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焼酎の製法と作り方について

焼酎の製造には、いくつかの製法があります。元々、焼酎は日本古来から飲まれている、様々なお酒の中の1つです。

原料や造り手、地方、時代の流れで製法も変化しています。製法が異なると、焼酎の風味やアルコールの高さ、カロリーの高さも違ってきます。

そして、酒税法では焼酎の製法について、いくつかの規定も定められています。

それでは、焼酎の色々な製法、造り方と違いについて、調べてみましょう。

焼酎の製法

焼酎造りは製法段階で、仕込みの方法が二通りあります。

仕込み法は二通り

仕込み法は、一次仕込みと二次仕込みを分けて行う方法と、ドンブリ仕込みと呼ばれる、水と麹と原料を一緒に仕込む方法があります。

現在の主流:一次仕込みと二次仕込みを分けるやり方

現在の焼酎造りの仕込み法は、一次仕込みと二次仕込みを分ける方法が、主流になっています。

まずは、原料に黒麹菌、または白麹菌を種付けて仕込み、一次仕込みをし一次熟成もろみを造ります。

そこに原料となる麦や米、芋、黒砂糖を入れて二次仕込み、二次熟成もろみを造ります。

芋焼酎の場合は、一次仕込みのもろみとは別に、材料のさつまいもを洗って蒸し、混ぜ合わせて二次仕込みをします。

その後蒸留して、原酒を造り貯蔵や濾過などを経て瓶詰に至ります。

それまでのやり方:ドンブリ仕込み

現在の2回に分ける仕込みが主流となる前は、そのまま一度に仕込む製法が取られていました。

ドンブリ仕込みとは、芋焼酎でよく利用される製法になります。

清酒造りに基づいた水と麹とサツマイモを一緒に仕込む

清酒造りに基づいた水とさつまいもを入れて一緒に仕込みます。何もかもを一緒に入れて仕込んでしまうため、ドンブリ勘定と同じ意味で、ドンブリ仕込みと呼ばれていました。

「もろみ取焼酎」と「粕取焼酎」

麹の種類によっても製法が違っています。

製造工程で、一次仕込みで熟成もろみを造り、さらに原料を入れて二次仕込みでさらに二次熟成もろみを作る製法を「もろみ取り焼酎」と言います。

時間のかかる手間も、どんどんと機械化された今だからできる方法ですね。

現在の主流はもろみ取焼酎

現在の焼酎の製法の主流は、一次仕込みと二次仕込みの二度に分けるもろみ取り焼酎になっています。

米麹に水と酵母を加えて、発酵させ一時熟成もろみ「酵母」を造ります。その中に、原料となる米や芋、麦を入れて二次熟成もろみを造ります。

発酵後、単式蒸留をして、蒸留、濾過、熟成を経て、本格焼酎が出来上がります。

本格焼酎だけでなく、古くから造られている泡盛でも、もろみ取り焼酎と同じ製法で作られています。

少数派ながら粕取焼酎も健在

主流派仕込みを二回に分けるもろみ取焼酎ですが、少数派ながら、粕取焼酎も健在しています。

清酒を絞ったあとの酒粕をそのまま蒸留する方法と、籾殻を混ぜてから蒸留する方法

粕取焼酎は、その名前の通り酒粕を麹として、酒粕を粉砕し散水したものを再発酵させて、蒸留をしたもの「粕取焼酎」もあります。

焼酎の蒸留方法

蒸留までの製法にも、2通りの方法がありますが、蒸留そのものも常圧蒸留と減圧蒸留があります。

それは一体どんな方法でしょうか。

常圧蒸留と減圧蒸留がある

お酒を蒸留するためには、常圧蒸留と減圧蒸留があります。常圧蒸留は大気圧より高い圧力で蒸留して、異なる沸点を持つもので分ける方法で、沸点100℃で蒸留をします。

減圧蒸留は、常圧蒸留よりも低い沸点でもろみを蒸留します。

常圧蒸留:昔ながらの製法

常圧蒸留は昔ながらの製法で、沸点100℃で蒸留します。

沸点は100℃で蒸留するため主原料そのものの香りや味が濃く残る

沸点が100℃で蒸留するため、主原料の香りや味が残り、濃い味わいを楽しむことができます。

今でも芋焼酎やウイスキーは、常圧蒸留製法です。効率は劣る方法になりますが、その分原料の多くの成分が抽出されます。

減圧蒸留:昭和40年代半ばから実用化

昭和40年代半ばから実用化されているのが、減圧蒸留です。

沸点を低くした状態でもろみを蒸留

減圧蒸留は、常圧蒸留と違い沸点を低くした状態で、もろみを蒸留します。蒸留器の中の圧力を低くしてもろみを蒸留します。

