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アスリートにとっての朝食の役割と摂り方

アスリートにとって朝食は、必要不可欠です。朝食は、体を動かすためのエネルギー源として重要な働きを持っています。朝食をしっかりと食べる事で良いトレーニングやパフォーマンスに繫がります。
いかに朝食が大切か、朝食を抜いた場合体やトレーニングに及ぼす影響はどんなものか、アスリートにとっての朝食の役割と摂り方をご紹介致します。朝食のメニュー例や時と場合によっての朝食の摂り方をご参考にしてください。

目次

アスリートにとって朝食が必要な理由

1-1体のエネルギー源になる

朝食の役割は、エネルギー補給です。朝食に摂取する糖質やたんぱく質は、午前中に使えるエネルギーとして活用されます。エネルギーが蓄えられていない状態で運動するとすぐに疲労を起こし、体力が持続しません。
朝練や午前中に試合などがある場合は、特に朝食でのエネルギー補給は重要です。午前中に運動をしないとしても運動量や活動量が多いアスリートにとって食事の回数を増やすことはとても大切な事です。

1-2たんぱく質などの栄養補給になる

昼や夜だけでの食事では、1日に必要なたんぱく質やビタミン、ミネラルなどが十分に摂取されません。通常の人よりも2倍のタンパク質の摂取がアスリートには必要です。ビタミンやカルシウムも多く摂取する必要があります。強い筋肉や大きな体を作るには、朝食をしっかりと食べましょう。

1-3体温上昇、体内時計のリセット

朝食は、エネルギー補給と同時に体温上昇を促す働きがあります。食事後、1時間経過したころに体温の上昇がピークとなり、その後5~6時間その状態が持続します。
体内時計には、1時間ほどのずれがあり正確に24時間になっているわけではありません。朝食を摂ると胃腸が動き出し、体温が上昇して体内時計がリセットされるので活動できる状態になります。

1-4集中力がアップする

朝は、前日の夕飯から時間が経っているので肝臓の貯蔵エネルギーであるグリコーゲンは減少した状態です。朝食を摂る事で脳のエネルギーであるブドウ糖が供給されて集中力アップに繫がります。

1-5肥満の予防になる 

朝食の欠食と肥満の関係は、多くの研究で明らかになっています。朝食を抜いて糖質不足の状態場合、筋肉を分解してエネルギーを作ることから基礎代謝が低下します。
また、朝食を抜いて昼食や夕食を多く食べると急激な血糖値の上昇が起こり、インスリンというホルモンが急激に分泌されて余剰なエネルギーを体脂肪として蓄えてしまいます。太りにくい体質や肥満を予防するためにも朝食は欠かせません。

アスリートの朝食の摂り方

2-1朝から1000kcal程度のエネルギーが必要

アスリートの強い体作りのために朝食は、必要不可欠です。高校生以上は、1日に3000~4000kcalを摂取しなければならないため間食を入れても朝から1000kcal程度のエネルギー摂取が必要です。

2-2主食だけでなく栄養素5つを揃えた食事が理想

朝食のメニューは、ごはんやパンだけなどでは不十分です。たんぱく質の摂れる納豆や卵、焼き魚などの主菜とビタミンやミネラルを摂取出来る野菜や果物、乳製品などの5つの栄養素を揃えたメニューが理想です。
効率よく体温を上昇させる栄養素は、たんぱく質です。朝食を食べる習慣がない、朝は食欲がないという場合には、最低でもエネルギー減となる主食とたんぱく質の源となる主菜だけでも食べるようにします。
たんぱく質源になる主菜の2つだけでも食べるように習慣づけてみてください。

2-3運動を始める3時間前までに食事をすませる 

食べ物が胃に残ったままの状態ですと胃もたれなどを起こす原因となるので食べ物を消化させる時間を逆算して朝食を摂りましょう。運動を始める3時間前までには、食事を済ませるように考慮すると良いでしょう。

2-4早朝に運動する場合は糖質だけ補給して、運動後に改めて食事を摂る 

例えば朝の5時や6時に早朝トレーニングを行う場合は、運動する3時間前に朝食を摂るのは難しい事です。
しかし、空腹の状態でトレーニングを行っても力が入らない、低血糖を起こすなどの恐れがあります。このような場合、おにぎりやバナナ、エネルギーゼリーなどを食べてすぐにエネルギーになる糖質だけでも補給しましょう。たんぱく質や脂肪分は、消化に時間がかかるので運動後に改めて食事を摂りましょう。

