そんな中、手作りのカクテルが注目されています。
そこで、おすすめするのが「カクテル資格」です。
ホームパーティーやキャンプなど、友人たちが集まる場で、カクテル作りの腕前を披露すると盛り上がりそうです。
また、バーや居酒屋など、お酒をふるまう飲食店での仕事にも、その知識や技術がいかせます。
今回は、カクテル資格とバーテンダー資格・カクテルの基礎知識をご紹介します。
カクテルを飲むだけでなく、自分でも作って楽しみたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

- 目次
カクテルとは
味だけでなく、香りや見た目も楽しめるのがカクテルのよいところ。
多くの方にとって馴染みがあるものですが、本来どのようなものをカクテルと呼ぶかご存じでしょうか?
カクテルとは、数種類のお酒や果汁・シロップなどを混ぜた飲み物のことです。
そのため「サワー」や「チューハイ」も、実はカクテルの仲間になります。
お酒と組み合わせて楽しめるものは豊富なため、一説ではカクテルの種類は3,000〜5,000種類もあるともいわれています。
度数がそれほど高くなくスッキリと飲みやすいものも多くありますが、中には度数の高いお酒が入っていることもあるため、飲みすぎには注意が必要です。
独学で勉強できるカクテル資格

お酒好きな方なら、数千種類もあるカクテルを自分で作れたら、楽しみ方がさらに広がることでしょう。
また、友だちの前で作って振る舞えば、きっと驚かれるはずです。
ここでは、独学で学べるカクテル資格を5つご紹介します。
2-1カクテルソムリエ
まずは、「日本安全食料料理協会(JSFCA)」の行っている「カクテルソムリエ」をご紹介します。
カクテルソムリエは、カクテルや使用するリキュールの種類・レシピ・温度管理の方法など、基礎的な知識を幅広く有していることが認められる資格です。
受験資格 | とくになし |
---|---|
受験料 | 1万円 |
試験日 | 年6回 |
受験申請方法 | インターネットから |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 正答率70%以上 |
専門のテキストは市販されていません。
多数販売されているカクテルに関する書籍を購入して学ぶか、通信教育で学ぶ方法があります。
通信教育は、「諒設計アーキテクトラーニング」の「カクテルソムリエW資格取得講座」または、「SARAスクールジャパン」の「カクテル資格取得講座」で学べます。
基本講座 | スペシャル講座 | |
---|---|---|
受講期間 | 6ヶ月 (最短2ヶ月) |
6ヶ月 (最短2ヶ月) |
受講料 | 5万9,800円 (分割払い可) |
7万9,800円 (分割払い可) |
添削 | 5回 | 5回+卒業課題1回 |
資格試験 | 要 | 免除 |
カクテル基本コース | カクテルプラチナコース | |
---|---|---|
受講期間 | 6ヶ月 (最短2ヶ月) |
6ヶ月 (最短2ヶ月) |
受講料 | 5万9,800円 (分割払い可) |
7万9,800円 (分割払い可) |
添削 | 5回 | 5回+卒業課題1回 |
資格試験 | 要 | 免除 |
どちらの通信教育も「カクテルソムリエ」と、次にご紹介する「カクテルバーテンダー(カクテル資格)」この2つの資格を同時に取得できます。
試験も自宅でできるため、取り組みやすい資格です。
2-2カクテルバーテンダー(カクテル資格)
「カクテルバーテンダー」は、「日本インストラクター技術協会(JIA)」が主催するカクテル資格です。
カクテルに使う道具の種類や使い方・カクテルの技法やフルーツカットの技法などが身についていることを認める資格で、資格取得後は、カクテル教室の講師としても働けます。
受験資格 | とくになし |
---|---|
受験料 | 1万円 |
試験日 | 年6回 |
受験申請方法 | インターネットから |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 正答率70%以上 |
