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保育園における食育の取り組み

食育はもちろん大人にも大切なことですが、子どもにはとても大切なことです。子どものために食育を行う理由はいくつかあり、心身ともに健康でいるために生活リズムを整える、食事のマナーや挨拶などを大人になってからも恥じないようにきちんと身につける目的があります。

 

また嗜好や習慣は、幼少期に身につけたものが基盤になるので大人になってからも活き活きと健康でいるためには、幼少期から食育をきちんと行っておく必要があります。

 

家庭での食育が1番大切にはなりますが、小学生になるまでの5歳頃までは保育園や幼稚園で集団生活をしてみんなでお昼を食べますよね。もちろんその時期の食育もとても大切なものになってきますので保育園や幼稚園での食育の取り組みについて説明していきます。

 

幼稚園や保育園ごとに教育方針は少し異なるかもしれませんが、知っておくと幼稚園や保育園の環境を把握できたり、家庭でも活かせたりできるので良いですよね。ちなみに、保育園のほうが預かり時間が長いうえに給食やおやつがあるので保育園について特化して書いていきますが、幼稚園でも給食や食育についての取り組みもあると思うので幼稚園に通っているお子さんをお持ちのお母さんもぜひ読んでみてください。

 

保育での食育の取り組み

 

お腹がすくリズムのもてる子ども

きちんと生活リズムを整えます。生活リズムを整えると決まった時間にお腹がすいてくるようになります。お腹がすきやすくなるように遊ぶなど工夫しますが、昼食やおやつの時間を決めて生活リズムを整えてあげます。

 

1日3食のうち特に朝食を食べていない子どもは、生活リズムが乱れてやすいのできちんと朝食を摂ってから保育園に行きましょう。

 

食べたいもの、好きなものが増える子ども

好きな食べ物を見つけることが大切です。好きなものと言ってもその食材ばかり食べるのではなくバランス良く食べる必要はありますが、好きな食べ物ができることは食に対して興味や関心が出てきた第一歩でしょう。

 

一緒に食べたい人がいる子ども

食事は、一人で食べるものではありません。家族や友達、先生と「おいしいね」「この食べ物好きだよ」などと楽しく話しながら食べます。すると、「食べることは楽しい、幸せ」だと幸福感を感じることができます。

 

食事作り、準備にかかわる子ども

実際に子どもが準備や調理などを体験することで楽しさだけではなく大変さも学ぶことができます。楽しいと思えることも大切ですが、大変さを知ることで食べ物や食材、作ってくれた人に対して感謝の気持ちを持つことができます。また、食べ物を粗末にすることはなくなるでしょう。

 

食べ物を話題にする子ども

食べ物に興味や関心をもてるようにします。先生から一方的に教えられたことに関しては、興味や関心がないと忘れてしまいますよね。子ども自身が自分から話題に出すことや疑問をもつことで興味や関心をもたせます。

 

保育園での食育活動

午前中に身体をしっかり動かす(給食の時間にお腹がすくような習慣づくり)

子どもがご飯を食べたいときは、お腹がすいているときですよね。栄養をきちんと摂取するためにあえてご飯を欲するようお腹がすく生活リズムをつくります。生活環境や家庭環境によってご飯の時間に差があると思いますが、保育園と家庭が連携して見直しをし、計画を立て直します。

 

また、ご飯の前は、外や散歩で目一杯遊びご飯前にお腹がすく習慣にします。この習慣が定着していくことで自然とお腹がすき、食べることで満たされて幸せになる感覚を獲得させていきます。

 

普段の給食以外の特別食(誕生日や行事など)を取り入れる(食の楽しみが増える)

普段の給食以外に月に一度の誕生日会やクリスマス会、ひなまつりなどイベントに合わせてメニューが変化します。きっと好きな食べ物が多く出たり、ケーキも出たり、色とりどりで目でも楽しむことができるメニューで子どもたちは嬉しくて大喜びですよね。

 

子どもたちが給食を楽しみにできる工夫がされています。また、好きなものだけではなく、旬や季節に合った食材を使うことも魅力ですね。

 

友達や先生と会話しながら楽しく食べる

幼稚園や保育園の特徴を最大限に活用できます。家庭での食事では、お父さん・お母さん・おじいちゃん・おばあちゃん・兄か姉・弟か妹などと決まったメンバーなうえに同年齢の子どもとご飯を食べる機会はほとんどないと思います。

 

しかし、幼稚園や保育園では、クラスは同年齢ごとに分かれていますので同年齢の子どもと話しながら食べる環境は楽しいでしょう。そして、異年齢の子どもと食べる機会もあると思います。あまり機会がなく恥ずかしかったり緊張したりするかもしれませんが、いろいろな人と話す機会も大切です。

