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低カロリーでグルテンのないライ麦でパン作り!小麦粉との違いを徹底解説

パンがブームになっている今、パン作りをされている方が多くなっています。パンはカロリーが気になりますが、そんな中で人気が急上昇しているのが「ライ麦パン」です。女性を中心に人気が高まっている理由には、ダイエット効果や健康というイメージがあるからでしょう。

 

家庭でも作ってみようと奮闘している方もいるようです。

 

パン作りに必要なグルテンがライ麦にはありません。ライ麦と小麦粉はどのような違いがあるのでしょうか?今回は、ライ麦の特徴と違いについてご紹介しましょう。

 

ライ麦とは?

 

まずは、ライ麦のことについて、知っておきましょう。ライ麦とはどんなものなのでしょう。

 

イネ科に属する一年草

ライ麦は、イネ科に属する一年草です。英語で「ライ」といいますので、英語の名称にわかりやすく「麦」を付けて、日本ではライ麦というようになりました。

 

小麦に近い作物

ヨーロッパや北アメリカで食用として多く栽培されていました。

寒冷地での栽培が可能

これらの地域はもともと寒冷な気候なので、土壌に栄養が少なく、小麦を栽培することができなかったのです。そんな理由もあり、これらの国でポピュラーになったのがライ麦でした。

 

もともとは小麦粉の代わりに育てられた穀物

ライ麦の始まりは、小麦を育てようと失敗した後に残ったライ麦が穀物として利用されるようになったことでした。そんな歴史がライ麦にはあるのです。

 

土壌に栄養が少なくても育つライ麦は重宝され、スカンジナビア半島や東ヨーロッパ、ドイツにも広がりました。主に、パンの原料として使用されていました。

 

ライ麦粉の特徴

 

ライ麦と小麦粉はとてもよく似ています。それでは、ライ麦の特徴を見てみましょう。

 

栄養価が高い

ライ麦は、とても栄養価が高いものと言えます。その栄養価が高いということが知られるようになったのは、産業革命以降です。産業革命のころ、小麦の方が重宝されて一時ライ麦の生産が低下して歴史もあります。

 

ライ麦の栄養素が知れ渡るようになってからは、ライ麦の生産も上昇しています。現在では、ライ麦は小麦粉よりも高い栄養価がることから、高く取引されていることが多いです。

 

ダイエット向き

小麦パンよりも糖質とカロリーが低い

ライ麦は小麦粉よりも、栄養価は高いもののカロリーや糖分は低いという特徴があります。食べた後にどれだけ血糖値が上がるかという「GI値」がとても低いのです。

 

GI値が高い食べ物の場合、口に入れた後の血糖値が、急上昇します。急上昇することで、エネルギーに代わり体にはよいように思いますが、血糖値が降下した後に強い空腹を感じてしまいます。そんな空腹を感じてしまっては、ダイエットに逆効果です。

 

小麦で作ったパンはGI値が90を超えることも珍しくありません。

 

しかし、ライ麦パンのGI値は55前後と低めです。ダイエットには非常に効果あると考えられているのです。

 

ライ麦パンは噛み応えがあり満腹感も高まる

ライ麦パンがダイエットに向いているというのは、栄養面だけではありません。ライ麦パンは噛み応えのあるものです。人は噛むことで満腹中枢が刺激されます。そうすると、少ない量でもお腹がいっぱいであると感じることができるのです。

 

少ない量で空腹を満たしてくれるのですから、ダイエットには噛むことが重要になります。噛むことでおなかを満たしてくれるので、ついつい食べ過ぎるというダイエットの天敵から自分を守ることができます。無駄なカロリー摂取を防ぐことができます。

 

ライ麦に含まれる栄養素

 

続いて、ライ麦に含まれている栄養素を具体的に見てきましょう。

 

水溶性・不溶性食物繊維

代表的なものに食物繊維があります。食物繊維は「第六の栄養素」とも呼ばれ、腸を整える作用が非常に高いです。

 

