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基本のカクテル用語について

カクテルに興味があるけど、基本的な用語がわからない
カクテルのベースとなる知識が欲しいけど、ネットで簡単に用語の説明が読みたい!
今回の記事では、上記のような悩みをお持ちの方向けに、「カクテルの基本となる用語」について詳しく書いていきたいと思います。

目次

カクテルの技法用語

カクテルの技法には、「ビルド」や「シェイク」といった知名度の高い器具を使う方法の他にも、様々な調整方法があります。

1-1ビルド

ビルドとは、英語で「build」と書き、辞書を引くとは「建てる」「建設する」といった意味が出てくる単語です。そこから転じて、カクテルの世界では、「ミキシンググラスやシェーカーなどの道具を使わずに、グラスに材料を直接入れてカクテルを作る」ことを指すようになりました。ビルドの技法で作られるカクテルとしては、ウイスキーハイボールやジントニックなどが代表的です。

1-2シェイク

シェイクは英語で「shake」と書き、「振る」という意味です。カクテルのレシピに「シェイク」と書かれていたら、「シェーカーに材料と氷を入れて、振って作る」という解釈をしてください。
ちなみに、シェイクには、とくに決められた振り方や、振る回数に決まりはありませんが、指先に冷たさを感じて、シェーカーの表面が霜が降りたような状態になれば、出来上がりです。
ただし、卵や砂糖・クリームなどを材料として使用している場合には、さらによくシェイクして十分にミックスする必要があるので注意しましょう。なお、シェイクする際に使用する道具として、「シェーカー」があります。これは、材料が混ざりにくい時に力強く混ぜるだけでなく、同時に中身を冷やすための器具です。
ステンレス製のシェーカーが一般的で、ボディ、トップ、ストレーナーからできています。一方、金属製のグラスとカップでできている「ボストン・シェーカー」というのもあります。

1-3ステア

ステアとは英語で「stir」と書き、「混ぜる」「攪拌(かくはん)する」という意味を持ちます。レシピにステアと書かれていたら、「材料と氷をミキシンググラスに投入し、バースプーンでかき混ぜて作る技法」のことです。
そして、ミキシンググラスは、バーグラスとも呼ばれる大型のグラスで、比較的混ぜやすい材料をステアによってミックスするための道具のことです。構造としては、注ぎ口が付いていて、内側の底の部分が丸くなっていて、バースプーンで混ぜやすいようになっています。
なお、バースプーンとはステアを行うための道具のことで、中央部が螺旋状にねじている構造になっていて、持ち手が長いため、指先でスムーズに混ぜるのに便利です。

1-4ブレンド 

ブレンド(blend)とは、「混合」「融合」という意味を持つ英単語で、混ぜ合わせるというニュアンスの言葉です。カクテル業界では、「ブレンダーを使って、材料をしっかり混ぜ合わせて作る技法」のことを指します。ちなみに、ブレンダーは日本では一般的にはミキサーと呼ばれるものです。
ブレンダーは、細かく砕いた粒のような氷であるクラッシュドアイスを材料にして、シャーベットのようなフローズンスタイルのカクテルを作る時や、フルーツをトロトロの液状に作り上げる時などに使います。

カクテルに使う道具用語

カクテルの基本的な技能を知っていただいたところで、次はカクテルに使う道具をいくつかご紹介していきます。

2-1アイスクラッシャー

アイスクラッシャーとは、簡単にクラッシュドアイスを作るための調理器具で、電動式やハンドル式など、様々なタイプがあります。普通に冷凍庫で氷を作ると四角い形になりますが、アイスクラッシャーで作ったゴツゴツしたアイスを使用することで、冷蔵庫の氷とは一味違ったカクテルを楽しむことができるのです。

2-2アイスピック

アイスピックは、カクテルに入れるための氷やクラッシュドアイスを作るための道具で、大きな千枚通しのようなタイプが一般的です。先端が安全のために覆われているバネ付きのものや、先端に複数の刃が付いていて氷を細かく砕くのに特化したものなど、大きさや形には様々なものがあります。