 

また、先生もいるので子どものみならず先生とも楽しく食べる大切な時間です。幼稚園や保育園の場所だからこそ経験できる同年齢や異年齢の子ども、先生との関わりを大切にし、食事を楽しい場になるようにします。

 

当番活動として食事の準備のお手伝いをする(盛り付け、食事のマナー、片付けなどを学ぶ)

食事当番があり、準備や盛り付け、片付けの一連の作業を行います。食に興味を持つのと同時に自分で盛り付けできた達成感や食事の支度・片付けの大変さなどを学びます。

 

また、先生や同年齢・異年齢の子どもを見て箸やスプーンの使い方を真似します。保育園の0〜2歳児くらいまでは、手掴みで食べたり机や床にこぼす子どもも多いと思いますが、成長したり異年齢の子どもを見て綺麗に食べることができるようになります。

 

また、「いただきます」「ごちそうさまでした」と食事の挨拶をみんなで一斉にするのできちんと挨拶をする習慣も身につきますね。

 

栽培して収穫したものを自分たちで料理して食べる(食に感謝する心を育む)

栽培や収穫、調理を行います。栽培では、畑を耕してから植えて世話をし、収穫して食材が大事に育てられていることを知ります。そして、収穫した野菜を使い調理します。

 

食材の下処理をして調理をし、自分たちで食べます。このように新たな経験をすることで栽培や収穫、調理の大変さや楽しさを知ります。食材や命あるものの有り難さや大切さ、調理の大変さを自覚できるでしょう。

 

給食を通じて食事の話題を他人と共有する(食べることの楽しさを感じる、食材がどこから来るのか興味をもつ)

給食を食べながら、食べ物の話題で話をすることや食材に興味を持つことが大切です。例えば、原形を知っている野菜のトマトがあるとします。きっと丸ごと1つのトマトを見れば子どもたちは「トマト」と言うでしょう。くし切りや輪切り、角切りで切ってあっても「トマト」と分かると思います。

 

しかし種がとってある場合や煮て形を留めていなかったら「トマト」とわからない子どももいるのではないでしょうか。「味はトマトなのにトマトじゃない」と思う子どももきっといるはずです。

 

そのように「これはなんの野菜なんだろう」「トマトの味なのに見た目はトマトじゃない」などと考え気づき、食べ物に関する話題を子どもたちからすることが目的です。

 

保育士や幼稚園教諭に食育の知識が求められる理由

 

給食やおやつなど子どもたちと食事をする場面が多い

子どもが家庭で食事をする場面は、朝食と夕食ですよね。朝食は「ばたばたしててとにかく食べさせることがやっと」でしたり、夕食も「ゆっくり話をしながら食べたいけどご飯の支度もあるし、早くお風呂に入れて寝かさなきゃ」などと忙しいお母さんは多いのではないでしょうか。

 

ゆっくり話をしながら子どもと一緒にご飯を食べてあげたくても難しいのが現状ですよね。そんな生活でも幼稚園や保育園は昼食やおやつの時間が設けてあります。この時間は多めに時間をとっているので焦ることなくゆっくり話しながらご飯を食べることができます。

 

1日に1回だけでもこのような時間は、とても大切ですよね。そこで、保育士や幼稚園教諭が食事時間の設け方や話す内容などで子どもが食事を楽しいと思えるかどうかが変わってきます。いわば家庭で完全にできないことを補ってくれます。

 

また、好き嫌いやアレルギー対応なども必要ですよね。アレルギーは避けてあげる必要がありますし、嫌いなものはどのような状態だったら食べることができるかなどを知ることで今後の食事の工夫になりますし、お母さんにも教えてあげることができます。

 

子どもたちへの指導の幅が広がる

「好き嫌いなく食べなければいけない理由」や「食べることの大切さや楽しさ」、「栽培や収穫、調理の仕方」など子どもたちに教えていくことが大切です。

 

また、子どもたちのみならず、親からも信頼される存在になるでしょう。「家では食育がうまくいかない」と悩んでいるお母さんに対して知識があればアドバイスできますよね。

 

保育園における食育の取り組みまとめ

 

もちろん家庭での食育が最も大切になってきますが、幼稚園や保育園で様々な経験をすることも食育活動としてとても大切なことになります。幼稚園や保育園だからこそしか経験できないこともたくさんありますし、子どもにとっては良い刺激になりますよね。

 

もし、食育について分からないことや不安なことなどあったら保育士や幼稚園教諭に聞いてみてください。

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