肉料理、魚料理に合うスパイス&ハーブ
目にもおしゃれなスパイスやハーブを使ったメニューは、ぜひレパートリーのひとつに加えたいですよね。スパイスが料理のアクセントになり、毎日の献立のマンネリ化も防ぐことができます。でも、肉料理に合うスパイス、魚料理に合うハーブが何かわからないという方も多いのではないでしょうか。
スパイスやハーブはそれぞれ個性が違い、役割や目的によって使い方にもちょっとしたコツがあります。でも基本さえ押さえれば決して難しいものではありません。基本をマスターして、普段の一皿をレベルアップさせましょう。
肉に合わせるスパイス・ハーブの役割
肉のくさみ消し
スパイス・ハーブの芳香によって、素材の臭みを消してくれる効果を「マスキング効果」といいます。和食でよく使われる日本古来のハーブ、ショウガにも同じはたらきがありますよね。料理の香りを邪魔する肉や魚特有の臭みを上手に消してくれる、強い味方がスパイス・ハーブなのです。
肉の風味をよくする
臭みを消すだけでなく、素材の持ち味を十分に引き出し、風味をよくする効果もあります。肉料理であれば、ヒレなどの臭みの少ない部位にはやわらかい香りのスパイスを、テールなどの部位の場合にはしっかりした香りのスパイスを使うなど、メニューによってスパイスを使い分け、風味を引き立てるのもスパイスのパワーです。
パンチを効かせる
スパイスといえば辛いというイメージをお持ちの方も多いと思いますが、料理にパンチを効かせたいとき、味を引き締めたいときにもスパイス・ハーブは大活躍。シャープなアクセントでいつもと違った一皿に仕上げてくれます。食べる直前に振りかけるタイプのスパイスであれば食べる人の好みに合わせた調節も自由自在にできるのがスパイスのオールマイティさですね。
肉に合うスパイス・ハーブと使い方
牛肉
煮込み オレガノ、タイム
牛肉を柔らかくなるまでしっかり煮込むタイプの料理には、臭み消しにオレガノやタイムがよく合います。オレガノは清涼感のある香りで、ピザやトマト料理などイタリア料理にもよく使われるハーブです。タイムも独特のさわやかな香りを持ち、肉、魚問わず臭み消しに効果がありますので、スパイス・ハーブ初心者の方にはおすすめです。
ステーキ ブラックペッパー、ガーリックなど
ステーキには、存在感のある香りのブラックペッパーやガーリックがベストマッチ。ブラックペッパーはスパイスの中でも最もポピュラーで、下ごしらえ、味付け、仕上げの香りづけと一皿で3回も登場する人気者です。ガーリックは温めた油に香りを移したら、焦げないうちに取り出すのがよいでしょう。
豚肉
香りの強いスパイスがおすすめ
豚肉にはどうしても特有の臭みがあるため、スパイス・ハーブも香りの強いものがおすすめです。臭みを消しながらも風味を引き出してくれる、個性のあるスパイスをチョイスするようにしましょう。下ごしらえのときと、仕上げの段階でスパイス・ハーブを数種類使うのもいいですね。
ショウガ、マスタード、山椒など
豚肉に合うスパイスといえば、言わずと知れたショウガ。煮込み料理にはスライスで、生姜焼きにはすりおろして使うとよいですね。また、マスタードも万能選手です。水やぬるま湯にといた練りからしは辛みが強いですが、粒のままのマスタードを炒めものやパスタに使うと豊かな風味に。小粒でぴりりと辛い山椒も、豚肉とは好相性。和食だけでなく中華料理でもよく使われるスパイスです。
鶏肉
たんぱくな味を活かす風味
あっさりとした鶏肉には、あまり強い香りのスパイスやハーブではその素材の持ち味を消してしまう場合もあります。たんぱくな風味を生かせるよう、やさしい香りのものを選ぶようにしましょう。さわやかな芳香を持つハーブであれば、鶏肉の臭みを消しながら味を引き立てることができます。