香りや味が強すぎずすっきりした風味になる

沸点が低いため、液体が通常よりも低い温度で沸騰・蒸発してしまいます。常圧蒸留よりも原料の成分がたくさん抽出されることがありません。

そのため、すっきりとした風味の焼酎になります。

麦焼酎、米焼酎に多くみられる

すっきりとした味わいを楽しむため、麦焼酎や米焼酎に多くみられます。味にくせがないため、独特の香りが苦手な人でも、楽しむことができます。

このように、沸点の温度によっても、使われる原料が違い焼酎の味わいも違ってきます。

焼酎の造り方

焼酎の造り方でも、色々な手順や製法があります。

原料処理

焼酎の原料となる米や麦、芋はまずきれいに洗浄します。原料によっては洗った後に浸漬したり、水きり、蒸し、冷却といった処理工程を経ます。

芋の場合は、洗った後に蒸してから冷ます、といった工程があります。

麹づくり

焼酎には主原料と麹原料があります。仕込みを二段回で行う場合は、米麹が多く使われています。

一次仕込みでは、はじめに米の麹づくりをします。その後主原料を入れて2回目の仕込みで、二次熟成もろみを造ります。

焼酎造りでは、仕込みを2回に分けず一度に酒粕を使ってしまう粕取焼酎や、ドンブリ仕込みといった一度にすべての材料を仕込む方法もあります。

こういった製法では、原料から麹を造ることなく蒸留の作業に至る製法もあります。

一次仕込み

多くの焼酎は、一次仕込みで造られる麹、一次仕込みもろみは米を原料としたものになります。

二次仕込み

一次仕込みで造られたもろみに、処理をした主原料となる麦や芋、米、黒砂糖を入れます。そこで造られたものが二次仕込みによる、二次熟成もろみです。

蒸留・冷却

二次熟成もろみを発酵させて、単式蒸留させます。

ろ過・貯蔵・熟成

単式蒸留をしたものを、さらに濾過し種類によってはさらに貯蔵によって熟成させます。

仕上げ・製品化

日本の焼酎の貯蔵は数カ月から半年ほどで、仕上げから製品化となります。

焼酎の種類によって初期熟成と呼ばれるものが、3カ月から半年、中期熟成が半年から3年以内、そして3年以上のものを古酒「クース」と呼ばれる製品になります。

泡盛の製法

泡盛は、日本の焼酎の原点と言われ、使われる麹や原料も異なります。

全麹仕込み

泡盛はすべての原料を米麹にして、水と酵母で仕込みをする全麹仕込みという製法になります。

泡盛の米は、お米の種類も一般の焼酎と異なります。泡盛は、ジャポニカ米ではなくタイ米を使うのも、普通の焼酎と違う特徴です。

原料となる米をすべて麹にして仕込みを一度に行い、二次仕込みを行わない

一般的な焼酎では、一次仕込み、二次仕込みがありますが、泡盛の場合は全麹仕込みと言って、一度にすべての麹を入れ、熟成させてしまいます。

また、利用される麹は、焼酎が白麹菌を用いるのに対して、泡盛は黒麹菌になります。

二次仕込みの際にもろみが腐敗してしまうことを防ぐ

二次仕込みを行わない理由としては、沖縄という気候が関与しています。沖縄の高温多湿の気候では、二次仕込みをすることで、もろみが腐敗してしまうことがあります。

そこで、一度に仕込みを行ってしまう、全麹仕込みで、腐敗を防ぐようにしています。

また、泡盛は減圧蒸留ではなく、常圧蒸留により蒸留するのも特徴的です。

しかし、泡盛の中にも時代の流れに合わせて、すっきりとしたものも好まれるようになり、減圧蒸留で作られている種類もあります。

蒸留だけでなくその後の濾過でも、風合いを残すために簡易濾過といった手法が取られている古酒もあるようです。

焼酎の製法と造り方について詳しく解説します!のまとめ

同じ焼酎でも、仕込みや原料の処理など、種類によって違いがあります。

さらに、仕込みに使う麹菌や蒸留の仕方を変えることで、違う味や香りを楽しむこともできます。

どんどんと時代の流れで新しい製法が開発されたり、購入する人の好みに合わせて造り方も変化しています。

これからも、新しい手法が作られ、今とはまた違う焼酎を味わうことができるかもしれませんね。

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