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ホールスパイスとパウダースパイスについて

スーパーのスパイス売り場でもよく見かける「ホール」と「パウダー」。形状の違いが料理にどのような影響を与えているかを理解すれば、料理により深みを持たせることができます。そして、この2つにどのような違いがあるのか、それぞれがどんな料理に適しているかを知っておけば、スパイスを使った料理の楽しみも一段と増えてきます。

美味しい料理を作るためにも、ホールスパイスとパウダースパイスの違いについてしっかりと理解して、使い分けができるようにしましょう。

スパイスの形状の種類

スパイスは、その形状から2種類に分けられますが、それぞれどのような違いがあるかをご紹介します。

スパイスにはホールとパウダー2種類がある

スパイスには、ホール状のものとパウダー状のものの2種類があります。その違いは簡単に言うとスパイスの形状の違いなのですが、実はホールとパウダーではそれぞれ役割が違います。ホールとパウダーのどちらのスパイスを使うかは、料理によって使い分ける必要があります。

ホール … 本来の原型そのまま

ホールスパイスはスパイスの本来の原型そのままのものをいい、植物の果実や種を乾燥させたものや、木の皮、葉など様々な種類があります。一般的に植物は組織や細胞の中に香りを閉じ込めていて、ホールを砕くことで閉じ込められた香りが外に発せられるので、ホール状のものであれば新鮮な香りを保ったまま保管することが可能です。

パウダー … ホールをひいて粉にしたもの

パウダースパイスはホールスパイスを挽いて粉にしたものをいい、使いたいときにすぐに取り出せるので使い勝手はいいのですが、日が経つにつれて香りが弱くなってきます。そのため、密閉容器に入れたり、冷暗所に保存したりと、その保存方法に注意しなければいけません。

理想としては、ホールスパイスを使うたびに用途に合わせてすりつぶしたり、砕いたり、挽いたりして新鮮な香りを立たせて料理することです。しかし、その手間を考えると、手軽にすぐ使用できるパウダースパイスも上手に利用したいところです。

ホールとパウダーの選び方

ホールスパイスとパウダースパイスにはそれぞれ異なるメリットがあります。それでは、スパイスを選ぶときのポイントを見ていきます。

味と香り

ホールでもパウダーでも同じスパイスであることに変わりはありませんが、ホールかスパイスかによって味と香りに違いが生まれます。スパイスの香りのもとは揮発性の成分で、スパイスの殻や皮で覆われた内側に存在します。ホールスパイスを引いたり砕いたりすることで殻や皮が壊れて、その都度スパイスの新鮮な香り立ちを楽しむことができるのです。

一方、パウダースパイスはあらかじめホールを細かく挽いたものなので、ホールのものよりはるかに強い香りを感じることができます。しかし、時間の経過とともに香りが弱くなってくるという特徴があるので、香りが逃げないように保管の方法には注意が必要です。

また、スパイスに多く含まれる苦みや辛みの成分は、粒が細かくなればなるほど舌がそれを強く感じます。そのため、パウダーのほうがホールに比べて味を強く感じますが、香りと同じように、挽きたてと比べると少し味は落ちます。

使いやすさ

ホールはそのままでも砕いても使えるので、使える幅が広いのが特徴です。ただ、そのまま料理に使う場合は、大きな塊なのでなかなか成分が抽出されないため、時間をかけて加熱する必要があります。また、パウダー状にして使う場合には、その都度挽く手間がかかるので少し面倒です。

パウダー状のものであれば、すぐに取り出して使えたり、分量を調整しやすいというメリットはありますが、加熱するとさらに香りが飛びやすくなるので注意が必要です。

料理法

ホールスパイスは香りの持続力が強いこともあり、長時間加熱する料理に適しています。また、スパイスの香り成分は油に溶けやすいため、炒め物の場合でも熱した油で炒めることで、油にスパイスの香りを移して料理全体にいきわたらせることができます。

一方、パウダースパイスは粒が細かいので混ぜやすく、素材に練りこんだり、下ごしらえや仕上げに振りかけることができます。

ホールスパイスの特徴と使い方

普段はあまりホールスパイスを使う機会はないかもしれません。しかし、本格的な料理を作るにはホールスパイスを上手に使う必要があるので、その特徴をしっかり理解してください。

食感が楽しめる

ホールスパイスはパウダーに比べると大きいので、食感や味のメリハリが楽しめます。噛んだ瞬間に味や香りが口の中に広がるので、スパイス本来の新鮮な味わいを楽しめるのが魅力のひとつです。

料理中にとりだしやすい

液体にスパイスを混ぜる場合やテンパリングを行う場合など、料理の香り付け・辛み付けが終わった後にスパイスを取り除くことがあります。その場合ホールスパイスなら簡単に取り除くことができるので、どんな料理にも使いやすいといえます。

香りがとびにくい

香りの持続時間が長いというのもホールスパイスの特徴のひとつです。調理している間に香りが飛んでしまうことがなく、しっかりと濃厚な香りがついて食材の旨みだけを際立たせることができます。

長時間加熱する料理に向いている

ホールスパイスは長時間加熱しても香りが続くので、煮込み料理はもちろん、炒め料理などにも使われます。

本格的なスパイスカレーを作る場合には、最初に油にスパイスを入れて香りを立たせ、仕上げにもう一度スパイスを温めた油を加える「テンパリング」という作業を行います。炒め料理でも同様に、油にスパイスを投入して熱し、油に香りを移すことがあるので、長時間加熱してもしっかりと香りが保たれるホールスパイスのほうが向いています。

パウダースパイスの特徴と使い方

ホールスパイスとパウダースパイスの特徴を押さえると、その使い分けでより料理の味に幅を持たせることができるので、しっかりと理解してください。

何もしなくても香りがたつ

パウダースパイスは料理に入れるだけで、すぐに良い香りが広がります。初めから挽いてあるので何もしなくていいため、普段あまりスパイスを使ったことのない初心者でも簡単に扱えるのが魅力です。また、初めて使うスパイスでも、適度な量をお試しで使ってみることができるので便利です。

香りの持続力は弱い

パウダースパイスはあらかじめ挽いてあるので、香りや味の持続性が弱く、長く加熱するとあまり味を感じなくなるかもしれません。食べる直前にかけるなど、香りを感じやすくするための工夫が必要といえます。

保管に関しても、香りが逃げないように密閉容器に入れて冷暗所に保管し、使う時もフタを開けっぱなしにしないなど、特に注意が必要です。

量を調節しやすい

パウダースパイスには使用する量を調整しやすいというメリットがあります。まんべんなく全体にスパイスを行き渡らせることで食材全体に味と香りを馴染ませることもできます。また、少量ずつ量を調整したい場合にも非常に便利です。

スパイスは複数の種類を組み合わせることで、より豊かな香りを生み出します。パウダースパイスは簡単に手に入るので、自分好みのオリジナルパウダースパイスを作るのにも役立ちます。

下ごしらえや仕上げにも使える

パウダースパイスは素材に練りこんだり、液体に溶かしたり、さまざまな使い方ができるので下ごしらえにも使えます。また、出来上がった料理にパウダースパイスを振りかけてアクセントをつけると味も風味も変わってきます。パウダースパイスは、料理のさまざまな場面に手軽に使えて便利です。

ホールスパイスとパウダースパイスについてまとめ

ホールスパイスとパウダースパイスには、それぞれ特徴があります。どちらを使うかは、その料理の用途に合わせて使い分けることが大切です。スパイスを使って料理により深い味わいを加えるためにも、スパイスの形状による違いを理解して上手に使い分けるようにしましょう。

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