形(イギリス)食パンを指定の型を用いて3本作る。」という内容です。

 

試験時間は6時間で、試験の配点は次のようになります。

 

実施形式

採点項目

配点

製作等作業試験

仕込み

小麦粉の選定誤り

100点

原料配合

計量の速さ

生地分割、丸めの速さ

分割後の残生地重量

製品

比容積

できばえ

外観

表皮色

焼き色の均一性

形均整

割裂の状態

 

山の高さの均一性

 

表皮質

内相

すだち

触感

内部色相

香味

香り

作業動作

作業態度

作業時間

 

1級の実技試験の内容

1級の試験の配点はほぼ同じです。

 

2級の実技試験の内容

 

「支給した強力粉及び中力粉の2種類の小麦粉のうちから強力粉を選ぶ」

「各材料を秤量し、直捏(じかごね)生地法によって混捏(こんねつ)、発酵及び焼成を行い、山形(イギリス)食パンを指定の型を用いて作る。」

 

というところは、同じになります。

 

ここに、粉の選定の前に「水の配合割合を決定したうえで、各材料の使用量を算出する」という作業が加わります。

 

しかし、同じ工程でもより高いレベルを求められ、さらに同じ6時間で山形食(イギリス)パンを4本焼き上げることになります。

 

特級の学科の内容

特級はパン製造技能士を管理する立場になる人に必要な資格になります。そのため、試験時間3時間の筆記学科試験となります。

 

内容は「工程管理、作業管理、品質管理、原価管理、安全衛生管理、作業指導及び設備管理」についての試験になり、偏差値的には55程度、勉強が必要になります。

 

学科試験のために通信講座などもあります。

 

パンに関する資格

 

パン職人の他に、パンに関わる資格にはどんなものがあるのでしょうか。代表的な公的資格をご紹介しましょう。パンに関わる酢核には、パンを製造するだけでなく、アドバイザーやコンシェルジュといった色々な資格があります。

 

パンコーディネーター

パンコーディネーターには、次の3つの資格があります。

 

「パンコーディネーター」

「パンコーディネーターエキスパート」

「パンコーディネーターアドバンス」

 

別名パンのソムリエと呼ばれます。公益財団法人日本生涯学習協議会認定の公的資格です。

 

パンコーディネーター

パンを食べる立場の視点でパンを多角的に捉え、パンの基礎知識とTPOに合わせたパンの美味しい食べ方・楽しみ方を身につけるのが目的の資格です。日本パンコーディネーター協会では3日間の講習の後、1時間の認定試験を行い、100点満点中80点以上で合格になります。

 

認定されるとパンコーディネーターとしての認定証、バッジなどをもらいます。趣味としてパンの知識を豊かにするためにも良いですが、資格を生かしてカルチャーやレストランの仕事などで活用することができます。

 

2019年現在受講料は認定試験料込で129,600円(税込)になります。

 

 

パンコーディネーターエキスパート

パンコーディネーターエキスパートになると、さらに「パンの知識や技術を活かして、食品業界などにマーケティングの視点を取り入れた質の高い提案ができる」ための知識が必要となります。

 

趣味ではなく、実用的に資格を生かした仕事をするための講座を受けて、受講後認定試験を行い、合格者に「パンコーディネーターエキスパート」の資格が与えられます。

 

プロのパンコーディネーターとして、企画立案や提案ができることが目的になります。認定試験では企画立案をするため、自身のパソコンとパソコンの一般的なスキル「word・Excel・PowerPoint」も必要となります。

 

自宅でパン教室やカルチャースクールなどで活躍する人には、とても有意義な資格になります。

 

2019年現在受講料は認定試験料込で86,400円(税込)になります。

 

 

パンコーディネーターアドバンス

パンコーディネーターアドバンスは、その名の通り「パンコーディネーターとしてパンに関する知識や技術を人に伝えることができる、教えることができる技術を有している」ことを証明する資格です。パン教室はもちろんですが、ベーカリー経営などのコンサルティングの仕事にも活用できます。

 

2019年現在受講料は認定試験料込で194,400円(税込)になります。

 