こちらの資格も専用のテキストはありません。
書籍による独学、もしくは通信教育で学ぶことになります。
「カクテルソムリエ」「カクテルバーテンダー」の2つの資格が学べる「諒設計アーキテクトラーニング」の「カクテルソムリエW資格取得講座」または、「SARAスクールジャパン」の「カクテル資格取得講座」で学習しましょう。
この2講座は、添削のみのコースと卒業課題が付くコースに分かれています。
卒業課題が付く「スペシャル講座」「カクテルプラチナコース」では、課題提出により試験免除で2つの資格が取得できます。
マイペースで学び、まだ資格は取らなくてもよい方は通常のコース、2つの資格を一気に取得したい方は、「スペシャル講座」「カクテルプラチナコース」を選ぶとよいでしょう。
2-3カクテルマイスター
カクテルの歴史やバーに行ったときのマナーなどを学べる資格が、「一般社団法人日本能力教育促進協会(JAFA)」で取得できる「カクテルマイスター」です。
バーやカフェを開業する方法やメニュー開発の知識などを幅広く学べ、資格取得後はプライベートで披露できるだけでなく、バーの開業を目指すこともできます。
カクテルマイスター資格は、認定機関の講座を受講することで、受験資格が得られます。
受験資格 | 認定機関の講座の受講者 |
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受験料(税込) | 2万7,500円 ※講座の受講料含む |
試験日 | 随時 |
受験申請方法 | インターネットから |
受験方法 | 在宅受験 |
在宅でのインターネット受験となり、結果もその場ですぐに分かるため、スピーディーに学び、資格取得したい方におすすめの資格です。
2-4カクテルアナリスト
カクテルやウイスキー・ワイン・ビールといった洋酒の知識、カクテルを作る技術が備わっている人材に与えられるのが「カクテルアナリスト」です。
「一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)」の主催する資格で、認定機関の教育訓練を受けることで、試験資格が得られます。
受験資格 | 認定機関の教育訓練修了者 |
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受験料(税込) | 5,600円 ※教育訓練は別途 |
試験日 | 随時 |
受験申請方法 | インターネットから |
受験方法 | 在宅受験 |
バー開業のノウハウも基礎から学べるため、本格的に開業して自分のお店をもちたい方にもおすすめの資格です。
資格取得後は、開業するだけでなく、バーや居酒屋・カクテルを扱うホテル・レストランなど、幅広い飲食店で働けます。
2-5HBAカクテルアドバイザー
「一般社団法人日本ホテルバーメンズ協会」でも、カクテル資格が取得できます。
「HBAカクテルアドバイザー」は、趣味としてカクテルを楽しみたい方だけでなく、仕事のうえでスキルアップを図りたい方にも最適な資格です。
受験資格 | 通信講座の添削問題提出者 |
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受験料 | 3万6,000円 ※通信講座の費用込み |
試験日 | 随時 ※ただし提出期限あり |
受験申請方法 | FAXもしくは郵送 |
受験方法 | 在宅受験 |
「HBAカクテルアドバイザー」は、「HBAカクテルアドバイザー通信講座」を受講し添削問題をクリアすると、認定試験用の問題が添削問題と一緒に発送されます。
自宅で試験を受験し、合格すると「HBAカクテルアドバイザー」に認定されます。
通信講座は1年を1〜4期に分けられ、それぞれに受講期間が定められています。
期間内に認定試験に合格する必要があるため、ゆとりをもって受講したい場合は、申し込み開始後すぐに手続きするとよいでしょう。
カクテル資格といえばバーテンダー!資格をチェック!