シナモン、バジル、タイムなど
臭み消しの効果は、意外にもシナモンも持っています。下味の段階で振りかけるのがgood。バジルはシソ科のハーブで、イタリア料理によく使われますね。フレッシュバジルを使うときには、食べる直前に葉をちぎって加えるとより香りが引き立ちます。タイムはやさしい香りで臭みを消してくれる、非常に使い勝手のよいハーブのひとつで、下味をつけるときに塩胡椒にプラスするとよいですね。
魚に合わせるスパイス・ハーブの役割
生臭さを消す
魚には特有の臭みや油分があるため、それを消すために香りの強いハーブやスパイスを使います。ただ、白身魚は臭みが少なくあっさりしたものもあるため、その場合にはやわらかい香りのスパイスを選ぶのがよいでしょう。個性の強い青魚やカニ、貝類などはしっかりしたスパイスやハーブがその特徴を引き立ててくれます。
たんぱくな魚にインパクトを与える
たんぱくな白身魚には、スパイスやハーブで臭みを消しながらちょっとしたアクセントをプラスしてみましょう。魚のうまみを引き立てるスパイスやハーブのインパクトで、最後まで飽きずに食べることができます。また、カラフルなスパイスが加わることで見た目にもおいしくいただけますね。
白身と赤身で使い分ける
一口に魚といっても、白身と赤身で特徴が異なります。白身魚にはやさしいスパイスを、赤身には臭みをしっかり消してくれる強めのスパイスを選ぶのがよいでしょう。魚料理は生臭くて苦手という方でも、スパイスやハーブを取り入れてみるとイメージが変わるかもしれませんよ。
魚に合うスパイス・ハーブと使い方
白身魚
芳香スパイス
たんぱくな白身魚には、さわやかに香るタイプのスパイスがおすすめです。個性の強いスパイスを使うと、スパイスだけが引き立ち白身魚本来のあっさりした味わいをかき消してしまいます。とはいえ、魚の生臭さはしっかり消したいもの。さわやかな香りでマスキングしてくれる芳香スパイスを選ぶのがよいでしょう。
タラゴン、フェンネル など
芳香スパイスの定番といえば、タラゴンやフェンネルです。タラゴンは独特の甘くさわやかな香りを持ち、ハーブビネガーにもよく使われています。フェンネルはセリ科のハーブで、魚料理とは相性ばっちりです。細く繊細な葉をフレッシュなまま仕上げに添えるだけでも、おしゃれさが格段にアップしますよ。
赤身の魚、青魚
強い臭みをとるスパイス
赤身の魚や青魚には特有の臭みがありますが、これには同じく個性の強いスパイスやハーブを合わせましょう。下味の段階で、塩胡椒にスパイスをプラスして振りかけるだけでも効果があります。また、下茹での段階でハーブと一緒に茹でるとほのかな香りもついておすすめです。
ショウガ、ガーリック、ローリエ など
青魚にはショウガがマスキング効果を存分に発揮してくれます。サバの味噌煮ではショウガと一緒にサバを煮込むだけでなく、仕上げに細く千切りにした針ショウガをのせると見た目にも素敵です。マグロやカジキをソテーするときにはガーリックが欠かせません。ローリエは魚のローストだけでなくマリネにも最適です。マリネ液に入れるときには半分に折って、香りを立たせると効果的です。
肉料理、魚料理に合うスパイス&ハーブまとめ
スパイス・ハーブは、肉料理、魚料理のそれぞれにあった個性をもっていることがわかりましたね。たんぱくな鶏肉や白身魚にはやさしく臭みを消してくれるハーブを、しっかりした豚肉や赤身の魚や青魚には強い個性のスパイスをチョイスすると、あなたの一皿がきっとプロの味に近づくことでしょう。料理の心強い助っ人、スパイス・ハーブを気軽に取り入れて、料理上手に一歩前進したいですね。
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