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刻み食とは何かと、作り方について

介護食が身近で手に入れられるようになった昨今、在宅で介護食を作るという動きも加速しています。
中でも今回はきざみ食に着目し、どのようなものであるのか、作り方を簡単なレシピ付きでご紹介致します。

目次

刻み食とは?

そもそも、きざみ食とはどのようなものをいうのでしょうか。
簡単にいうと、飲み込む力は十分にあるが、噛むことが難しい方向けの食事形態です。
きざみ食が向いている人は、次の方です。

1-1向いている人

 ・歯がない・悪い人、口が開きにくい人
 ・咀嚼力(噛む力)が低下した人
 ・ただし、飲み込む力や唾液の量などは低下していない人
歯がない方は、噛む力が弱くなりますので、特にかたいものは砕くことが難しくなります。そのため、細かく刻むことで食べやすくするのです。
基本的には、飲むことが可能な方に適用しますが、当本人の状況によっては飲み込みに軽い障がいがあっても細かく刻むことで対応する場合があります。

1-2噛むという作業を省くために、5mm~1cm位に細かく包丁で刻んだ食事

サイズとしては、5mm~1cm位を目安としてください。飲み込みの際の状態をみて、ムセがあればさらに細かく刻む必要性があります。
逆に、スムースに飲み込める際は、少し大きくしてみて誤嚥・ムセがないかどうか確認してください。

1-3噛む機能だけが低下している人は少なく、デメリットもある食事形態

しかしながら、噛む・飲み込む動作の一方の機能のみが低下している方は少ないため、食物を口に入れるところから飲み込むまでの一連の流れをしっかり確認し、食形態があっているのかどうか判断してください。
ムセや誤嚥があれば修正の必要性がありますが、重要な着目点はそこだけではありません。
噛む・飲み込む動作の際の表情を良く見てください。
「苦しい表情をしていないか」、「噛みにくそうにしていないか」などの判断も必要です。
中には、自身で発生することが困難な方もいらっしゃいます。介護者側が表情を見落としてしまわないようにしてください。

刻み食の特徴

ここでは、きざみ食の特徴を述べます。他の食形態との比較をして本当に適切であるか否かを判断してください。

2-1メリット

・普通食を刻んだものなので香りもある
・噛まなくても食べられる
・ミキサー食に比べて、見た目に彩りがある
きざみ食の最大の特徴は、食事の原型があるという点です。介護食を詳しく知っているという方であればご存じかと思いますが、ソフト食や流動食など食事本来の形の失われたものも存在するのです。
その中で、きざみ食は形があるため、食欲をそそる・香りが豊かというメリットがあります。
また、普通食と比較すると柔らかいので、噛む力がなくてもおいしく食事をとることができます。

2-2デメリット

そんなきざみ食にも、デメリットとなる点は存在します。本人に本当に適した食事形態を選ぶためには、デメリットをしることも重要なポイントとなります。

誤嚥のリスクがある 

普通食とほとんど変わらないことから、誤嚥がしやすい形態です。誤嚥しやすいというのは、普通食を除く他の食事形態と比較してということですのできざみ食が最も誤嚥する可能性があるということではありません。

食中毒のリスク

食中毒のリスクはどの食事形態でもありますが、きざみ食ではまな板や包丁をくり返し使用するため、衛生管理を常に意識する必要性があります。
特に、高齢者の場合は、通常では症状がでないような軽い菌に対しての免疫が失われていることもありますので十分に注意してくださいね。

口腔ケアが必要

きざみ食は、形状がある食事形態であることもあり、歯に挟まりやすいです。そのため、念入りな口腔ケアが必要です。特に、見落としやすい歯の間や舌の裏側に食べかすが溜まっていると、雑菌を繁殖させる原因となります。

刻み食の作り方とポイント

ここでは、きざみ食の作り方と調理の際のポイントをみていきましょう。
最も重要なことは、噛みやすく飲み込みやすい状態で提供するということです。
人によって食べやすい食材・食べにくい食材は異なりますので、本人と相談または表情をしっかりみて判断してくださいね。

