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アスリートと免疫力の関係や摂るべき食事

免疫力は、アスリートにとって、丈夫な体を持つために重要な力です。病気がちで練習やパフォーマンスに影響を及ぼさないためにも免疫力をつけて十分なトレーニングを積み重ねたいものです。
アスリートと免疫力は、具体的にどのような関係があるのでしょうか。免疫力を高めるために摂るべき食事や免疫力を上げるための注意点などをご紹介致します。病気に負けない体を作り、益々トレーニングに励まれて下さい。

目次

アスリートと免疫力の関係

1-1ハードすぎる運度は免疫力を下げる(激しいトレーニングによる感染リスクの増大、免疫力の低下など)

運動は、体に良いと思われがちです。しかし、運動のしすぎや過度なトレーニングは良くないということが検証で明らかになっています。アスリートは、運動によって暑熱、寒冷、乾燥、湿潤、紫外線、外傷といった体へのストレスを受けることが多いのです。
運動中には、皮膚や粘膜への血液循環が抑えられるころから病原菌が侵入しやすくなります。過剰な運動は、唾液中の免疫物質のグロブリンAを減少させます。細菌やウイルスが口に入ってきた時、撃退する最初の関門がグロブリンAなのです。
通常は、鼻水や咳などの粘液や粘膜の働きにより病原菌は排除されますが、運動中は気道粘膜が冷却、乾燥してこれらの働きが鈍くなります。過度な運動で免疫グロブリンAが減少するということは、風邪などの感染リスクの増大や免疫力が低下するということなので注意しなければなりません。

1-2過度な運動がストレスになる 

ストレスというものは、精神的なイライラや不安感といったイメージを持たれやすいですが、身体的に受ける変化も大きなストレスなのです。過剰な運動もストレスの原因の1つです。
ストレス発散に運動をしている方も多いですが、運動をしなければと思う事自体ストレスになっている、いつまでも疲労が抜けない、翌日までパフォーマンスの低下を感じるならばその運動は過剰なのかもしれません。運動の取り入れ方は、人によって様々なので自分に合ったペースの運動を見つけましょう。

1-3過度な運動は活性酸素を生む

活性酸素は、外から来た異物やがん細胞などをやっつけるために必要な存在です。ですが、少量というのがポイントで量が増えすぎるのは問題です。過剰な運動をすると呼吸の回数が増え、体の中の酸素量が増えます。
筋肉の損傷や紫外線などが原因で体は、酸化ストレスを受けやすい状態となります。酸化ストレスの増加は、たんぱく質や脂質、糖質に損傷を与えるだけでなく細胞に障害をもたらします。ガンや炎症、動脈硬化など様々な疾患を促進させるおそれがあります。

免疫力を上げるための食事

2-1腸内環境を整える(ヨーグルト、大豆食品、バナナなど)

全身の70%もの細胞が集中している腸内環境を整えることが免疫力アップの近道になります。ヨーグルトは、腸内環境を整えてくれる代表的な食品です。ガセリ菌やラブレ菌は、菌を生きたまま腸内まで届けてくれる機能性ヨーグルトなのでおすすめです。
毎日継続して食べることが大切で食後に食べると胃酸の影響が少なく、ヨーグルトの菌の生存が高まり効果的です。大豆製品には、善玉菌を増やしてくれる働きが強い大豆オリゴ糖が含まれているので積極的に摂取することで腸内の善玉菌の増殖力が上がります。納豆や味噌、醤油などの発酵食品も積極的に摂取しましょう。
ただし、大量に摂取しすぎるのは、控えてください。大量に摂取してしまうことで乳がんなどのリスクを高める可能性があります。その一方で骨粗しょう症や前立腺がん、乳がんの予防が期待出来ますので適量を意識して摂取しましょう。
安全な摂取量は、1日70~75mg以下とされています。また、バナナには、ビフィズス菌を増やすオリゴ糖が含まれています。バナナは、温めて食べることで腸を温めてくれ便秘解消に繋がり、ビフィズス菌を活発にさせるオリゴ糖を増やす効果があります。

