きちんと食育の目的やメリット、大事な理由などを理解しておくことで食育について今後も積極的に行えますよね。大人になってからも食育は大切ですが、子どものときからの食育は大人になってからの基盤になるので早いうちから行うことがとても大切なものになってきます。
今は、幼稚園や保育園でも積極的に食育が行われていますが、家庭での食育がいちばん重要です。食育についてきちんと理解し、子どものためにも親が食育をきちんとしてあげてください。
- 目次
- 1. 食育の目的とは
- 1-1. 食事は、栄養を身体に取り入れるだけのものではない
- 1-2. バランスがとれた食事を美味しく食べて、心と身体を健やかに育む
- 2. 食育のメリット
- 2-1. 集中力や作業能力、学習能力があがる(特に効果的なのは朝食をとること)
- 2-2. 免疫力がつく(添加物や農薬などの蓄積により、アトピーやアレルギーを発症)
- 2-3. 情緒が育つ(食事を通じて誰かと心を交わすことで、情緒が安定成長する)
- 2-4. 食事のマナーが身につく
- 3. 食育を実践しなかった場合のデメリット(偏った食事によるデメリット)
- 3-1. 偏った食事に慣れた味覚ができあがってしまう可能性
- 3-2. 子どものうちから肥満になってしまう可能性
- 3-3. 生涯の健康における土台が崩れてしまう
- 3-4. 性格、行動への悪影響の可能性(無気力、協調性の欠如など)
- 4. 食育の目的やメリットの紹介まとめ
食育の目的とは
1-1食事は、栄養を身体に取り入れるだけのものではない
食事とは、人間が毎日当たり前に行っている行為ですよね。当たり前なことすぎて食事に対して重要視せず、空腹を満たすことだけを考えていませんか。食べ物を身体に取り入れることだけが全てではなく、家族や友人と一緒に買い物に行く、一緒に料理をする、「美味しいね」「今日はこんなことがあって」などと話しながら笑ったりするだけで心も満たされます。
このように一緒に食事を作ったり食べたりするだけで家族や友人から愛情を感じることができるのです。食事は楽しい、1人ではないなどと思えるようになると心に余裕が生まれて人に優しくできます。
人に優しくするとそれが返ってきて自分も優しくしてもらえます。また、それから人に優しくすることができ、良い連鎖が生まれるのです。食事は身体の健康を形成するためだけのものではなく、心の健康や成長を促すための大事なものでもあるのです。
1-2バランスがとれた食事を美味しく食べて、心と身体を健やかに育む
忙しい現代人は、空腹を満たすことだけを考えコンビニ弁当やレトルト、外食、ジャンクフードなど手軽かつボリューミーなものを選んでしまいがちになっているのではないでしょうか。
まず、第一に身体には良くありませんよね。栄養バランスはもちろん偏っていますし、添加物・着色料・保存料なども大量に使われており身体に無害とは言い切れません。ましてや子どもがそのようなものばかり食べたらどうなるでしょう。想像通りに心身ともに不健康になってしまいますよね。このデメリットについては、後ほど詳しく説明していきます。
まずは、家庭で作ったバランスの良い食事を家族みんなで美味しく食べましょう。子どもはみんなお母さんが作った料理が大好きです。母親の味、家庭の味というものを子どもにきちんと教えて伝えてあげてください。
食育のメリット
2-1集中力や作業能力、学習能力があがる(特に効果的なのは朝食をとること)
最近は、朝食を抜く子どもや大人が増えています。昼食の給食やお弁当、社員食堂できちんと栄養を摂っているし、朝は忙しいから朝食はいいやと疎かになってしまいがちです。
朝食は、1日のエネルギー源です。朝食を食べることで身体が目を覚まし活動的になれるのです。なぜ、朝食を食べることが学力の面で効果的か説明します。人間の脳は眠っている間に活発に活動しエネルギーを大量消費しています。すると、朝にはエネルギーがなくなっているので補給する必要があります。
エネルギーの源はブドウ糖であり、朝食を摂ることでこのブドウ糖が補給されます。ブドウ糖を補給すると脳が活性化し、集中力や作業能力、学習能力があがるのです。エネルギー不足になると脳の働きが悪くなるので集中力や作業能力、学習能力が落ちるのですね。
朝食は摂ることが第一優先ですが、可能であればパン食よりもお米にするほうが効果的です。
2-2免疫力がつく(添加物や農薬などの蓄積により、アトピーやアレルギーを発症)
化学物質が含まれた食事ばかりしていると体内に蓄積されアトピーやアレルギーを発症する原因になります。偏った栄養バランスの食事は身体を不健康にするだけではなく、免疫力が低下し病気になりやすくなります。
