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小学校における食育の取り組み

現代人が見直すべき問題点の1つとして「食」があります。食は人間が生きていく上で欠かせない習慣になりますが、みなさんはいつから食について興味を持つようになったのでしょうか。

もちろん未だに興味がない方もいるかもしれませんが、女性の場合は特に結婚してから、子どもが産まれてからという方が多いのではないでしょうか。

 

食事に興味を持つというのは、献立や栄養バランスを考えて作ることだけではありません。昔、お母さんのお手伝いをしたということも食に関して興味がある証拠ではないでしょうか。実は、小学生の段階から食に興味を持てるよう授業で食育についてきちんと学んでいるのです。

 

小学生の段階ではまだ早いと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、食について学ぶことは小学生からとても必要なことです。昔から変わらず行われ続けている指導や教育、新たな取り組みなどがありますので小学校の食育指導について紹介していきます。

 

学校ではどのように「食育」が行われているか

給食を食材とした取り組み(給食の材料を栄養素別に表示など)

私たちは、食事を食べることで必要な栄養素を摂取しています。でも、栄養素をバランス良く摂取するためにはどのような組み合わせで食べたら良いかわからないですよね。特に小学生には難しいです。そんなときに便利なのが三色で分類した「三色食品群」と呼ばれ、食品分類法が考案しているものがあります。

 

小学校では、給食の食材を三色で色分けをして黒板に表示します。お父さん、お母さんが子どもの時代からあったのではないでしょうか。三色は「赤・黄・緑」に分類します。「赤」は主に「魚・肉・卵・乳製品など」であり、血液や肉をつくるタンパク質です。「黃」は主に「ご飯・パン・穀物・油脂など」であり、力や体温になる糖質・脂質です。「緑」は主に「野菜・果物類など」であり、身体の調子を整える無機質やビタミンです。

 

これは、1回の食事で各群から2種類以上の食事を摂取すれば栄養バランスが良い食事を摂れていると言われています。見た目でも分かりやすく、子どももできる分類法なので小学校でよく用いられています。

 

栽培活動(作物を実際に生活科や理科の授業で栽培)

畑を使用して食材を小学校の授業で栽培します。食材を自分たちで栽培することで食材を育てる大変さがわかります。畑を耕し、種をまき、水や肥料をあげて害虫を駆除してみんなで愛情を持って育ててあげます。

 

食材は種類によって育て方も違い、季節によっても食材を分けて育てます。始めのうちはやりやすい野菜のみを厳選して育てていき、収穫も体験します。自分たちで育てて収穫することで達成感を得ることができ、食材に対して感謝して食べることができます。

 

小学生は好き嫌いが多いですが、好き嫌いをすることがなくなり食べ残すことをもったいないと思うことができるようになります。

 

収穫した作物を調理

小学校の授業で栽培し収穫した食材を自分たちで調理します。まずは先生が指定した簡単な料理を2〜3品作ります。手順は比較的簡単で単純な料理が多いですし先生が提示してくれますが、洗う・皮をむく・切る・焼く・味付けする・盛り付けるなど一連の手順を行っていきます。

 

みんなで協力して行える行事であり、みんなで達成感を得ることもできます。また、調理手段は茹でる・焼く・煮る・蒸す・炒める・和える・揚げるなどがあります。小学生に揚げることは難しく危険なため揚げる以外の調理手段を行います。

 

それ以外にも小学校で調理するものは、栄養バランスを考えた献立になっているので栄養バランスがとれている食事の参考にもなります。

 

給食材料の下処理の手伝い

自分たちが食べている給食材料を下処理します。どのように下処理をするのか知ることで食材に興味を持つことができ、毎日給食がある有り難みを実感することができます。給食材料の下処理なので大人数分を用意しなければなりません。

 

これが毎日行われていることから大変さや労力を知り、感謝する気持ちも食育の一環になります。そして下処理をきちんとしてあげることで美味しい料理が完成することに気づくことができます。

 

食育の授業

授業の内容は様々ありますが、子どもの生活を改善させるためのテーマが主になります。例えば、「野菜を食べるべき理由」「朝食を食べるべき理由」などがあります。これらのテーマをもとに授業が展開されていきますが、子ども1人1人の考え方は様々です。

 

先生からの説明や指導のみではなく、子どもたちがグループになりお互いの意見を伝え合うことも大切になります。食について知り考えるだけではなく、子ども同士で食について考え話すことも食育としては大切なことですね。

 

小学校における食育の事例紹介

 

葛飾区の小学校「マナー給食・バイキング給食」

葛飾区の小学校では、食育指導を工夫して実施しているところがあります。食育の素晴らしい取り組みを抜粋して紹介していきます。

 

どこの小学校にもある給食を「マナー給食」「バイキング給食」として楽しい時間にしています。まず「マナー給食」とは、5年生で和食マナー、6年生で洋食マナーを学びます。和食は日本特有の伝統食事ですが、大人になってもマナーを守れていない方が多いのが日本の現状です。

 

お箸の持ち方や茶碗・汁椀の持ち方、配置の仕方、骨がある魚の食べ方などをレクチャーし実践しながら食べます。尾頭付きの魚を食べたことがある子どもは少なく食べることに苦戦しており、改めて自分の誤りに気づく子どもも多いようです。

 

洋食では、コース料理を体験し食器の配置やナプキンの使い方、カトラリーの並べ方や使い方などをまずレクチャーし実践しながら食べます。先生や栄養士、調理士などがウェイターになり各テーブルに順番に料理をサーブしていきます。

 

洋食マナーでは雰囲気作りもとても大切になってきます。慣れない雰囲気で緊張している子も多いですが、丁寧に味わいながら食べる子どもが多いようです。

 

そして「バイキング給食」とは、フルーツの盛り合わせやケーキが盛り付けられたデザートバイキングを1学期に1回の年に計3回実施しています。給食の前に栄養士が栄養指導をし、給食を食べ終えた子どもたちから並んでデザートを取りに行きます。

 

栄養指導をすることで食に対する知識や興味関心をもつ子どもが増えています。小学生はデザートバイキングをとても楽しく喜んでおり、給食後にその話題をする子どもも多いようです。

 

兵庫県教育委員会、食育ハンドブックより「昔の道具と人々の暮らし」「国産と外国産の豆腐」など

兵庫県教育委員会では食育推進委員会の設置が進み、ほぼ全ての学校が食育の指導計画が作成され食育の指導体制が整備されています。そこで学校の取り組みを支援するため「食育ハンドブック」を作成しました。

 

簡単で目標を達成できる内容を学年ごとに授業を受けます。目標としては、食に関する正しい知識を持つとともに自己の食生活を振り返り食生活を改善していきます。もちろん講義もありますが、実技にて授業を実施することもあります。

 

例えば、お箸の使い方や昔の人の道具を使ってみる、漁港でお魚を買いに行く、調理するなど実技を通して食文化や食生活について触れていくことができます。

 

小学校における食育の取り組みまとめ

 

このように食育は、授業の1つとして取り入れる必要があるほどとても大切なものになっています。学ぶことで初めて知ることや改めて気づいて治せることなどたくさんあります。

 

子どものうちから知り治すことはすごく重要なことであり、私たちの意識の問題でもありますよね。授業の一環として小学校で取り入れてくれていますが、家に帰ってきてからもそれらを反映してきちんと家庭でも食育を行っていけたら良いですね。

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