2-2体を温める食事を摂る

人間の体温は1度下がると免疫力は30%低くなります。36.5度程度の体温で免疫力は、正常に働くと言われています。体を温める陽性食品を摂取するように心がけましょう。ショウガ、玉ねぎ、ニンニク、ニラ、ニンジン、レンコン、栗、鰹、鮭、梅干しなどが例です。
陽性食品とは、寒い地方が原産地の野菜や固く水分の少ない食べ物の事です。梅干しなどは、塩漬けすることで陽性食品になります。塩分は、体の中の冷えの原因となっている余分な水分を排出する働きがあります。塩分の摂り過ぎは、むくみや脳卒中、高血圧の原因になりますが、極端な減塩は体を冷やす原因にもなります。

2-3たんぱく質をしっかり撮る(肉、魚、卵、大豆、乳製品など)

たんぱく質は、筋肉だけではなく、免疫細胞の材料にもなります。良質なたんぱく質を摂るには、肉や魚、卵や大豆製品や乳製品などを食べましょう。減量をしているアスリートでも食事のカロリーは制限しつつ、たんぱく質はしっかりと摂るようにして下さい。
たんぱく質は、免疫細胞を活性化させる働きもあるのでアスリートは普段からたんぱく質を十分に摂取する事が大切です。

2-4抗酸化成分を摂る(野菜、果物などから、特にビタミンAとビタミンCを意識して摂る) 

ほとんどの病気の原因といわれる活性酸素は、過剰に発生すると人体を酸化させます。それだけでなく、細胞に損傷を与えて免疫力を低下させてしまいます。活性酸素を抑えるためには、積極的に抗酸化作用のある食べ物を摂取することが大切です。
バナナは抗酸化作用が最も高く、免疫力アップ、疲労回復、生活習慣病予防さらには、ダイエットにも効果があります。その他には、緑黄色野菜やキャベツ、果物、ニンニクやショウガや蕎麦なども抗酸化作用の多い食材です。
ビタミンAやビタミンCは、特に不足しやすいので意識して摂取して下さい。普段中々野菜や果物を摂る機会がない方は、外食の際にも野菜をプラスする、トマトやキュウリ、果物など調理の必要がない食べ物を摂取するなど意識してみて下さい。

その他免疫力を上げるための注意点

3-1たばこを吸わない

タバコは、体調管理の面で良いことは何もありません。持久力の低下だけではなく、煙の中にニコチンや一酸化炭素、過酸化水素など様々な活性酸素が含まれています。喫煙は、体内で炎症細胞を活性化し、活性酸素の産生を誘導します。
このことから、喫煙者の場合は、抗酸化物質のひとつであるビタミンCの血中濃度が減少します。アスリートは特に禁煙を心がけたいですね。

3-2運動中は水分補給をする

運動中の水分補給は、唾液の分泌を増やして激しい運動による分泌型グロブリンAの低下を予防する上でも重要です。水分補給は、脱水や熱中症の予防にもとても大切です。夏場などは、塩分を含んだスポーツドリンクをこまめに摂取しましょう。

3-3手洗いうがいを徹底する

基本的な事ですが、手洗いうがいを徹底して行いましょう。外に出ると様々な病原菌が存在しています。病原菌を家に持ち込む前に手洗いうがいをして感染病やウイルスなどを予防しましょう。
日々の基本的な体調管理がトレーニングの質を上げ、長期的には大きな実力の差に繫がります。

3-4マスクや加湿器を使用する 

病原菌を体内に取り込まないためにマスクをすることは大切です。集団行動などの多いアスリートは、ウイルスや細菌をもらいがちですのでマスクをして予防しましょう。また、乾燥は、病原菌にとって良い環境ですので加湿器を使用するなどして乾燥予防に努めましょう。

アスリートと免疫力の関係や摂るべき食事まとめ      

過度な運動は、免疫力を下げ活性酸素を増やしてしまいます。また、過度な運動をすることで身体的にもストレスになることがあります。自身に合ったペースの運動をするようにしましょう。
免疫力を高めるためにヨーグルトなどの腸内環境を整える食品やショウガなどの体を温める食材を積極的に摂取しましょう。魚、肉などのたんぱく質や野菜や果物などのビタミンA、ビタミンCも免疫力を高める効果があります。
喫煙は、免疫力を低下させるだけなので好ましくありません。免疫力を高めるために水分補給をしっかりとし、手洗いうがいなどを徹底して行いましょう。

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