カクテルといえば、「バーテンダーが作っているもの」のイメージを持っている方も多いでしょう。
そこで、カクテルの知識も含んだバーテンダーの資格もご紹介します。
バーで働いてみたい、いつかは自分のバーを開店したいとなどの夢がある方は、参考にしてください。
3-1バーテンダースペシャリスト
バーテンダーの基礎やレシピを学べるのが、「一般社団法人日本技能開発協会(JSADA)」の「バーテンダースペシャリスト」です。
バーテンダーは、お酒を作るだけでなく、お客様とのコミュニケーションも大切な仕事の一環です。
「バーテンダースペシャリスト」は、接客に関する知識が身につく、より実践向きの資格となっています。
試験は、専用のテキストをしっかり読み込んでいれば十分合格できるレベルで、それほど経験のない方でも取得が可能です。
受験資格 | とくになし |
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受験料(税込) | テキスト教材付き:4万9,500円 試験のみ:1万1,000円 |
試験日 | 随時 |
受験申請方法 | インターネットから |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70点以上 |
接客についても学べるため、将来は独立して自分のお店を開きたい方にもおすすめの資格です。
3-2バーテンダー呼称技能認定試験
「一般社団法人日本バーテンダー協会(N.B.A)」では、2種類のバーテンダー資格試験を行っています。
そのうちのひとつが、この「バーテンダー呼称技能認定試験」です。
試験は、協会の会員もしくはアルコールを扱う飲食業・サービス業に従事し、20歳以上でなければ受験できません。
受験資格 | N.B.A.の正会員もしくはアルコールを扱う飲食およびサービス業に従事している20歳以上の者 |
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受験料(税込) | N.B.A.会員:5,500円/非会員:2万2,000円 ※別途合格認定料 N.B.A.会員:5,500円/非会員:1万1,000円 |
試験日 | 年1回 |
受験申請方法 | 郵送 |
受験方法 | 東京地区もしくは大阪地区にて学科試験 |
試験は年に1回行われ、当日は衛生講習会に参加した後、学科試験が実施されます。
学科試験は、市販されている「改訂 N.B.A.新オフィシャル カクテルブック」と、協会の機関誌で発表される衛生参考問題から出題されます。
3-3インターナショナルバーテンダー呼称技能認定試験
「一般社団法人日本バーテンダー協会(N.B.A.)」で行われる試験で、「バーテンダー呼称技能認定試験」よりさらに難易度の高い試験が「インターナショナルバーテンダー呼称技能認定試験」です。
難しくなる分、実務経験も7年以上なければ受験資格が得られません。
受験資格 | N.B.A.の正会員限定 協会在籍3年以上 実務経験7年以上 バーテンダー呼称技能認定取得後2年以上経過した25歳以上の者 |
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受験料(税込) | N.B.A.会員:5,500円 ※別途合格認定料N.B.A.会員:1万6,500円 |
試験日 | 年1回 |
受験申請方法 | 郵送 |
受験方法 | 学科試験・実技試験 |
試験内容は、バーテンダー呼称技能認定試験同様に「改訂 NBA新オフィシャルカクテルブック」で学べます。
ほかに実技試験では、フルーツのカッティングやカクテルを作る技能をチェックされます。
知っていると一目置かれるカクテルの基礎知識
ここからは、資格取得を目指す方がぜひ知っておきたいカクテルの基礎知識をご紹介します。
さまざまな種類があるカクテルは、それぞれ作り方や飲み方が異なります。
飲み会の席やバーでスマートに楽しめるように、ここで学んでおきましょう。
4-1カクテルのマナー
カクテルを飲む際には、マナーがあります。
静かなバーに行った際は、マナーを守りつつ楽しく飲みたいもの。
カクテルを飲む際のちょっとした気配りや作法をご紹介します。
入っているフルーツや生花の扱い
レモンやオレンジ・生花などがコップの縁に飾られているカクテルがあります。
これってどうすればよいの?と疑問に思ったことがある方は多いかもしれません。
ライムやレモンなどは、カクテルの味の一部として添えられています。
軽く搾って、その香りや風味を楽しみましょう。
サクランボが入っている場合は、食べてしまって構いません。
皮や種は紙ナプキンに包んでおきます。
生花は、できるだけそのままにして飲むのが粋な飲み方です。
ただし、あまりにも飲みにくい場合は、外しても問題ありません。
マドラーやストローの使い方
カクテルにマドラーやストローがついていることがあります。
マドラーは、飲むときにどうするのがマナーとして正解でしょうか?