パンシェルジュ検定

パンシェルジュ検定は、株式会社ホームメイドクッキング協会主催の検定になります。

 

パンシェルジュ検定は1級から3級まであり、3級は自分でパンのある生活を楽しみたい人向けですが、1級になるとプロのパン職人を目指す人に向けた資格になります。

 

3級はパンの歴史や文化・マナー・衛生といった一般的な問題ですが、2級になると実用的な内容になります。パン業界に就職するためのマーケティングなどの問題も出題されます。

 

1級はパンシェルジュマスターと呼ばれ、専門的な知識やレシピ問題などを問われる内容になります。

 

検定試験料は、2019年現在全て税込で3級4,700円、2級5,900円、1級7,700円となります。

 

全てマークシート方式の学科問題になりますので、パンコーディネーターの資格やパン製造技能士の資格と合わせて、取得するというのも良いかもしれません。国家資格ではありませんので、あくまでも趣味、またはほかの資格と合わせて活用をしてみましょう。

 

パンマイスター

日本の「パンマイスター」は、公益財団法人日本生涯学習協議会認定の公的資格の1つです。

ただ、趣味でパンを作るだけでなく、製パン店を開きたい人がノウハウを学ぶことができます。

 

内容は「お店のコンセプト・メニューづくり・お店を出すためのマーケット調査・出店する店舗の探し方・店舗の設計や施行・開業資金や運転資金」といったカリキュラムがあります。

 

さらに、パン教室を開講したい人のための、「具体的な指導メニュー・カリキュラムの作り方・指導のポイント」といったことを学ぶこともできます。仕事でパンに関わりたい人の技術以外の面を後押ししてくれる資格になります。

 

本格的なドイツの「パンマイスター」は、言葉の壁もありますが、まず受講する学校に空きがない、製パン店で修業したくてもお金がかかると、なかなか大変なようです。

 

受講は通信制で、2019年現在6カ月64,000円(税込)になります。

 

パンアドバイザー

日本野菜ソムリエ協会が主催する資格です。一般的なパンの資格は、製造者や指導者といったパンを供給する側の資格になります。しかし、パンアドバイザーは「パンを食べる」全ての人が対象の資格です。

 

「パンをこよなく愛し、パンに関する知識を身につけ、パン食文化の発展に尽力する人。」

 

を理念に、パン好きな人、パンのある暮らしの楽しさ・魅力を社会に伝えたい人を対象に、講座が開かれています。パン教室を開催する主催者はもちろん、パンの記事を書く食関連のライターやブロガー、レストラン経営者など幅広い人が生かすことのできる資格になります。

 

講座は4回中3回以上の出席で受講費は2019年現在75,500円(税込)で、もちろん最終日には資格試験があります。

 

資格を持つメリット

 

パン職人になるためには、実際に必須資格はありません。修行をした成果をそのまま開業に生かすこともできます。

 

パン屋やパン教室を開くさいに有利

自分で製パン店を開店する時、資格を持つことでお客様からの信頼を得ることができます。

 

就職、開業、パンのある生活を豊かにする

また、転職をする時、さらにパン教室を開くときに資格を持っているということは有利になります。資格があることで、製パンや製菓の企業に就職をする時に生かすことができるかもしれません。さらに、レストランやホテルのベーカリーなどで仕事をすることもできます。

 

ただ、パンが好きというだけでも良いですが、好きを仕事にしたいときに、資格があるということは武器になります。

 

パンのプロになりたい!パンの資格には何があるの?どんなことが必要?のまとめ

 

パンの資格についてのご紹介でした。資格を持っていても、無駄になるだけと思うかもしれません。

 

しかし、何かあったときに資格はあなたを助けてくれます。同じ製パン店で働くことになっても、何もないよりは資格を持っていることで、それだけパンに対する熱意が高いということが、聞きてに伝わります。

自分で楽しむためでも良いです。

 

しかし、興味のある資格があったら、若い20代、30代のうちに取得し、自分の人生に新しい選択肢を作ってみてはいかがでしょうか。

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