2-5朝食のメニュー例

朝に必要な食事量のメニューの例です。活動量が多い方や増量期の方は、更に食事量を増やしても良いでしょう。

通常メニュー例(エネルギー:957kcal)

ごはん(200g)
具だくさんコンソメスープ(ウィンナー.玉ねぎ.キャベツ.人参)
目玉焼き(1個)
トマト(1/2個)
納豆
ヨーグルト
オレンジジュース(200ml)

試合前の食事は、糖質中心のエネルギー補給をします。肉や魚、乳製品は控え、胃腸に負担のかかるたんぱく質や脂肪分の摂取を出来るだけ少なくします。特に持久系競技では糖質を多く補給してグリコーゲンの貯蔵量を増やす事が必要です。

試合前のメニュー例(エネルギー:826kcal)

きつねうどん(小葱20g)
ご飯(200g)
りんごジュース(200ml)

朝食にはパンかご飯のどちらが良いか

3-1ご飯は低脂肪で炭水化物が摂りやすい、血糖値の上がり方が比較的緩やか

ご飯には水分が含まれており、重量感があるので朝食にパンを食べている方の中には、ご飯が喉を通りにくいといった意見もあります。
しかし、ご飯は低脂肪なうえに炭水化物を摂りやすく、粒状なことから血糖値の上がり方が比較的緩やかなのです。例えば、丼1杯のご飯と同じ量の炭水化物をパンで摂るのであれば、ロールパンの場合は約8個、食パンの場合は6枚切りで約4枚となります。
ご飯と同量の炭水化物を摂るために朝からロールパンを8個も食べるのは中々厳しいですね。朝食にパンが悪いという訳ではありませんが、アスリートであるならば朝から効率の良いご飯を食べられるようにするとよいですね。

3-2朝食がご飯の場合、主菜副菜も摂っている割合が多い

アンケート結果では、朝食にご飯を食べている方は同時に主菜や副菜を摂っている方が比較的多いです。確かに白米だけでは中々箸が進みませんよね。卵や納豆、魚やお漬け物や味噌汁などを一緒に食べる事で糖質だけではなくたんぱく質なども摂取する事が出来ます。
味噌汁には、余りものの野菜などで良いのでたくさん入れてみてください。栄養がたくさん詰まった味噌汁は、大豆のたんぱく質、野菜のビタミンやミネラルなどが摂取できます。

3-3朝食がパンの場合、パンのみになっている割合が高い

朝食にパンのみを食べている方は、その他の主菜や副菜を食べていないといった方が多いです。手軽に済ませられるパンは、準備も片づけも簡単に済むので仕方がないのかもしれません。
朝食にはパンが良いといった方は、菓子パンなどではなく具を挟んだロールパンやサンドイッチがおすすめです。食パンには、スクランブルエッグやベーコンを添える、具だくさんのスープやサラダや果物などを一緒に食べるなどすると良いですね。
パンのみで朝食を済ませてしまうと栄養が不十分ですから出来るだけバランスの良い朝食をこころがけてみてください。

アスリートにとっての朝食の役割と摂り方まとめ

朝食は、体のエネルギー源になります。運動する前にはすでにエネルギーが蓄えられていない場合には、疲労を早く起こします。
朝食を摂る事で1日に必要なたんぱく質をより多く摂取する事が出来ます。朝食を食べる事で胃腸が働き出して体温が上昇し、体内時計もリセットされます。
さらに、集中力アップや肥満予防にも効果があります。理想的な朝食は、主食で糖質を摂るだけではなく、主菜でたんぱく質、副菜でビタミン、ミネラル、カルシウムなどといった5つの栄養素をしっかりと摂取することです。
食べ物の消化時間を考慮し、運動を始める3時間前には食事を済ませます。早朝トレーニングの場合は体を動かすために糖質だけはしっかりと摂り、運動後に改めて食事を摂りましょう。
朝食には、パンよりもご飯の方が炭水化物をしっかりと摂れるので良いと言われます。ご飯の場合もパンの場合も主菜や副菜をバランス良く取り入れましょう。

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