2-3アイスペール

アイスペールとは、水割りに使うロックアイスや、オンザロックスタイルの丸い氷などを保管するための氷を保管する容器のことです。また、果物などを入れるかごに形が似ていることから、アイスバスケットとも呼ばれます。

2-4マドラー

カクテルをかき混ぜるための棒として、お客さんに提供するものをマドラーを言い、プラスチック製や金属製のものがあります。これは、時間とともにカクテルの氷が溶けてくるのを混ぜたり、グラスの中で層を形成しているのを混ぜたりすることで、カクテルの濃度を調整するのに使います。

2-5カクテルピン

カクテルピンは、チェリーやオリーブなどをカクテルに飾り付ける際に使われるピンのことで、これにも金属製やプラスチック製のものがあります。デザイン性に優れているカクテルピンも多いことから、バースプーンなどとともに、コレクターがいるようです。

2-6メジャーカップ

カクテルを作るにあたって、色々な材料を計量するためのカップのことで、30mlと45mlの2つが背中合わせにくっついているものなど、タイプは様々です。

単位を表す用語

「カクテルの世界には独特の単位があるらしいけど、どんなのか知りたい!」というリクエストにお応えして、ここではカクテルの単位を表す言葉を3つ、使い方とあわせて紹介していきたいと思います。

3-1ドロップ

カクテルの味を引き締めるために、色々な配合物を少しだけ加える時に使う言葉で、1ドロップは1滴落とすことを指します。量にすると、およそ0.2mlに相当します。

3-2ダッシュ

ダッシュというのも少量の配合物を加える際の言葉で、1振り落とすことを指し、大体5ドロップと同じことを意味します。量で言うと、およそ1mlです。

3-3オンス

オンスも量を表す単位で、1オンスは約30mlを指します。例えば、ウイスキーのシングルというのは通常1オンス=30mlのことを意味するようになっています。

カクテルの分類を表す用語

カクテルにはいくつもの分類方法がありますので、4つほど取り上げてご紹介していきます。シーンやニーズに合わせてテーマが異なってくるイメージです。

4-1オール・デイ・カクテル

食事のタイミングに関係なく、どんな時でも飲めるカクテルを言います。適度な甘味に加えて、酸味や苦味もほどほどに含んでいる味付けのものが多いです。

4-2アペリティフ

アペリティフとは「食前酒」を意味するフランス語で、英語ではアペタイザーと言います。喉を潤して食欲を増進させる効果を期待して提供されるもので、最近では甘さ控えめで辛口のカクテルが出される傾向にあります。
アペリティフは、別名「プレディナーカクテル」「ビフォーディナーカクテル」とも呼ばれ、単なる食前酒ではなく豊かな夕食の前奏といった意味も込められるようになっています。

4-3ディジェスティフ

ディジェスティフは、「消化を助けるための食後酒」という意味のフランス語で、英語ではアフターディナーカクテルと言います。食後の口直しのためでもあり、甘口でアルコール度数が高めのものが多いです。
元々は、リキュールやブランデーを使ったカクテルや、プースカフェなどが代表的でしたが、最近ではスピリッツや生クリームなどを混ぜたカクテルも作られるようになりつつあります。

4-4ナイト・キャップ・カクテル

熟睡できるように、寝る前に飲むカクテル、いわゆる「寝酒」です。ナイト・キャップ・カクテルには、卵を使用したものや、ブランデーベースの濃厚なカクテルが向いているとされます。

基本のカクテル用語についてまとめ

今回の記事では、「カクテルの技法や道具、単位、分類方法」についてご紹介しました。単に知識を持っておきたいだけという方だけでなく、バーテンダーとしてお客さんを楽しませてあげたいという方は、基本をしっかりと押さえるようにしましょう。

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