そんな食物繊維には水に溶ける水溶性と、水に溶けない不溶性があります。ライ麦にはこの2つがバランスよく含まれています。そのため、食物繊維を摂取する際には、非常に優れている食品と言えます。

 

ビタミンB類

ビタミンB群はエネルギーの代謝に重要な役割を果たします。ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンなどの総称です。

 

エネルギーを代謝するということは、摂取した糖質や脂質、たんぱく質を体が活動するためのエネルギーに変えることです。十分な栄養を摂取しても、それがうまく働かないと力に代えることができません。

 

力に代えることができなかったエネルギーは脂質に変わりやすく、太る体質になってしまいます。

そのため、ビタミンB群はダイエットに欠かせません。ビタミンB群が豊富に含まれているライ麦は、やはりダイエット食品と言えるでしょう。

 

カリウム

日本人が不足しがちなのが「カリウム」です。これは体内に存在する量が最も多いミネラルです。

ミネラルは体内の水分バランスを維持して、神経伝達や心臓の機能に重要な役割を果たします。

人が生きていく上で、とても重要な栄養素の1つです。

 

ライ麦は、カリウムが沢山含まれています。ダイエットに効果があるだけでなく、健康にもよいおすすめの食品です。

 

小麦との違い

 

小麦とライ麦の違いを明確にしていきましょう。

 

グルテン

グルテンは、パンにとってなくてはならない存在です。パン生地に弾力と粘りを生み出します。

グルテンがしっかりと形成されると、発酵の際に生まれる炭酸ガスを逃さずに生地の中に蓄えることができるので、パンがしっかりと膨らみます。

 

小麦…グルテンが含まれる

小麦にはグルテンが豊富です。水と混ぜ合われることでグルテンが形成されます。

 

ライ麦…グルテンに似たたんぱく質が含まれる

グルテンは含まれていませんが、グルテンに似たたんぱく質が含まれています。グルテンは構成要素である「グルアジン」「グルテニン」に水を加えることで生まれてきます。

 

ライ麦には、そんな「グルアジン」とよく似た「セカリン」と呼ばれる成分が含まれています。

このたんぱく質はグルテンの働きと似ているのですが、弾力や粘りはグルテンほどはありません。

 

パン作り

2つの違いで、食感が変わってきます。お好みのパンはどちらでしょう。

 

小麦粉…ふんわり、もちもち

グルテンが形成され、発酵過程でできた炭酸ガスをしっかりと取り込むことができるので、大きく膨らんでふわふわのパンが仕上がります。最近人気のパンの形状です。

 

ライ麦粉…硬め、中身が詰まったどっしり感

小麦で作ったパンよりも膨らみが少なくなります。そのために中身が詰まったどっしり感のあるパンが仕上がります。あまり膨らまない代わりに、保水性が高いので長期保存ができるというメリットがあります。

 

粉が違いますので、当然のことながら味も変わってきます。

 

小麦粉…香ばしい、一般的なパン

材料によっても異なりますが、香ばしくて小麦の風味が特徴のパンが出来上がります。一般的なパンを思い浮かべるといいでしょう。

 

ライ麦粉…独特の酸味と粘りがある

ライ麦粉で作ったパンは、独特の酸味と粘りがあります。この酸味の正体は、乳酸菌を主体としている酵母菌「サワー種」です。独特の酸味が特徴でもあります。

 

小麦粉で作ったパンでは、感じることのできない風味です。

 

低カロリーでグルテンのないライ麦でパン作り!小麦粉との違いを徹底解説のまとめ

 

ライ麦パンは女性を中心に人気がどんどん上昇しています。それはダイエットに効果があるからでしょう。食べてもダイエットに効果があるライ麦パンの人気がでるのは当然でしょう。多くの栄養素が含まれているので、体にもいいパンといえます。

 

ライ麦パンは普段食べているパンとは味も風味も全然違います。小麦との違いがいろいろありましたね。

 

メリットをしっかり理解した上で、おいしいライ麦パンを作ってみるのはいかがでしょうか?

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