マドラーは、入れたまま飲むのではなく、かき混ぜたら取り出し、紙ナプキンなどの上に置くのが正しい作法です。
また、細いストローが2本入っていることもあります。
このストローは、マドラーの役目をするものです。
飲むときに使っても問題ありません。
ストローで飲むときは1本だけを使い、もう1本はスペアとすることが多いです。
グラスで異なる飲み方
カクテルは、口の広いカクテルグラスで飲む「ショートカクテル」と、氷と一緒にグラスのタンブラーに入っている「ロングカクテル」があります。
これらはそのグラスによって、飲みきるまでの時間が異なります。
「ショートカクテル」と「ロングカクテル」の特徴を、おさえておきましょう。
種類 | 特徴 | 例 |
---|---|---|
ショートカクテル | ・氷が入っていない ・新鮮な果実などを使用して作っており、鮮度が落ちないうちに早めに飲みきる ・アルコール度数が高めのものが多い |
・マルガリータ ・ギムレット ・ダイキリ など |
ロングカクテル | ・氷が一緒に入っている ・香りや色を楽しみつつゆっくり飲む ・アルコール度数はショートカクテルと比べ低め |
・スクリュードライバー ・モスコミュール ・カンパリオレンジ など |
4-2カクテルの作り方
バーでカクテルを頼むと、バーテンダーがシェイカーをシャカシャカ振って、作ってくれるイメージがあります。
しかし、カクテルの作り方はシェイクだけではありません。
4つの作り方を、チェックしておきましょう。
ビルド
「ビルド」とは、材料をそのままグラスに注いで作る方法をいいます。
ビルドでカクテルを作るのは、主に混ざりやすい材料を使う場合です。
軽くて粘度の低い材料同士は混ざりやすく、重くて粘度の高い材料同士は混ざりにくい特徴があります。
ビルドで作ったカクテルは、縦長のグラスやロックグラスを使用します。
例)ハイボール・カシスオレンジ・ソルティドック など
ステア
シェイクよりも難しい技法だといわれるのが、「ステア」です。
ステアの仕方で、味がガラッとかわることもあるほど、奥深い技法といわれています。
ビルド同様にステアも「混ぜる」ことですが、大きく異なるのは、ビルドは混ぜるのみで、ステアの場合は混ぜて「冷やす」点です。
ステアも、ビルドと同じように比重が近い材料や軽く混ざりやすいものを使います。
ミキシンググラスでステアしたあとグラスに注ぎます。
元になるお酒の強さや鋭さが分かりやすい味わいに仕上がるのが特徴的です。
例)マティーニ・マンハッタン など
シェイク
カクテルの作り方で、もっともなじみ深い「シェイク」。
シェイカーに氷と材料を入れて振ることで、混ざりにくいもの同士でも混ざりやすくなります。
シェイクすると空気も一緒に混ざり、お酒の角が取れてまろやかな口当たりになるのが特徴です。
氷を入れることで効率よく冷やせるため、ショートカクテルでよく使用されています。
逆にジントニックのような炭酸が抜けてしまうものは、シェイクできません。
シェイカーは、バーテンダーによって振り方が異なり、決まりがあるわけではありません。
例)ギムレット・マルガリータ など
ブレンド
生のフルーツやフローズンカクテルを作る際の技法が、「ブレンド」です。
ブレンダー(ミキサー)で材料を混ぜあわせるだけの技法のため、レシピさえあれば、誰でも簡単においしいカクテルが作れます。
生のフルーツを使ったものは、アルコールを感じにくくすっきりと飲みやすい仕上がりになります。
そのため、お酒に強くない方にも人気です。
デコレーションを添えるカクテルも多く、見た目も華やかなものが多い傾向です。
例)フローズンカクテル
まとめ
自宅でお酒を楽しむとき、いつも同じお酒を飲むのではなく、自分好みのカクテルをさっと作れたら楽しそうです。
カクテル資格をもっていると、家飲みや友人を呼んでのホームパーティー・キャンプなど、さまざまな場所でバラエティーに富んだカクテルを作れます。また、バーテンダーやバーの経営者など、本格的に仕事を始めたい方にも役立つでしょう。
カクテル資格の中には、在宅で受験できるものや比較的難易度も低めなものもあります。
興味のある資格があれば、取得を考えてみてはいかがでしょうか?