また、栄養バランスが偏った食事を続けると便秘や下痢になる方も多いのではないでしょうか。便秘や下痢になる理由は腸内環境が乱れているからです。腸内環境がなぜ大切かというと私たちが元々持っている免疫機能の7割は腸にあります。体内の免疫機能を最大限に機能させるためには、腸内環境もきちんと整えておくことが大切なのです。
2-3情緒が育つ(食事を通じて誰かと心を交わすことで、情緒が安定成長する)
先ほども説明したように家族や友人と一緒に食事をするだけでも心が満たされ情緒が育ちます。身体の成長のみではなく、心の成長にも誰かと食べる食事はすごく大切な存在です。
忙しくて一緒に食事する時間がない家庭も多くなってきているのが現状です。仕方ないことではありますが、少し工夫するだけでだいぶ違います。例えば、朝食の時間だけは家族で食べることから始めてみてはいかがでしょうか。夕食は家族全員揃わなくても朝食であれば仕事や学校があり朝起きないといけないので少しでも顔を合わせる時間になりますね。
そのうえ、朝食を食べる習慣も身につくので一石二鳥ですよ。他にもお弁当を作ってメッセージや手紙を入れる、休みの日だけ月に1回でも家族でご飯を食べるルールを作るなどなにか工夫して家庭で取り入れてみてはいかがですか。
2-4食事のマナーが身につく
箸の持ち方や食事の挨拶、姿勢や食べ方など食事中のマナーは大人になってもとても大切です。恥をかかないことはもちろんのこと食事場面を見るだけで育ちの良さがわかると言われるほど重要です。
食べ方が汚い方は、食べ物を粗雑に扱っていますし、食材そのものや作ってくれた方への感謝の心が全く見えません。食べるときは全てのものに感謝しつつ、美味しくよく噛んで味わいながら食べることが大切ですよね。また、食べ方が綺麗、美味しそうに食べているとこれからも一緒に食べたいと周りから思われるでしょう。
食事は1人で食べるものではなく、誰かと美味しく楽しく食べることに意味があるので周りからそう思われるようなマナーや食べ方を身につけていきたいですよね。
また、日本に昔から伝わる伝統農業や伝統料理など素晴らしいものがまだまだたくさんあります。私たちの代で日本の伝統文化が途切れないように後世に語り継いでいきたいです。
食育を実践しなかった場合のデメリット(偏った食事によるデメリット)
3-1偏った食事に慣れた味覚ができあがってしまう可能性
子どもは、まだ味覚の発達の途中です。発達途中の段階でコンビニ弁当や市販品、ジャンクフードなど味が濃いものに慣れてしまう、美味しいと感じてしまうと味が濃いものや栄養バランスが整っていない食事だけを美味しいと感じ、そればかり欲するようになります。
すると、家庭の味や栄養バランスが整っている食事を美味しく感じずに受け入れることができなくなってしまうのです。
3-2子どものうちから肥満になってしまう可能性
偏った食事ばかりしていると肥満になりやすいです。よく肥満は遺伝すると言いますが、詳しくはそうではないのです。両親が肥満だと確かに遺伝子的に子どもは肥満にはなりやすいですが、いちばん大きな影響は家庭環境、いわば家庭の食生活なのです。
両親が味の濃いものばかり食べていると必然的に子どもも味が濃いものを食べますよね。このことから肥満になってしまうのです。子どもの肥満は健康にも良くないですが、それ以外にも周りからいじめられやすいことや運動が苦手で劣等感に陥る可能性もあるので、子どもの頃からの肥満は事前に予防してあげたいですね。
3-3生涯の健康における土台が崩れてしまう
子どものころからこのような濃くて不健康な味つけばかりに慣れてしまうと大人になってもこのような味のものだけに惹かれてしまい、栄養バランスを考えずに摂取し続けます。
すると上記で示したように肥満になるだけではなく、健康にも大きな被害を与えます。生活習慣病や脳血管障害、心疾患など様々な影響を及ぼします。
3-4性格、行動への悪影響の可能性(無気力、協調性の欠如など)
そもそもきちんと食べることがストレス発散に繋がり精神的に安定するのです。分かりやすく言うとカルシウムやマグネシウムはイライラを抑えてくれ、ビタミンCがストレスに対抗してくれます。
また、ビタミンB1は気持ちを落ち着かせてくれるなど様々な効果があるのです。これらが欠如することでイライラしたり落ち着きがなくなったり、攻撃的になったりします。どれかの栄養だけを摂るのではなく、バランス良く摂取しましょう。
食育の目的やメリットの紹介まとめ
子どもに対して食育をきちんとしてあげることが親の義務であり、愛情ではないでしょうか。小さい頃は好き嫌いやゆっくり食べないことで苦労するかもしれませんが、家庭や周りの環境から少しずつ学んでいくのです。
まずは、家庭内で子どもと一緒に食について考え、知り、関わってみてはいかがでしょうか。