3-1きざむ

水分があるもの・やわらかいものはきざむだけでOK

もともと水分を多く含む食材ややわらかいものは食べやすい大きさにカットするだけで良いです。

噛む力に応じて刻む大きさを調整する

大切なことは、本人の食べやすい大きさであるかどうかですので能力にあわせて調整してくださいね。

3-2水分が少ないもの、固いものは調理方法を工夫する

対して、噛みにくい食材や水分量が少ない食材は、卵でとじる・煮るなどして工夫をしてください。
・キャベツは汁物に入れて水分を多く、やわらかく
・揚げ物にたれ・ソースを含ませる、卵でとじる など
・とろみをつける
食材によっては、とろみをつけて食べやすくするのも良いでしょう。

3-3ほぐす・つぶす

魚はほぐす

魚料理であれば、ほぐした状態で提供してください。魚料理で注意したい点は、細かい骨です。誤嚥の原因になりますので、見落としのないように管理しましょう。

かぼちゃやじゃがいもなどはつぶす

カボチャやジャガイモなどの野菜はつぶして、可能な限りやわらかくします。

刻み食を調理するときの注意点

上記でいくつかご説明しましたが、きざみ食を調理する際の注意点をまとめます。この項目は大変重要となりますので、見落としのないようにしてください。

4-1口の中でまとまりやすくする ;食材によってパサつくものの水分を補う 

きざみ食を提供する際は、まとまりやすくして噛みやすい状態をつくるのが鉄則です。

とろみをつけてまとめる

まとまりを出すために、つぶす・とろみをつけるなどして工夫をしてください。作って提供して終了ではなく、本人が食べやすいかどうかを評価するまでが調理です。

4-2調理用具を清潔に

高齢者は免疫力が低下していることがある

身体の不調を抱えた高齢者の多くは感染に対する免疫力が低下しています。

きざみ食専用の包丁・まな板を消毒して使用する

そのため、調理器具を清潔に保つ・使用した物品を消毒するなどして衛生管理を厳重に行ってください。

4-3刻み食レシピ

実際に、きざみ食のレシピをご紹介致します。
可能な限りまとまりやすく・食べやすくした方法です。

豚の生姜焼き(とろみつき)

豚の生姜焼きを作る工程は普通食と変わりありません。
異なる点は「とろみをつける」「最後に食べやすい大きさにカットする」の2点です。

  1. 豚肉1人前に片栗粉をまぶします。
  2. サラダ油もしくはごま油を使用して焼き色がつくまで熱します。
  3. ここででてきた油は可能な限りとり除きましょう。
  4. 砂糖や醤油・焼き肉のたれなどお好きな味付けをします
  5. 最後に食べやすい大きさにカットして提供します

再確認したいのが、「油をしっかり切る」というところです。油が残っている方がおいしそうにも見えますが、不必要な油が残っていると誤嚥・ムセの原因となりますので注意してください。
また、とろみは必要に応じた量を入れる必要があります。
「小さじ1でとろみ1」がベースです。何杯分必要であるかは受診した病院の医者の指示に従う形にしてください。

かぼちゃのサラダ

非常にシンプルな料理ですが、ポイントさえおさえれば簡単においしいきざみ食を作ることができます。
1カボチャを耐熱性の容器にいれやわらかくなるまで電子レンジで加熱します。
2.取り出したのち、できるだけすりつぶします
3.マヨネーズやこしょうをかけて完成です。
お好みで玉ねぎやこまかくしたニンジンをいれてもおいしいですよ。
カボチャはビタミンが豊富に含まれており、野菜のなかでも栄養価が高い食材ですので積極的に使用していきたいですね。

刻み食とは何か?作り方について分かりやすく紹介します!のまとめ

きざみ食を作る際は、噛みやすさを重視して本人の機能にあわせてサイズを調整してください。
大切なのは、調理をして終わりではなく本人に適した食事を作れているかどうか、ですので直接聞くことで確認する・表情から読み取るなどして対応してください。
注意点としては、きざみ食はまな板や包丁を繰り返し使用するため、衛生管理を徹底することです。身体に不調を抱えた高齢者の多くは、免疫力が低下している為です。
きざみ食に関する正しい知識を身につけて、楽しく介護をしましょう。

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